【完結】退職(無断)したので、飲食店やります。   作:夭嘉

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小さな希望

街に入り、私とカリは最低限の有り金でシャトルを買い、すぐにオルデランを離れた。

 

念の為、通信機は壊してある。誰かに通信して逆探知されたらまずい。傍受でもされたら、簡単に見つかってしまう。

 

ジェダイの知識は、何の役にも立たない。

 

 

「サム、どうするの……?」

「カリ、私達一緒にいない方がいい。」

「なんで!?一緒に行動した方が、」

「2人でいれば、共和国軍に見つかる。それに、あんたは大丈夫だけど、私が見つかるのはまずいの。」

「サム……?」

 

 

座標を入力して、シャトルはハイパースペースに突入する。

 

 

「近くの星で別れよう。これも、あんたの為だよ。」

「私の為?約束したでしょ!?私を突き離さないって!」

「違う、一緒にはいられないって意味。あんたを突き放すわけじゃない。別行動ってこと。熱りが冷めるまで、店にも戻らない方がいい。」

 

 

カリは涙を流していた。

 

 

「さっき、マイク達の悲鳴も聴こえた。サムまでいなくならないでよ……」

「大丈夫だよ。私は生き残るから。」

 

 

カリを抱き締めて、背中を撫でてあげた。

 

私が見た夢が未来のことなら、私達はいずれ店に戻る。そして、カリは何か行動を起こす。あの夢の男と同様に。

 

それに私が店にいるということは、何かしら問題が解決していることも可能性が高い。

 

どれだけ先の未来かは分からないけど。

 

 

「連絡をくれたら、いつでも会いに行くから。」

「分かった……」

 

 

ハイパースペースを抜けて、シャトルは何もないセクターへと飛び出す。

 

すると、そこにはオルデランのコルベットが待っていた。

 

身構えるカリに、私は大丈夫だと宥める。

 

 

「オーガナ議員は味方だよ。」

「でも私達を見つけるなんて…!」

 

 

正確には、オーガナ議員が見つけたんじゃない。

 

コルベットはシャトルを牽引して、ハンガーへと収容する。ハンガーに入った後、外に見える隊員の指示に従ってシャトルを置いた。オーガナ議員が敵なら、ここでシャトルを撃たれていたはずだ。

 

ハッチを下ろすと隊員達が駆け寄ってきて、隊長らしき人が挨拶をする。

 

 

「初めまして。私はこのタナヴィーの船長、アンティリーズです。」

「私はサマンサ。こっちがカリです。議員は?」

「ご案内します。」

 

 

船長に案内され、私とカリはハンガーを出て行く。

 

中は慌ただしく、私達は静かに歩き続けた。

 

 

「失礼します。お連れしました。」

 

 

辿り着いた部屋に入ると、オーガナ議員とマスター・ヨーダが待っていた。マスターは私の顔を見て、悲しそうな表情を見せた。マスター・ヨーダは、何が起きたのか理解している。

 

船長は部屋を出て行き、他のジェダイを保護する為にブリッジへ戻っていった。

 

 

「2人共、無事で良かった。」

「ありがとうございます、議員。」

「あの……」

「お前達、座ってくれんか?」

 

 

そう促され、私達は席に座る。

 

 

「分かっているとは思うが、我々は身を隠すべきじゃ。」

「ええ、そうする他ありません。」

 

 

私はマスターにそう返し、できることはないと断言する。

 

 

「でも、他のジェダイを助けに行かないと、」

「カリ、今は自分の身を考えて。私達も危ないの。」

「見捨てるの!?」

「議長は、私達がジェダイを助けに行くのを待ってる。助けに行けば、思う壺だよ。」

「その通りじゃ。あちらから来た通信は良いが、わしらが探しに行けば見つかってしまう。」

 

 

カリはマイク達の死を感じている。ジェダイを見殺しにしたくないのは分かる。私もマスター・ビラバの死を感じたから。

 

それでも、今は慎重に行動しなければならない。

 

 

「っ……」

「今は何もできないけど、準備だけすればいい。」

「え……?」

「希望がなくなったわけじゃない。私達はまだ生きてる。ジェダイ聖堂で、ライトセーバーの扱いだけ覚えたんじゃないんでしょ?」

 

 

いくらジェダイをやめたと言っても、聖堂で教わったのはフォースとライトセーバーの扱いだけじゃない。多くのことを学んだ。それはカリも同じのはずだ。

 

 

「………できることはある。ミス・ペレス、手伝ってくれるか?」

「はい、議員。」

 

 

オーガナ議員はカリを連れ出して、部屋を出て行く。

 

残った私とマスターは、目線を合わせる。

 

 

「サマンサ、何を考えておる?」

「さっき船長と話したんですけど、ジェダイ聖堂からは戻れという信号が出ているそうです。何も知らないジェダイは、信号に従って戻るのでは?」

「左様。だが、コルサントに簡単には戻れん。」

 

 

もちろん警備は多いだろう。クローン・トルーパーも多いはずだ。忍び込むにしても、マスター1人では難しい。

 

 

「お前は今後どうするつもりじゃ?」

「身を隠します。例のものを、議長に知られたらまずいですし。」

「………」

「何て言ったって、それを教えたのは貴方ですからね、マスター・ヨーダ。」

 

 

皮肉を込めて言った。

 

マスター・ヨーダから教えられたものは、私とマスターしか知らない。アナキンやオビ=ワンすら知らないものを知っているということは、非常に貴重なものだ。同時に、危険を伴う。

 

本当に、厄介なことになった。

 

不本意だったし、突き返せば良かったと後悔している。

 

 

「わしが無意味に渡したと思うておるのか?否、あれはお前に必要なもの。いつかお前の為になるから渡したのじゃ。予期したのはお前だけではないぞ。」

「どういうことですか……?」

「己の未来を守りたければ、詮索は無しじゃ。」

 

 

マスターは意味深な言葉を残して、部屋を出て行った。

 

私の始まりは、ジェダイから始まった。どうやら、終わりもフォースに決められているようだ。フォースの定めなんか無関心だったけど、道は最初から決まっていたらしい。あの夢が良い証だ。

 

でも、過程を選ぶのは私だ。

 

それは誰にも、何にも譲れない。

 

 

サムの子供は……?

  • 父親(次章で登場)と一緒にいる。
  • カリと一緒にいる。
  • カーターと店にいる。
  • その他(活動報告や感想へ)
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