小説投稿の報告を主にしますのでよろしくお願いします。
ユーリとカトレアは
「ギハハハ!! 怪力女ァ!!」
「オッラァァ!!」
ガッギィンッ!!!
スキル S級弓術 剛射
ドヒュンッ!! バキンッ!!
カトレアの斧を弾き、ユーリの放った貫通力の高い矢を鎌で弾き飛ばして三者は向かい合う。
「逃げんなカマキリ野郎!!」
「誰が逃げるかクソアマァ!!」
スキル S級斧術 乱舞 剛腕
バギィン! ガギインッ! ガンガンッ!
(一撃一撃が重てぇ!! しかも当たるたびに中まで衝撃が響きやがる!)
カトレアの戦斧はA級モンスター、
戦斧を力の限り振り回すカトレア。彼女は獣人族の中でも虎人族と呼ばれ、俊敏性と強力な腕力を持つ種族である。
ガィンッ!!
「ギハァ!!」
ズンッ! トンッ
カトレアは斧を地面に突き刺してそれを踏み台に跳び上がり、空中で引っこ抜きながら再び振り下ろす。
ドッゴンッ!!
「ギッハハァ!! お前ホントに人間か!!?」
「獣人だ! 見りゃ分かんだろうがゴキブリィ!!」
「俺はカマキリだ獣女ァ!!」
ガギンッ!
一般に虫型のモンスターは個々に突出した能力があり、昆虫のカマキリ型も同様に俊敏性と腕力を備えたモンスターである。
となれば勝敗を分かつのは、お互いが隠し持つ能力と、協力者の有無である。
ドゴンッ!!
「蹴りなんざ距離稼ぎにしかならねぇ!!」
S級弓術 飛車 三射
パヒュンッ!
ユーリが上空へ放った矢は速度をあげ、上から対象を奇襲する。
「
「チィッ!!」
ガガガッ!!
奇襲に反応が遅れたガイナスは両手の鎌で上空からの矢を防ぐ。
(貫通力が半端じゃねぇ、、、!)
両手に貫通するとまではいかずとも三つの凹凸ができあがり、自身の絶対の装甲が破られることにガイナスは苛立ちを覚えていた。
「流石は昆虫、しぶとさが売りなわけだ」
(この女が俺のヘイトを稼いでるせいでもう一人の補足が出来ねぇ)
ユーリはエルフ。常に森の空気を読み、適切な位置を優位どれる。
「ギハ、、、ギハハ! ギハハハハ!!! 良いねぇ! そうじゃなきゃ食いがいがねぇからなぁ!!」
ゴキキッビキビキッ
ガイナスの姿が変形する。左手は丸みを帯びた盾のようになり、大きさはカトレアより少し大きい程度だったのが二メートルを優に越すほどになる。
「ギハハハ!! これ結構体力使うんだぜぇ!? お前等を食わなきゃ割に会わねぇよなぁ!!」
「小物からデカイ小物になったってだけだろうが!!」
スキル S級斧術 剛腕 怪力
スキル 乱打 乱撃 乱斬
「
「
ドドドドドドガガガガガガッ!!!!
ボギンッ! バギンッ!! ガギィンッ!!
(さっきより威力が数段跳ね上がってる!!)
力アップ系統のスキルをフル発動して斧を全力で振り回すのを、ガイナスは連撃系のスキルを発動させて対抗する。
「ユーリ!!」
ギリリッ、ボォンッ!
スキル S級弓術 剛射 集中
中位火魔法
「
ガコンッ
「なっー!?」
左手の装甲は先程までとは比にならない防御力を有し、ユーリの矢を一切の貫通を見せずに受け止める。
「どしたぁ!? もっと気合い入れて振れぇ!!」
「しまっ──」
ドゴォンッ!!
斧を構えたがその上から左手で殴られ吹き飛ばされる。二、三本の木々を薙ぎ倒し、大きなダメージとなるのが目に見える。
「カトレア!!」
「余所見する余裕あんのかぁ!?」
ダンッ! ザァンッ!!
バララッ、、、!
中位木魔法
「あぁん!? 偽物かよ!? どこ行ったゴラァ!」
ボコボコボコッ
時間稼ぎにしかならないが、ユーリは木魔法で大量の人形を作って撹乱し、カトレアの元へ駆けつける。
「カトレア、生きてますか!」
「生きてるよ、大袈裟だなぁ」
「ポーションはありますか?」
「さっきので全部割れた、この一本がラストワン」
キュポンッグビッ
「さて、どうしたもんかな」
ブブブブッ
「オラァッ!!!」
ガギィンッ!!
小型の昆虫モンスターを使役して二人を見つけ出し、ガイナスは左手を振り下ろしてユーリを潰そうとするのをカトレアが弾く。
「ギッハハ! あのまま伸びてりゃ楽に死ねたのによぉ!」
ブォンッ!! ガインッガンッガギガギッ!
スキル S級斧術 ド根性
ガッ、ズンッ!!
(馬鹿力め! 上限知らずかよ!!)
戦斧を鎌で受け止め、天井知らずの力がガイナスの身体を地に沈める。
「
ブブブブブッッ
大量の昆虫で壁を作り、一度後退する。
スキル S級弓術 付与ファイア 剛射 五射
「
炎を纏う矢が昆虫達を押し除け、視界が開ける。
その先にガイナスの姿はなく、あったのは穴が一つ。
「逃げた!?」
ボココッ
「カトレア、下!!」
「!」
ボコンッ! ダンッ!
万蟲進化
身体を細長い姿と無数の脚がある姿に変形させて穴を掘り、カトレアの足元に移動していた。顎の周りにつけられた鋭い刃はカトレアが跳び上がったことにより空を切ったが、さらに地面から伸ばしてカトレアに噛みつき、反動で斧を落とす。
ガチンッ!!!
「ギハハ! 大人しく潰れろぉぉ!!」
ブチチッブシュッ
刃を両手で押さえるカトレアの目の前でガイナスの顔が吠える。
ビキキッ
「変身はてめぇの専売特許じゃねぇってことを見せてやるよ!!」
ガイナスが近付けた顔に、カトレアはさらに顔を近付けて虎が如く吠える。
眼光は紅く鋭く光り、獣の本能が呼び覚まされる。
グググッ、、、!! パシュンッ
(なんだコイツの力、、、!! これが獣人の、、、!?)
獣人族は普段は人間に近い部分が表であるが、獣の本能を失ったわけではない。抑えていた本能が呼び覚まされ、暴走する力。しかし、その暴性を転じれば遥かに強力な力を得られる
「ォォッ! ァァアア!!」
バギィンッ!!!
(俺の
「このっ──!!」
キィィィンッ──ドズズズッ!!
上を向いていたガイナスの目に矢が命中し、視界を完全に奪う。
「
(あのエルフ! いつ撃った!? 全く見えなかった!!)
力任せに顎刃を破壊、視界はゼロ。モンスターとしての勘は想定外の連発により機能しない。
「羽虫に負ける獣がこの世にいるかよ!!」
ガンッ!!
「グボァッ!! このックソアマッ共がぁ!!」
スキル 生体感知 毒液 硬化 進撃
蹴り飛ばされたガイナスは態勢を立て直し、触覚の感知機能だけで二人の位置を把握して突撃する。
「
スキル S級斧術 衝撃 虎激
ブゥンッギュルルル!!!
スキル S級弓術 剛射 集中 捻り引き
ギリリリリッッ!!
カトレアは斧に体重を預けて遠心力で全力で回転し、ユーリは弦を限界まで捻り、引き絞りながら矢を引き絞る。
ドドドドッ!!!
地面を抉るほどに穿孔しながら突撃するガイナスを、二人は真正面から迎え撃つ。
「「合技!
ギュバンッ!!!
「ゴポッ、、、グッルァァァァ!!」
「どっせぇやぁぁ!!!」
ドッッッゴォォンッッ!!!
ユーリの矢は身体を口から尾までを貫き、虫特有の生命力を見せる頭は、回転の勢いを乗せた斧が完全に叩き潰し、生命活動を停止させた。
ピクピクッ、、、バタッ
「ーッ!! 、、、よっし! 私らの勝ちぃ!!」
「ふぅ、、、、、、大丈夫ですか、カトレア」
「良い素材が取れそうとか、ディアナがどのくらい暴れるつもりとか、考えることは色々あるけど、とりえず、、、お疲れ!」
「はい、お疲れ様」
パシンッ
二人は笑顔でハイタッチを交わし、その場で寝そべった。
勝者 天冥パーティー、カトレア&ユーリ
──ー
ドォンッ!!!!
ドッドッドッドッッッバゴンッ!!
「ゴボァッ!!!」
ガイナスは最初の一撃で腹の装甲を砕かれ、森の中心部から端まで蹴り飛ばされていた。己の甲殻の硬さから数多の木々を薙ぎ倒し、中心から六キロはある距離を止まることは無かった。
(アイツ、、、!! どこまで吹き飛ばしやがった、、、!?)
「遅いな。待ちくたびれた」
「!?」
ガイナスが飛ばされている間に、ディアナは着地点に先回りしており、倒れるガイナスを下目に言葉を投げた。
「ギッ、ギハハハ!! 良いねぇ! そうじゃなきゃ殺りがいがねぇもんなぁ!!」
固有スキル 万蟲進化
バギバギバギ
「い〜ぃこと教えてやるよ。この個体は一番栄養を与えた個体! あの雷ジジイが持ってた魔石と組み合わせるとよぉ! 俺はさらに進化するのさ!!」
バギンッ、バチチッ
個体進化
先程までの甲殻は再生し、常に帯電するかのようにパチパチと音を発する。腕の針もさらに頑健に鋭く長く、より殺傷力に長けた形へと変貌した。
「馬鹿馬鹿しい。個における姿形の変化は進化じゃなく変態だろ。一人で代を経て生きてるつもりになるな」
ビキキッ
「人間とはレベルがちげぇんだよぉ!! 舐めるなぁ!!」
バチチッ
恵廷雷魔導
「
ゴジャァァンッ!
「ギッハハハ!! 塵になれぇ!!」
大気を裂く稲妻がノーガードのディアナへヒットする。勝ちを確信したガイナスが次に見た光景は、自身の目を疑うものであった。
「ギッハハハ!! ギハハハ、ハ、ハァ!?」
ディアナは無傷で、土埃の中から砂を払ってガイナスに向かって歩いてきていた。
パッパッ
「、、、雷鳴獣キテンの魔石。それはガス爺のだ。威力もお粗末でガス爺の足元にも及ばない。さっさと返せ、三下」
ヒュッ、、、バゴンッ!!!
「ゴポッ、、、!!」
ドゴッッ! バギンッ!! ズドンッ!!!
ディアナは背にかけた大剣も、腰に指したレイピアも使うことなく純粋な体術と力だけでガイナスを圧倒する。
(この身体の甲殻はアダマンタイト級だぞ!!? あの獣人以上にふざけたフィジカルしてやがる!!)
「どうした、抵抗も無しか?」
「ッッ!! ざけんなクソア──」
バキィッ!!
「──ッッッ!!!
バリッ!
ビュンビュンビュンビュン!!!
木々の間を飛び回り、無造作に立つディアナへと奇襲を仕掛けるつもりのガイナス。その考えが容易く読めるにも関わらず、ディアナは無造作に立つのをやめない。
(馬鹿が!!!)
万蟲進化
飛び回る最中、さらに上半身から下半身にかけて細長く変形、翅を四角形に変形、高速飛行に長けた形態へと変態する。
「ギハハハハ!!! 俺は音より速ぇぞぉ!!!」
──ヒヒヒヒヒヒンッ!!!
無数の残像が語りかけ、ディアナへと飛びかかる様はまるでガイナスが無数に増えているようにも見えた。
メッ、、、、、、ゴォォォンッ!!!
「ァッ、、、、、、ヴォゴェェ」
「遅いって言ってんのが聞こえないんだ。あぁそっか、"一応"音より速いんだっけ?」
(SランクはAランク百人分、、、?)
最速が見切られ、腹に衝撃が走る。口から零れ出る自らの血液を見て、頭によぎった三人のAランクの姿と、目の前の怪物を重ねる。
(冗談じゃねぇッッ!! 千人いても足りねぇよ! こんなやつ!!!)
ガイナスの頭に、ディアナを貪るは愚か、勝利するという考えはもはや皆無である。
(逃げる、、、逃げるしか、、、!!)
「ビビんな、、、かかってこいよ。害虫」
ビキキッ
「よーっく聞いとけ、、、!! 俺は
絶望的な相手にも関わらず、ガイナスの性格上、黙っていることが出来ず、再びディアナへと向かっていく。
ビギギギッ
万蟲進化
両腕を丸みを帯びる黒い甲殻が守る巨腕へと変形させ、腕を合わせてシールドの形にして防御姿勢に入る。
バゴンッ!!
「グォッウゥ!!」
(衝撃も威力もあるがさっきより大分マシだ!! いける! この形態なら殺れる!!)
「ギッハハハァァ! 所詮人間!!! この硬さを突破は出来ねぇみたいだなぁ!!」
「、、、、、、」
ディアナは無言で大剣を抜き、肩に背負うように振り下ろす構えを取る。
(やっと抜いたな! あの大剣の威力がどんなものか、、、!!)
スキル 硬化 金剛身 自己防衛
ブゥンッ!!
両腕を合わせ、地面にめり込むほど脚に力を入れ、盾のように構えたガイナス、ディアナはそこへ大剣を振り下ろす。
「勝負ぅ!!!」
バッキィンッッッ!!
ヒュルルッザクッ
ガイナスの装甲にヒビが入る。しかし、その硬度に耐えられなかったディアナの大剣は、刀身の中央から折れて宙へと舞い、そのまま地面へと突き刺さった。
「ギハハ、、、!! やった! やったぞ!! ざまぁ見やがれSランク!! 残ってるのはヒョロっこい棒切れだけ! その首もらっ──」
ゴッッッズドォンッ!! ザリィィ!!
「ギハハハ!! 今更そんなチンケな蹴り! 俺の身体が通すとでも思ったかぁ!!」
(油断はしねぇ!! ここで一気に! 殺す!!)
万蟲進化
大剣が折れ、勝ちを確信したガイナスは蹴り飛ばされようと高く笑いをあげ、ディアナへ嘲笑を続ける。それでも油断することなく、目の部分を複眼へと変形させる。
「お疲れ様、三年間ありがとう。もう休んでいいよ。ごめんね、こんな最期で」
ディアナは柄を優しく撫で、背中に挿してしまう。
「どうしても、アイツだけは許せなくてね」
ゾクッ、ガタガタガタ
(なんだ? 俺が震えている、、、?)
「物事には決まりがある。大きな力には制限がかかるものだ」
「はぁ?」
「私の腰に指してある
スラァッ
ゾワッッッ
ディアナの本当の武器は、腰に差した
それは漆黒の刀身、しかし光を鮮やかに反射する異様な姿。
神器 ツクヨミ
固有スキル
ピッ
「音より早い、だったっけ。私の剣は、、、」
バチチッ! ズンッ!!
(まずい! なにかがまずい!! 動かれる前に殺す!!)
スキル 硬化 怪力
ブゥンッ!!
ガイナスの渾身の一撃は、ディアナに当たることはない。そもそも、腕が地に落ちたために、一撃にすらなりえはしなかった。
「光より速いよ」
ボトトッ
両巨腕が斬り落とされ、その落下音でガイナスは初めて自覚する。自分の両腕が斬られたのを。
見えぬ細剣による見えぬ速度の剣技、ガイナスの認識は追いつかない。
「ハ、、、腕、、、?」
「早く再生しろ。しぶとさが害虫の売りだろう」
ピッ
「、、、!!? 俺の腕──ガボボォッ!?」
ガイナスの口の中が突然自身の緑色の血液で満たされる。口を開けた瞬間にディアナの神速の剣が炸裂したのだ。当の本人は無造作に立ち尽くし、抜いてから一度たりとも汚れていない細剣を振っている。
(なんだ!? 何が起こっている!? 腕を振ったと思ったら斬られた!! 理解した瞬間口の中に穴が空いた!)
バチャァッ
(見えねぇ、、、!!)
ズルルルッ
再生しながら眼に集中しても、その複眼でさえ剣の姿すら捉えられない。
固有スキルを生まれ持っていても、決して驕らずに鍛錬を続けたディアナの剣技。
ピピピッ
「グッオァッ!!」
視認できない眼と喉への数十回の突き、ガイナスの身体からは体液の噴出が止まらない。
ピッ──グリュリュリュッ!
「!? それはー!!」
「ガス爺さんの手向けに必要なんだ。返してもらったよ」
ガイナスの心臓部、核にある雷鳴獣の魔石を強引に引きずり出す。これで、ディアナにはガイナスを生かす理由が無くなった。
「天へと還さず冥府へ送る。天冥リーダー、ディアナ=ガブリエラ、騎士道もとい、冒険者の情に則り貴様を討つ」
ピュピュンッピシッ!
細剣を振って姿勢を正し、そのまま天へと向ける。
ガイナスは翅を広げ、身体を限界まで絞り逃走の姿勢に入る。
(こんな奴と付き合ってられねぇ!! 逃げる! 逃げる逃げる逃げる逃げる!!!!)
ブブブブッ
固有スキル
スキル
月神の加護
「奥義」
ヴゥゥゥンッ!!
「
ピッッッ、、、
ピュピュンッ、ピシッカチンッ
空中へ飛び立ったガイナスに向けて放ったディアナの奥義は空気を反射させて震撼する。異次元の突き技。射線上に入れば逃れる術は、無い。
ドヂュンッ
遥か遠くの上空で何かが弾けた音がする。雲が晴れ、先が明るく開ける。しかし、ディアナは気にも止めずに踵を返し、森の中に入っていった。
勝者 天冥リーダー、"天翔"ディアナ
キャラNO6
カトレア
天冥パーティーのAランク冒険者
衝虎の素材と魔石がふんだんに使われた戦斧を愛用する斧使い。
虎人族で俊敏性と素の力はピカイチ。
ディアナのストッパー役であり、ユーリと共に自由奔放なディアナに苦労させられている。
パーティー歴は一番浅いが、それを感じさせぬほどに結束力は高い。
魔法 無し
スキル S級斧術 虎腕 乱舞 ど根性 虎激
衝撃 上激 転獣化 etc…