湖水地方がお昼時になり、パドメ達も合流してバスケットを広げた。
因みに、C-3POは船で留守番だ。
「決めた、クローン戦争終わったらここに店を構える。絶対儲かるよ。」
3人が食事をする中、私は1人傍らで草に寝転がっていた。
辺りの花からすごく良い香りがする〜
「サム、生々しい話はやめよう?」
「ごめん。でもこういうところで隠居するのも良いよね。」
「サマンサ……貴女まだ28でしょう?あと50年したら言ってちょうだい。」
「議員に同意だわ。サマンサ、若いんだから……」
あれ、私が悪いの?
それはさて置き、本当にここで隠居したい。どうなるかまだ分からないけど、それくらい望んでも許されるはずだ。争いを起こそうってわけじゃないんだから。
私は起き上がって、アソーカの隣に座る。
「分かった。話変えよう。アソーカ、アナキンとは仲良くやってる?」
「ええ。マスター・スカイウォーカーの師がマスター・ケノービだって事実を思い知らされるわ。」
「マスター・ケノービって厳しいの?」
「それだけ弟子想いってことよ。」
カリの問いに、パドメが答えた。
確かに、オビ=ワンは厳しい。特にナイトに対しては。でも、それだけ仲間への思いやりがあるということだ。
アナキンに対してもそうだ。
「カリ、サマンサの授業はどうだったの?」
「良い授業だったよ。」
「カリ、恥ずかしいからやめよう?」
「恥ずかしがることじゃないわ。授業もコミュニケーションの1つよ。授業を通して新たな一面を知れることもあるのよ。」
「そうだよ。サムは良い先生だよ。」
顔を背けながら、サンドイッチを頬張る。
「サムはね、あんまり叱らないんだ。」
「「??」」
パドメとアソーカは疑問符を浮かべる。
言われてみれば、私はカリにも他のクランにも厳しくしたことがない。たぶん、マスター譲りだ。失敗した時は叱るんじゃなくて、なぜ失敗したかを説明してもう一度教える。
マスター・ビラバがそう教えてくれたから。
叱らなくても真剣に話せば、相手は分かってくれることが多い。
私がジェダイで、パダワンを持てばまた違うだろうけど。
「分かる気がするわ。サマンサが怒っているところは想像できないもの。」
「想像しないで?」
「アソーカ、サムの訓練を体験してみる?」
「体験って何!?」
「面白そうね。サマンサ、お願い。」
「パドメ?止めて?」
「私はカリとデザートを用意してるわ。」
誰も止めてくれず、私はアソーカに手を引かれてシートから離れていく。
少し離れたところで、アソーカは組手を提案してきた。
どうにか回避する方法は1つしかない。というか、私がアソーカを押さえられるはずない。戦場に立ったことがない元ジェダイが、最前線に立つ現役ジェダイに太刀打ちできるわけない。
「アソーカ、今ライトセーバー持ってないんだよ。」
「なら私のライトセーバーを貸すわ。」
「いやいやいや」
アソーカは、2つあるライトセーバーの片方を手渡してくる。
ライトセーバーは君達ジェダイの命では!?
「始めましょう!」
「え!?マジで!?」
アソーカが駆けてきて、私は彼女の刃を身を捻って避ける。
本気で来てる怖い。
「ずっと防御してるの?」
「だって、っ!」
待って、アソーカの今の動き何?
ちょっと反撃したら、宙転しながら刃を叩き返された。これはアナキン仕込みだ。絶対オビ=ワンがアナキンに教えたものじゃない。
アナキンがマスターだと、動きやばいな。
「あ、まずい。」
足元を掬われ、倒れた私はアソーカに刃先を向けられる。
「だから無理だって。」
「本当に本気だった?」
「本気だよ。」
「でも驚いたわ。マスター・ケノービと同じ型を使うのね。」
「マスターから教わったのがフォーム3だったから。」
立ち上がると、アソーカは訝しげに私を見てくる。
「サマンサって……」
「何?」
「強くなりたいとか思わないの?」
「なんで?」
「弱く見せようとしているのを感じる。どうして?」
「強くなる意味がないから。」
私が強くなるとしたら、カリと自衛の為だ。戦場に立つわけじゃない。戦う為に強くなることは望んでない。
「厳しくないわけね。」
「悪いことじゃないでしょ?」
「そうね。厳しすぎても良くないわ。」
ライトセーバーをアソーカに返し、私達はシートに戻る。
そこでは何やら盛り上がっていた。デザートは半分くらい減っていて、パドメは爆笑している。2人が私に気付き、更に大笑いした。
「笑いすぎ!何なの!?」
「昨日のことを聞いてたのよ。」
「昨日……?」
「貴女が一定時間憶えてないって言うから、カリに聞いたの。」
「サムったら、お酒でお酒を割ってるんだもん!」
「だから頭が痛かったのか……」
それを聞いて、アソーカまで大笑いする。
カリによれば、私は赤ワインとリキュールを混ぜていたらしい。カクテルじゃない。絶対美味しくないだろうに。
憶えてないから余計に恥ずかしい。
「サマンサ、無理は禁物よ。」
「分かってるよ。」
「サム、今日楽しかった?」
「うん。どうして?」
「実はね、この小旅行はマスター・ケノービ発案なの。」
つまり、3人とも事情を知っていたらしい。
オビ=ワン、10年分の心配をここで消化しているみたいだ。消息を絶った頃とは違い、今はお互いの居所が分かっている。相変わらず過保護だ。
「仕方ない、今度会いに行ってあげよう。」
「サム、上から目線過ぎない?」
「サマンサの方が先にナイトになったそうよ。」
「でも、今のマスター・ケノービは“ジェダイ・マスター”よ?」
「関係ない!私の方が先輩!」
3人に無理があると言われてしまった。
だがしかし!オビ=ワンが遠慮しないんだから、私も遠慮しない。
それから少しお喋りした後、私達はコルサントに向けて発った。
パドメとアソーカ、カリにお礼を言って、私達は有意義な小旅行を楽しんだ。また4人で来ようと、小さな約束もした。細やかな女子会は楽しかった。
ただ、その“また”がいつ来るか分からない。
その時まで、私は生き延びなきゃ。
サムは独身を貫くべきか否か?
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早く結婚しろ。
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ダメ、独身でいろ。
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