ありふれない月の眷属がいるのは間違っているだろうか 作:クノスペ
俺がメルド団長からプレートを返却されて、部屋に戻っていた時。落ち込んでいる畑山先生を発見した。
「どうしたんですか?畑山先生」
「あっ...三星くん...ちょっと自己嫌悪に陥っていまして...」
先生は懺悔するかのように語り出した。
「あの時...南雲くんと三星くんが馬鹿にされてた時...私はなにもできなかった...本当なら...私が真っ先に止めないといけないのに...」
「あ〜...俺は別に気にしてないですよ?多分ハジメも大丈夫だと思いますし」
「だけど!馬鹿にされて良い理由にはならないです!」
困ったな...真面目な先生にとって、あの件はかなりショックらしい。
「けど、俺らがこの世界に連れてこられた時、真っ先に俺らのことを考えてイシュタルさんに抗議してくれたじゃないですか。」
「ああいう時って、基本自分のことで精一杯になるのに俺ら生徒のことを考えてくれて...結構嬉しかったんですよ?」
「けど...結局帰すことができなかったですし...」
「それは先生が悪いわけじゃないですし」
「ステータスだって非戦闘系?って奴ですし...数値も平均的ですし...」
「そういえば先生って天職なんですか?」
俺が質問をしてみると畑山先生は素直にステータスプレートを見せてくれた。
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畑山愛子 25歳 女 レベル:1
天職:作農師
筋力:5
体力:10
耐性:10
敏捷:5
魔力:100
魔耐:10
技能:土壌管理・土壌回復・範囲耕作・成長促進・品種改良・植物系鑑定・肥料生成・混在育成・自動収穫・発酵操作・範囲温度調整・農場結界・豊穣天雨・言語理解
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「こんなんじゃあ...みんなを守ることなんて...」
「凄いじゃないすか!先生!」
「えっ...」
「先生がいれば食糧問題は解決ですし十分俺たちを守ってくれてますよ」
「私が...みんなを守れてる...?」
「はい。戦争だから無事にっていうのは難しいですがクラスメイト全員生きて日本に帰りましょう!先生!」
「っ!はい!」
こうして元気を取り戻した畑山先生は、自身の天職を伝えるべくメルド団長の元へ向かった。
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ステイタスの件の翌日、俺たちは訓練を行う前にメルド団長が言っていた。各々の天職に合った装備を選びに宝物庫へ来ていた。
そこにはファンタジーとは?と言ったらイメージするような身長と同じくらいの大剣・拳大の宝石が埋め込まれた杖・煌びやかな装飾が施された鎧とあったものが区画によって仕切られていた。
これを見て興奮が抑えられるわけもなく、我先に宝物庫へ入っていくクラスメイト達へメルド団長は少し慌てながら止めに入った。
「待て待て!装備は俺たちが天職に合わせて選んでやるから少しは落ち着け!」
「あの、俺はどうすればいいですかね?」
「む?あー、そうか...お前の天職は不明だったな...仕方ない、一人兵士を連れて行って手に馴染むものを選ぶと良い」
「良いんですか?」
「まぁな、お前の【スキル】とやらにあった『一部の武器』がどれなのか検討がつかなくてな、特別処置としてだな。後武器が決まったら教えてくれ。それによって訓練内容を伝えるからな」
頭を掻きながら苦笑するメルド団長に申し訳なさを覚えながら、俺は部下の兵士さんに区画の説明を受けながら宝物庫へ入っていった。
しばらく物色をしていると偶然目に入ったものに俺の興味が注がれた。
「すみません、あれってどんな武器なんですか?」
「ん?あぁ...あの弓はおそらく神代で創られたと言われてる。恐ろしく硬い鉱石で作られていて、今の時代になっても風化や破損をしていない」
「そんなに丈夫な弓ならなんで誰も使ってないんですか?」
「使ってないんじゃない...
「先程も言った通り、素材の鉱石が硬すぎるせいで矢をつがえても引くことができないんだ。」
硬すぎるせいで誰も扱うことのできない弓...それは武器としては欠陥品でしかない。けれど俺は、この弓から目を離せないでいた。
「試しに持って見ても良いですか?」
「あ、あぁ...別に構わないが、そいつは見た目以上に重いから無理だと思ったらすぐに離せよ」
こうして許可を得た俺はその弓へ吸い寄せられるように近づき。それを掴んだ。その瞬間、強い頭痛が俺を襲った。
「ぐぁっ!?」
「おい!?大丈夫か!?」
しばらくすると頭痛は収まってきた。なるほど、確かにこれは俺以外には使えないな。
「はぁ...はぁ...」
「本当に大丈夫か!?なんなら今日の訓練は休んで医務室に行っても良いんだぞ?」
「いえ、もう落ち着いたんで大丈夫です。あと、俺はこいつにします。」
「何?だがこれは説明した通り誰にも使うことができないと...」
「大丈夫です。こいつは俺なら...いや、俺にしか使えない...」
「この『
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「オリオン!ランクアップおめでとう!」
「ありがとよアルテミス!けど2年かかっちまったけどな」
「何を言ってるのよ!普通はこれでも十分早いんだから!」
「けどロキ・ファミリアの『あの子』は1年でランクアップだろぉ?」
「あれは【
「それよりもこれ!ランクアップ記念のプレゼント!」
「おお!ってこれヘファイストス・ファミリアのやつじゃねぇか!?これいくらしたんだよ!?」
「良いの良いの!今までの狩猟で稼いだお金を頭金にローン組んだから!」
「ローンっておまえなぁ...で?この弓はなんで名前なんだ?」
「ふっふっふ...聞きなさい!この弓の名前は...」
「『
原作だとハジメが馬鹿にされていた時、畑山先生が止めに入りその際天職が判明していましたが、この作品だと判明しなかったのでここで判明させました。
次の話からの構想は練れているのですが、文章に起こすのに手間取っているので昨日より投稿数は落ちるかもしれないです。
けど毎日投稿だけはしていきたい。