【完結】退職(無断)したので、飲食店やります。   作:夭嘉

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抜け道探し

気が付くと、ジェダイ聖堂の医療センターにいた。

 

ジオノーシスで目を閉じてから、何も憶えてない。つまり、マジでやばかったらしい。まぁ、あれだけ血を流せば当然か。

 

テンプル・ガードがいない隙を見計らい、私はプラットフォームへと忍び込む。

 

何の為かといえば、店に戻る為だ。

 

〈ホーガ・フォレスト〉に入ると、アズが掃除をしていた。

 

 

「サム様!回復したようで安心しました!」

「ちょっとアズ、いたたた……完治はしてないから。」

「そんな…!寝てないとダメですよ!」

 

 

腹の包帯を見て、アズは心配してくる。

 

 

「どうでもいいから、早く出て行こうよ。ここにいたくない。」

「しかし、評議会と話し合いがあるのでは、」

「もう終わった。」

「いいや、終わってないぞ。」

 

 

振り向くと、オビ=ワンが呆れ顔で立っていた。どうやら、わざわざ私を探しに来たらしい。テンプル・ガードが見過ごしたんだから、オビ=ワンも気付かないと思ったのに。

 

 

「完治していないというのに……何を考えているんだ?」

「別にいいでしょ。私ジェダイじゃないし………うわっ、あいつ勝手に飲みやがったな。」

 

 

冷蔵庫を確認したら、店にある一番高い酒がヴォスに飲まれていた。

 

それこそジェダイ・オーダーに請求しないと。

 

 

「サム、真面目に聞け。」

「聞いてる。分かったよ。行けばいいんでしょ。」

 

 

アズに掃除をお願いして、私はオビ=ワンと船を降りた。

 

何か言いたげな彼に、不満があるなら言えと促す。

 

 

「なぜ応援を待たなかった?」

「何?私がジェダイじゃないことが嫌なの?」

「質問を質問で返すな。お前が応援を待っていれば、私とアナキンとサムでドゥークーを止められた。」

「私が悪いって言いたいわけ!?」

「お前がジェダイをやめなければ、確実に防げたことだ。」

 

 

その言葉を聞いて、私は回廊の途中で立ち止まる。

 

3人いても変わらない。オビ=ワンは分かってない。映画でも、オビ=ワンとアナキンの2人がかりでも呆気なくあしらわれていた。現役じゃない私がいたところで、頭数には入らない。

 

 

「私を数に入れること自体間違ってる。」

「サム、」

「今日、評議会ではっきりさせよう。私は自分で人生を選ぶ。」

「どういうことだ?」

「ヴォスにも言ったけど、私はヴォスに友人として頼まれた。ジェダイとしてじゃない。あんたを助けに行ったのも、友人だから。それを分かってくれてなかったのは、すごく残念だよ。」

 

 

再び歩き出して、早歩きでエレベーターへ向かう。

 

 

「サム、」

「1人で行ける。付いて来ないで。今はあんたの顔を見たくない。」

 

 

1人でエレベーターに乗り、ドアを閉める。

 

閉まる直前、オビ=ワンの悲しそうな顔が見えた。

 

私はオビ=ワンを友人だと思っていた。オビ=ワンもそうだと思っていた。でも、オビ=ワンはジェダイの私を友人として見ていた。

 

もし私を本当に友人として見ていたなら、ジェダイとして問い詰めたりしない。

 

その事実が、私の胸を締め付けた。

 

最高評議会の間に着くと、中にはマスター・ヨーダとマスター・ビラバが何かを話していた。

 

2人は私に気付き、簡単に挨拶をする。

 

 

「サム、心配したわ。」

「お気遣いありがとうございます、マスター。」

「クインランから話は聞いているかもしれんが、オーダーに復帰してほしいのじゃ。」

「そのことですが、条件があります。」

 

 

ヴォスは言った。弟子を取る必要はない、と。パダワンを持たなくても、教えることはできる。

 

 

「私には店があります。“本業”を疎かにするつもりはありません。なので、ジェダイには戻りません。」

「何が言いたい?」

「戦場には出ない。パダワンを持たない。この2つを了承していただけるなら、クランの指導くらいなら請け負います。その………1ヶ月に一度の頻度で。」

 

 

前の世界でも、教え方はたくさんあった。ジェダイ・オーダーのイニシエイト達は、謂わば生徒だ。教師にならなくても、臨時講師という方法もある。もっと言えば、非常勤講師。

 

できるなら、在籍という事実から遠去かりたい。

 

 

「でも、前例がないわ。」

「逆の例ならある。クインランの下へソルメを派遣した。時代は常に移ろう。慣例に倣う必要はない。」

「では、認めていただけますか?」

「もちろん、認めよう。」

「ありがとうございます。」

 

 

私の要求は通った。しかもあっさりと。こんなに簡単に通るなんて、マスター・ヨーダにしては不自然だ。

 

 

「ただし、ジェダイとしての力を取り戻すのじゃ。」

「………え?」

「子供達に教えるというのに、教える側が半端では良くない。」

 

 

マスター・ヨーダ相手じゃ、一筋縄ではいかないか。

 

 

「マスター・プロを、」

「ちょっと待ってください!せめて違うジェダイを……!例えばマスター・フィストーとか!」

「キットは新しい弟子を取っている。今一番の適任はプロ・クーンか、クインラン・ヴォスのどちらかじゃ。」

 

 

どっちも嫌だ。

 

マスター・プロは顔が怖いし厳しい。だからあの人の授業サボってたのに。逃げてきた意味がない。

 

ヴォスはそれ以前の問題。

 

あいつとは本当に合わない。友人だけど、友人じゃない。ヴォスに指導されるとか、この世の終わりだ。

 

 

「ではマスター・ビラバに、」

「それは無理でしょう……」

「なんでですか!?」

「私はこれから大隊を率います。任務もありますから、時間を取るのは難しいのよ。」

「………」

「サマンサ、ヴォスの方が良いのか?」

「マスター・プロでお願いします……」

 

 

私は沈んだ気持ちを抱えて退室し、エレベーターに乗り込んだ。

 

次の日、評議会で正式に私の復帰が決まった。

 

条件として店が優先な為、まず復帰するまでの猶予をもらった。私がいない間、〈ホーガ・フォレスト〉を管理する者を雇う為だ。人件費は当然ジェダイ・オーダー持ち。正確には、共和国持ち。なぜなら、私はオーダーを介して共和国に手を貸すから。

 

人が見つかって雇えたら、私の“肩慣らし”が始まる。

 

というか腹の傷は完治してないし、完治するまでにアルバイトを見つけなければならない。

 

まずは募集をかけよう。

 

ジェダイには絶対に任せない。

 

 






25歳になりました(大嘘)
10代の頃に戻りたい(大真面目)

サムは独身を貫くべきか否か?

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