ありふれない月の眷属がいるのは間違っているだろうか 作:クノスペ
FGOの6章再ピックアップも時間の問題ですね...
皆さんの推し鯖は誰ですか?
作者の推しは皆さん薄々察していると思いますが...
道 満 で す
本編です
「パパー!おかえりなのー!」
「ただいま、良い子にしてたか?」
クラスメイトたちは、もう何度目か分からない驚愕をすることとなる。
やっとの思いで入場ゲートにまで到着したら、海人族の少女がハジメのことを『パパ』と呼びながら突撃してきたのだ。
そしてハジメも、『パパ』呼びに対しても何も突っ込まず、少女を抱き止めて頭を撫で始めた。
「ん?ミュウ、お前1人か?」
「妾は、ここじゃよ」
ミュウから少し離れた場所からティオが現れる。
ハジメはミュウから離れたティオに非難の眼差しを向ける。
「おい、ミュウから離れるなよ」
「安心せい、目の届く所にはおったよ。ただ、ちょっと不埒な輩がいての。あまり
「なるほど。それならしゃあないか...で?その自殺志願者は何処だ?」
「いや、ハジメ殿よ...妾がきっちり締めておいたから落ち着くのじゃ」
「...チッ、なら良いけど」
「ホントに子離れ出来るのかの...?」
ハジメの過保護っぷりを見て呆れるティオを傍目に、クラスメイトたちは呆然としていた。
この4ヶ月の間に、ハジメに何があったのだろうか。
見た目どころか父親になっているではないか。
まさか、この女性たちのうち誰かが『そういう事』なのだろうか。
といった邪推すらしていた。
「ねぇ...南雲...くん?」
「ひっ...し、白崎さん?」
まるで奈落の底から響くような声で尋ねてくる白崎に、数々の修羅場をくぐり抜けてきたハジメすら怯えてしまった。
そして、ふらふらと近づいてきた白崎はどこから出ているのか分からない力でハジメの肩を掴んだ。
「南雲くん!どういうこと!?本当に南雲くんの子なの!?誰に産ませたの!?あの金髪の子!?そこにいる兎人族の人!?それとも、そっちの黒髪の人!?まさか、他にもいるの!?一体、何人孕ませたの!?答えて!南雲くん!」
目の中に渦が巻いた状態の白崎が、錯乱しながらハジメを揺らす。
冷静に考えたら4ヶ月でミュウちゃんくらいの歳の子は生まれないのだが、気づいていないようだ。
「ちょ...白崎さん...落ち着い...ゆ、弓人!なんとか...っていねぇ!?」
親友に助けを求めようとしたのだが、その親友は幼馴染と共に何処かへ行っているようだ。
そうこうしているうちに、周囲からヒソヒソと噂するような声が聞こえて来た。
「何だあれ? 修羅場?」
「何でも、女がいるのに別の女との間に子供作ってたらしいぜ?」
「1人や2人じゃないってよ」
「5人同時に孕ませたらしいぞ?」
「いや、俺は、ハーレム作って何十人も孕ませたって聞いたけど?」
「でも、妻には隠し通していたんだってよ」
「なるほど...それが今日バレたってことか」
「ハーレムとか...羨ましい」
「漢だな...死ねばいいのに」
話に尾鰭が付き、ハジメは妻帯者にも関わらず、何人の女を食い物にしているクソ野郎になっている。
こうしてハジメは、親友が戻ってくるまで白崎に問い詰められる羽目になった。
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「なんだよ雫?話があるって」
「ごめんね...私は香織と違って人前で言う勇気がないから...」
迷宮から出た俺は、雫に連れられて人の通りがない場所に来ていた。
今の雫は、いつもと違い頬を上気させどこかしおらしい。
「すぅー...はぁー...よし!」
何度か深呼吸した後、意を決したようにこちらに顔を合わせた。
「私、八重樫雫は三星弓人くん、あなたの事が好きです」
うん?今...なんて言った?
「誰が...誰を好きって?」
「だ、だから私は弓人の事が好きだって...」
「Like?」
「Loveに決まってんでしょ...」
顔を真っ赤にしている雫を見て。どうやら聞き間違いでも、勘違いでも無さそうだと気づいた。
「い、いやいやいやいや!何で!?何で俺!?」
「はぁ...本当に何でこんな鈍感のことを好きになったんだろ...」
混乱する俺を見て、雫は呆れた視線を向けてきた。
そして、俺にとって衝撃の真実を伝えてきた。
「弓人、あなた昔から結構モテてたのよ?顔も良い、運動神経もある、さらに面倒見も良いときた」
「いやいや、俺嫌われてたぞ」
「それは光輝に気に入られようとしていた女子からだけよ」
「だって、俺と日直同じ日の奴皆逃げてったぞ」
「そりゃあ、『ノート持つよ』って言って目の前にまで近づかれたら恥ずかしくって逃げるわよ」
「ば、バレンタイン...全部義理でした...後はお礼とか」
「はぁ...普通、義理やお礼で手の込んだ手作りチョコを作ると思う?」
そうだったのか
気付かなかった...というより気付こうとしなかったのだろう。
雫の目は、呆れを含んでいるが冗談などではないことが分かる。
そんな彼女に、告白されたからというだけで付き合うのは彼女に失礼だと感じた。
「良いわよ、すぐじゃなくても」
「分かるのか?」
「伊達に長年幼馴染してないわよ。どうせ、告白されたから付き合うのは私に失礼だとでも考えてるんでしょ?」
「はい...」
「こちとらずっと待ってたんだから今更よ」
本当は、直ぐにでも答えが欲しいのだろう。
それでも待ってくれる彼女の心遣いが何よりも有り難かった。
「別に私は、今すぐ付き合ってくれても良いんだけど?」
「意地悪だなぁ...」
「これくらい言わせなさい」
こうして俺たちは、ハジメたちの下へ戻ったのだが...
「南雲くん!答えて!ねぇってば!?」
「ほんと...勘弁してください...」
錯乱した香織が、ハジメに問い詰めている修羅場を目撃した。
「「なにこれ?」」