マギアと呼ばれた男の物語   作:ちょう☆こーが

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序章
魔法剣士ロベルトのこれまで


 

 

 

 道に迷ったロベルトは、森の中でユリアンと名乗る毛むくじゃらの怪物と出会った。かつては気弱な若衆であった彼は、呪いによって姿を変えられ、「鮮血」と「真実の愛」でのみ呪いを解くことができるのだという。ユリアンは今は水の精霊エヴェリナと暮らしていて、もとの姿に戻るつもりはないと言うが、ロベルトはエヴェリナの真の姿に気づく……………

 

 

 

 

 

 ロベルトはシュチェビンという街で、古い友人の魔法使いアルトゥルに再会し、怪物退治を依頼される。この地域では、月食のあとに生まれた娘は成長するにつれバケモノへと変異し災いをもたらすと信じられ、殺されたり、幽閉されたりしていた。アルトゥルはかつて王女レナータを〃いずれ変異する者〃と診断し、レナータは荒野に捨てられたが、ひそかに生き延び、殺し屋となって執拗にアルトゥルの命を狙っていたのだ。ロベルトは、ノームの一団を率い街に現れたレナータに会い、復讐をとどまるよう説得するが……………

 

 

 

 

 

 シェロナ国にやってきたロベルトは、〃シェロナの雌狼〃と呼ばれるヨアンナ女王の依頼で貴族になりすまし、宮廷の晩餐会に出席していた。

 王女ヨランタが十五歳になるこの日、晩餐会には各地から求婚者が集まった。宴たけなわのころ、鎧兜に身を包んだアドリアンと名乗る男が現れた。アドリアンは十五年前、今は亡き国王と交わした誓いにもとづき、ヨランタを花嫁としてもらいにきたという。

 この日を待っていたいうアドリアンが兜を取ると、そこには棘に覆われた怪物の顔が現れた。が、ヨランタは彼についてゆくと答える。女王はヨランタを奪われるのを阻止すべく、アドリアンを殺すためにロベルトを雇っていたのだ。だが、ヨランタの意志が固いことを知り、女王はふたりの結婚を許す。それによって魔法は解け、怪物アドリアンはヨランタの恋人であるダミアンに戻る。謝礼に何が欲いかと訊かれたロベルトは、数年後、ヨランタが身籠っている子と自分の運命を確かめに来ると告げて去った。

 

 

 

 

 

 ロベルトと友人の吟遊詩人マクシミリアンは、草木が豊かな《花の谷》で農夫と出合い、畑を荒らし穀物を盗む悪魔を追い払ってほしいと頼まれる。村人たちは予言者である少女リリスから怪物を殺してはならないと言われていたが、悪魔に穀物を盗まれ年貢が足りなくなり、ロベルトに助力を乞うことにした。だが、悪魔の姿をした怪物が穀物を盗むのには理由があった……………

 

 

 

 

 

 ロベルトとマクシミリアンは川で石の壺を見つけた。中から現れたのは、三つの願いを叶えるジルという精霊。ジルは強大な力を持ち、願いを叶えてくれるが邪悪な性質も持っていた。ロベルトは辛くも、ジルに捕らわれていた女魔法使いパトリツィアを助け出しふたりは結ばれる。が、ほどなくしてロベルトは彼女のもとを去り、旅を続けるのであった。

 

 

 

 

 

 ロベルトは、ツォメリク国の都ヴァウジで、ジグムント王から住民を襲う怪物を退治してほしいと依頼を受けた。ストリガと呼ばれる怪物の正体は、十数年前にジグムント王が実妹のアギと交わって生まれ、産後すぐに死亡した娘を媒体とした死霊であった。ロベルトは怪物と戦い呪いを解き、もと通りの姿に戻してやることに成功した。だが、その際に首に深い傷を負い、女神マリアレの寺院で巫女ニェシュカによる治療を施される。

 やがて、ロベルトは引き止めるニェシュカを振り払って旅立った。巫女によって予見された、不吉な未来へと向かって。

 

 

 

 シェロナ国が南方のプウォジューフ帝国の侵略を受け、王族がことごとく殺されるのはそれから二年後のことである……………

 

 

 

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