ありふれない月の眷属がいるのは間違っているだろうか 作:クノスペ
今日でアンケートを締め切ります。
結果は明日の前書きで記入するつもりです
本編です
無事、フューレンにたどり着いた俺たちは。イルワのいる支部長室へと足を運ぶ。
そして俺はノックもせず支部長室の扉を開けた。
「帰ったぞ」
「入る時はノックを...ユミト君!ウィルは無事だったか!?」
「運が良かったな。ほら入ってこい」
ウィルに入るよう促すと、ウィルは心配をかけたのが申し訳ないのか気まずそうに入ってくる。
「ウィル!無事かい!?怪我はないかい!?」
ウィルを視界に収めた瞬間、詰め寄るようにウィルを心配するイルワ。
「イルワさん...すみません。私が無理を言ったせいで、色々迷惑を...」
「何を言うんだ...私の方こそ、危険な依頼を紹介してしまった...本当によく無事で...ウィルに何かあったらグレイルやサリアに合わせる顔がなくなるところだよ...二人も随分心配していた。早く顔を見せて安心させてあげるといい。君の無事は既に連絡してある。数日前からフューレンに来ているんだ」
「父上とママが...わかりました。直ぐに会いに行きます」
そう言って、ウィルは俺たちに。改めて謝罪と礼をした後、両親のいる場所へと行った。
ウィルが出て行った後、イルワは俺たちの方を向き深く頭を下げてきた。
「今回は本当にありがとう。まさか、本当にウィルを生きて連れ戻してくれるとは思わなかった。感謝してもしきれないよ」
「さっきも言った通り運が良かったな。それより、約束は覚えてるな?」
「分かっているとも。すぐに準備をしよう『女神の使徒くん』」
イルワから予想外の単語が出たため。俺は驚きながら問いかける。
「情報が早いな」
「ギルドの幹部専用だけどね。長距離連絡用のアーティファクトがあるんだ。私の部下が君達に付いていたんだよ。といっても、あのとんでもない移動型アーティファクトのせいで常に後手に回っていたようだけど...彼の泣き言なんて初めて聞いたよ。諜報では随一の腕を持っているのだけどね」
苦笑しながら喋るイルワを見て、どうやら俺たちは監視されていたようだ。ギルド支部長として当然の措置だと考え、怒りよりも俺たちの監視に着いていた職員に同情してしまう。
「それにしても、大変だったね。まさか、北の山脈地帯の異変が大惨事の予兆だったとは...二重の意味で君たちに依頼して本当によかった。数万の大群を殲滅した力にも興味はあるのだけど...聞かせてくれるかい? 一体、何があったのか」
「それは良いが、先にステータスプレートの方を頼む。ついでにティオの分もな...黙って監視してたんだ。これぐらいおまけしてくれ」
「それを言われると耳が痛いな。分かった、3人分用意しよう...そういえば君のは壊れていると聞いたが、君の分も用意しようか?」
「いや、どうせ内容は一緒だ。」
「? まぁいらないならそれでも良いが」
俺の言葉にイルワは首を傾げるが、気にしないことにしたらしく職員を呼んでプレートを3枚用意してくれた。
そして、プレートに記されていたユエたちのステータスはこのようになっていた。
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ユエ 323歳 女 レベル:75
天職:神子
筋力:120
体力:300
耐性:60
敏捷:120
魔力:6980
魔耐:7120
技能:自動再生[+痛覚操作]・全属性適性・複合魔法・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作][+効率上昇][+魔素吸収]・想像構成[+イメージ補強力上昇][+複数同時構成][+遅延発動]・血力変換[+身体強化][+魔力変換][+体力変換][+魔力強化][+血盟契約]・高速魔力回復・生成魔法・重力魔法
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シア・ハウリア 16歳 女 レベル:40
天職:占術師
筋力:60 [+最大6100]
体力:80 [+最大6120]
耐性:60 [+最大6100]
敏捷:85 [+最大6125]
魔力:3020
魔耐:3180
技能:未来視[+自動発動][+仮定未来]・魔力操作[+身体強化][+部分強化][+変換効率上昇Ⅱ] [+集中強化]・重力魔法
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ティオ・クラルス 563歳 女 レベル:89
天職:守護者
筋力:770 [+竜化状態4620]
体力:1100 [+竜化状態6600]
耐性:1100 [+竜化状態6600]
敏捷:580 [+竜化状態3480]
魔力:4590
魔耐:4220
技能:竜化[+竜鱗硬化][+魔力効率上昇][+身体能力上昇][+咆哮][+風纏][+痛覚変換]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮]・火属性適性[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・風属性適性[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・複合魔法
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もはやバグに近いハジメほどではないが、これでも故障を疑うほどの数値とスキル数の暴力が描かれていた。
それを見たイルワは、見間違いかと目頭を抑え再度見た後、今度は頭が痛そうに抑え始め天井を仰ぐ。
「はは...これはもう笑うしかないね」
乾いた笑い声で、10年ほど老け込んだように見えるイルワに対し、俺は笑みを浮かべ問いかける。
「で、教会の奴らに報告するか?」
「舐めないでくれ、恩人に対してそんなことをする恥知らずになった覚えはないよ。約束通り、僕の持てる全てをつかって君たちのバックにつこう」
「その言葉を待っていた」
「まったく、良い性格してるよ」
「褒め言葉として受け取る」
いつぞやのやり返しと言わんばかりに会話をした後、俺たちはイルワの提案で俺たち全員のランクが『金』になり、彼の紹介でホテルのVIPルームに泊まることとなった。
宿に到着して荷物を置いていると、ウィルの両親がウィルを連れて、息子を助けてくれた礼をしにきた。
その際、家への招待や金品を渡したいと言ってきたが、それ目的で助けたわけではないため丁重に断りを入れると、何かあった時にはいつでも力になると言われ、俺たちもそれで納得し別れた。
こうして一段落つき、各々が寛いでいると、ハジメがシアの方へ近づき。とても言いづらそうに話しかけた。
「シア...ちょっと良いか?」
「どうしたの?」
「あのよ...あの時のやつ...今日でも良いか?」
「あの時って?」
「デ、デート」
「......え」
「だから...デート」
顔を真っ赤にしたハジメの誘いに、シアはしばらくフリーズした後、一瞬で立ち上がりハジメの腕に抱きついた。
「行こう!すぐに行こう!今すぐ行こう!」
「ままままて!買い出しが先だ!あ、あと!当たってる!」
「あててんのよ!」
「なんで知ってんだ!?」
そんな2人を見て、残った俺たち3人はとても良い笑顔でサムズアップを向ける。
「買い出しは俺たちに任せろ!」
「うむ!存分に楽しんでくると良いのじゃ!」
「......ファイト」
「さぁ!3人もこう言ってるしデート行こう!」
「分かった!分かったから抱きつくのはやめてくれ!」