新しい通信機を改造しながら待っていると、オビ=ワンと連絡が取れたとオーガナ議員が教えてくれた。
議員がオビ=ワンに座標を送り、私達は合流を待った。
その間、私とマスター・ヨーダは向き合って座り、瞑想する。少しでも、未来に希望を持つ為だ。ジェダイじゃない私でも、できることはあるはずだ。いや、私にしかできないこともある。
「マスター方、マスター・ケノービが到着しました!」
議員が声をかけてきて、私とマスター・ヨーダは目を開く。
そこで、浮かない顔をする私に議員が訊ねてくる。
「何か問題でも?」
「私はジェダイでもなければ、ジェダイ・マスターでもありませんよ。」
「だが……」
「サマンサと呼んでください。私は民間人ですから。」
「分かった。ではサマンサ、同行を頼めるかな?」
「はい、オーガナ議員。」
議員とマスターに伴い、私はハンガーへと向かう。
ハンガーに入ると、丁度オビ=ワンのインターセプターが着艦していた。
まずオーガナ議員が出迎えて、私は窓から彼を見下ろす。私の表情に、マスターは何かを感じたのか心配そうに声をかけてきた。
「どうした?」
「オビ=ワンが真実を知ったら、きっと悲しむんだろうなって思いまして………」
「議長のことか?」
「それもそうですが……議長のことだけではありません。」
そして、扉が開いてオビ=ワンがオーガナ議員と一緒に中へ入ってきた。
私を見たオビ=ワンは、意外だったようで驚いていた。
「なぜお前がここにいる?」
「身の安全の為だよ。詳しくはマスター・ヨーダに聞いて。」
「サマンサ、良いのか?」
「私が決めることじゃありません。でも、オビ=ワンにも知る権利があります。」
そう言って、私はカリのいる部屋に向かった。
瞑想で、考えて出した答えがある。
カリにも、オビ=ワンと同様に知る権利がある。内容まで知らなくても、私がマスター・ヨーダから何を聞いたのか、知っておくべきだ。危険なのは、私だけでいい。
「カリ、今いい?」
「うん。」
隣に座り、私はカリの顔色を窺う。タナヴィーに来たばかりの時よりは、顔色が良くなっている。それでも、マイク達が死んだという事実は重いだろう。
「私が議長に疑われる理由、ちゃんと話すよ。」
「サム……」
「議長は、私がマスター・ヨーダから何かを受け取ったと考えてる。けど、間違いじゃない。私はある情報を受け取ってる。」
「そんな……」
「中身は大したものじゃない。かと言って、他の人に明かせるものでもない。だから議長には教えられない。」
その情報の価値は、あまりない。フォース感応者にしか理解できないものだから。でも、議長はシスで、フォース感応者。私を敵と認識する可能性はある。
いや、もう敵扱いかもしれない。
「………」
「カリ?」
「マスター・ヨーダは、危険を承知でサムに情報を渡したの?」
「そうだよ。けど、マスターは何かを予期して渡してきたみたい。怒らないであげて。」
カリは、私の話に納得してくれた。
休むように言って、私はカリの部屋から出て行く。心身共に疲れ切っているだろう。ジェダイが滅ぼされて、マイク達が死んで、カリの悲しみは計り知れない。
部屋を出ると、オビ=ワンが私を待っていた。
「話したのか。」
「それが何?」
「あの子も危険に曝されるぞ。」
「これからの時代、誰も安全じゃない。」
特にフォース感応者は、帝国に目を付けられる。
フォース感応者の子供も狩られて、利用される。その筆頭は、ダース・ヴェイダー。ジェダイを憎むヴェイダーは、ジェダイも子供も潰す。
安全な者なんていないんだ。
私達を庇う人も、敵視されることになるのだから。
コックピットへ向かいながら、私達は話を続ける。
「店はどうするんだ?」
「リックに託してきた。いつか帰る日に、店がないなんて絶対にやだ。」
「全く、お前は……」
「それで?何か用だった?」
「コルサントに戻る方法を探している。」
「無理に決まってんじゃん。」
今コルサントに戻れば、クローン・トルーパーに殺される。わざわざ殺されに行くようなものだ。そんな無茶、誰もやるわけない。
私だって嫌だ。
「聖堂から戻れというシグナルが出ている。止めなければ、犠牲が増える。これは罠なんだ。」
「止めようと来たジェダイも狙ってるって考えないわけ?」
「分かっている。」
「もし戻るとしても、私は行かないからね。」
聖堂で、現実を突き付けられるのは分かってる。あの惨い状態をリアルに見て、無関係だなんて言えない。寧ろ、私も当事者の1人だ。
私は脇役とはいえ、この世界の住人なんだから。
「無理にとは言わない。だが、少しでも手を貸してほしい。」
「私、何年もライトセーバーで誰かと戦ってない。」
「相手はクローン・トルーパーだ。問題はない。」
「あるよ。人と戦うのは久しぶりなんだよ。」
腰のポーチから、ライトセーバーを取り出す。見て分かる通り、ヒルトは埃に塗れていた。時々カリと組手をしていたけど、数える程度だ。
そんな私が、助太刀なんか無理だ。
「ライトセーバーじゃなくていい。議員にブラスターを用意してもらえ。そっちの方がましだろう?」
「何を言っても手伝わせ……待って、行ってもいい。でもカリには言わないで。」
コックピットには着いたけど、中に入らずオビ=ワンに頼んだ。
「サム、矛盾してるぞ。」
「分かってる。今はまだ教えないでほしいだけ。成功する保証もない。」
「何か知っているのか?」
「その内分かるよ。」
コックピットに入り、マスター・ヨーダと議員に声をかける。浮かない顔をする私に、マスターは心配そうに見てくる。先の見えない展開に、私は頭が痛くなってきた。
ハイパースペースを抜け、タナヴィーはコルサントの軌道に浮かぶ。
眼下のコルサントに、私は息を飲んだ。
もう、今までのコルサントじゃないのは確かだ。
サムの子供は……?
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父親(次章で登場)と一緒にいる。
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カリと一緒にいる。
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カーターと店にいる。
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その他(活動報告や感想へ)