「ただいま!」
家に帰りそう挨拶すると、2つの足音がこちらに向かっていた。
「お帰りなさい、兄さん」
「お帰りなさい、和義さん!」
出迎えてくれた二人の頭を撫でてあげると二人とも喜んでくれた。
一人はもちろん我が妹であるが、もう一人は風太郎の妹のらいはちゃんである。
それぞれの兄である僕と風太郎が親友であるように、妹達も仲がいい。
妹の零奈が入学してからは、らいはちゃんは登下校を一緒にしてもらっている。
らいはちゃんは良くできた子で、とてもあの風太郎の妹とは思えない。
「お邪魔してすみません和義さん」
「いいっていいって、らいはちゃんならいつでも歓迎だよ!自分の家と思ってゆっくりしていきな」
「はい、ありがとうございます!あぁ、和義が私のお兄ちゃんだったらなぁ~零奈ちゃんが羨ましいよ」
「もう、そんな事言っちゃってー。今日は勇也さんは仕事で遅いかな?だったらうちで夕飯食べていくといいよ!」
「やったー!和義さんのご飯美味しくて大好きなんです!お兄ちゃんに連絡しますね!」
そう言って風太郎に電話をしている。
「全く!兄さんはらいはさんに甘すぎます!」
「いやいや、零奈にも甘いと思うけど」
我ながらちょっとしたシスコンである。
「それはそれ、これはこれです」
ちょっと嬉しそうにそう話す我が妹。
しかし、どこでそういった言葉を覚えてくるのだろうか…
そんな事を思っていると、風太郎もこっちに来るとらいはちゃんに教えてくれた。
「さてと、何を作りますかね。豚肉がいくつか残ってるから生姜焼きでいっか」
そんなこんなで料理の準備をしていると、
「手伝います」
「私もお手伝いしますね」
と、二人がキッチンまで来てくれた。
本当にいい子達だ。
「じゃあ、零奈は生サラダ用の野菜を切ってくれ。らいはちゃんには味噌汁をお願いしようかな」
「「はい!」」
いい返事だ。
二人が作業に入る横で僕は生姜焼の下準備に取りかかっていた。
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約1時間くらい経過しただろうか。
ちょうど夕飯の準備もできた頃風太郎がやってきた。
「お邪魔します…」
ん?何か元気ないような…
そんな事を考えながら、テーブルに夕飯の準備をしていく。
「「「「いただきます!」」」」
「う~ん、この生姜焼き美味しい!」
「あぁ流石は和義だな!」
「また腕をあげたのではないですか兄さん?」
三人共満足してくれたみたいだ。良かった良かった。
「この味噌汁も美味しいよ。相変わらず料理上手だよねらいはちゃんは。うん、将来いいお嫁さんになりそうだ」
「えぇー!そうですかね、えへへ」
「兄さん…」
何故かジト目で僕を見ている我が妹。何故?
「らいははどこにも出さん!もちろん和義にもだ。はっ!?らいは、もしかしてもうそんな約束をした奴がいるんじゃないだろうな、お兄ちゃんは絶対に許さないぞ!」
「もう~、お父さんみたいな事言わないでよ」
「本当に妹に対しての感情が凄いよな」
そんな感じで今日の夕飯も和やかに過ぎていった。
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夕飯も終わり、まだ話し足りない様子の零奈とらいはちゃんは、今二人でお風呂に行っている。
今日は勇也さんも帰ることができないようなので、二人には泊まってもらうように言っている。
明日も学校ではあるが、まぁこんな時用に二人の着替えとかを常備しているのだ。
そんな訳で、今は風太郎と二人TVを観ている。
勉強を始めない風太郎…異常だ!
「どうしたよ風太郎?勉強も始めないでぼうっとして、何かあった?」
そんな言葉にビクッと体が反応する。
こいつも本当に分かりやすいな~。
苦笑いをしながら風太郎の言葉を待っている。
「実は、親父が家庭教師の仕事を見つけてくれたんだ」
「ほうほう」
「アットホームで楽しい職場。相場の5倍の給料らしい」
「はぁーー!?5倍って、たしか家庭教師って時給1000円は絶対超えてくるだろ、その5倍って…」
(聞いた感じだとヤバい仕事場と考えてしまうが、あの勇也さんがそんな仕事を持ってくるはずがな…いや、風太郎になら何でもさせそうだな…)
そんな事を考えているとさらに風太郎は話を続けてきた。
「そこまでは多少考えるところがあるが、まだいい。問題は家庭教師をする相手だ」
「?なんだ、もう会ってきたのか…」
「あぁ、お前も会っている」
「は?僕も?」
「今日の昼飯を食べていた時のことを覚えているか?」
「………今日の昼飯ってまさか」
「あぁ、あの時俺に噛みついてきたあの女だ!」
(いや、噛みついてきたのは風太郎の態度のせいだろ…基本いい子だったぞ)
「しかも、今日俺のクラスに転校してきたんだ!これから家庭教師と生徒の関係のために爽やかに挨拶したのにも関わらず無視だぞ!」
(うわ~、五月のやつ風太郎と一緒のクラスになっちゃったんだ。御愁傷様です。てか、風太郎の爽やか挨拶って。無理して笑顔を作って顔をピクピクしてるとこしか想像できねぇ)
そんな風太郎の姿を想像しただけで笑いが出てきた。
「何笑ってるんだ!こっちはめちゃくちゃ困ってるんだぞ!」
「悪い悪い!いや、ともあれ原因は明らかにお前にあるんだ。自分の蒔いた種くらい自分で何とかしな」
「うっ…分かっている。今に見ていろ、明日平和的に解決してやる!」
そう決意した風太郎は、零奈達が風呂から上がったので、風呂に向かった。
(はぁ…まぁ風太郎ではどうにか出来ないだろうが、しばらくは見守ってやりますか。どうしてもの時は助けてやればいいだろ)
そう思いながら今日の学校で習ったことを復習するため部屋に向かったのであった。
3話連続の投稿です!
流石に疲れました。。。
普段から文字に起こすのをしていないので、疲労が半端ないです。
でも、作成してると楽しいのか時間があっという間に過ぎてしまいますね。
まだまだ荒削りな作品ですが、心を広く見守っていただければ幸いです。