【完結】退職(無断)したので、飲食店やります。   作:夭嘉

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敵に譲歩という概念はない

私の希望で、議長には1人で話させてもらうことになった。

 

元老院オフィス・ビルに忍び込み、私は真っ直ぐ議長オフィスへ向かう。エレベーターは静かに登っていき、私は深呼吸する。今はジェダイを滅ぼして力を増したシスだ。油断はできない。

 

別ルートのマスター・ヨーダが来るまで、私は1人だ。

 

 

「止まれ!」

 

 

ロイヤル・ガードに止められ、私は両手を上げて投降する。

 

 

「構わぬ。通せ。」

 

 

議長の声に、ロイヤル・ガードは道を開ける。

 

私はオフィスに踏み込み、無表情で議長に目を向けた。

 

 

「帝国へようこそ、サマンサ・ホーガン。」

「最高議長」

「今は銀河帝国の皇帝だ。なぜここへ来た?」

「もうお察しのはずですが?」

 

 

能面のまま、私は言葉を続ける。

 

 

「貴方が知りたがっていた、マスター・ヨーダに渡された機密のことです。」

「何……?」

「中身は、フォースの幻影やツタミニス等、今のジェダイが使えない技についてです。」

 

 

これは本当だ。

 

幻影はフォースを酷使するし、ツタミニスはマスター・ヨーダくらい熟練したジェダイにしか扱えない。もちろん私自身も使えない。そういう、今のジェダイが扱えない技についての情報を渡されている。

 

当然だけど、もっと重要なことは言ってない。

 

シスに明かすほど、私も馬鹿じゃない。

 

 

「だから言ったじゃないですか。そんな大事なことじゃないって。私だって使えないんですから。」

「それを言う為だけに来たのか?」

「まさか。貴方のことですから、秘密を持つ私は敵認定だったんでしょう?なので、秘密を明かして誤解を解いてもらおうと来たんです。」

「誤解だと?誤解ではない。其方は危険だ。」

 

 

そう、その認識が不思議でならない。

 

 

「なぜ私を危険視するんですか?私はしがない経営者です。」

「否、其方は敵にも味方にもならず、危うい存在だ。駒を奪われては困るのだ。」

 

 

なるほど。

 

戦争中、分離派を離れた者が多いらしい。でも、それは私のせいじゃない。分離派の方針に嫌気が差して離反した者が多いんだ。

 

私はあくまで中立。

 

分離派から離れるように、私が言ったわけじゃない。

 

 

「私は駒を奪ってたつもりじゃありませんけど?」

「ならば、どういうつもりだ?」

「私はただ店をやりたいだけです。本当に、それ以外の意図はないんですよ。戦いなんて、以ての外です。考え直していただけないですかねぇ?」

「営業を認めるとして、其方は何をくれる?」

 

 

そう言われて、返す言葉に詰まる。それが、私の答えらしい。分かっていたけど、くれてやるものは何もない。

 

 

「渡すものはないか、もしくはその気がないのか………」

「………」

「後者のようだな。残念だ。やはり其方は危うい存在、消えてもらわねばならない。」

 

 

ロイヤル・ガードが私の方を見る。彼らは命令を待っている。もし戦うことになったら、あのフォース・パイクは面倒だ。

 

だがその瞬間、強いフォースがロイヤル・ガードを打ちのめした。

 

 

「新しい弟子を迎えたそうじゃな、皇帝。」

 

 

マスター・ヨーダは、皇帝を強調した。皮肉を込めて言っている。ジェダイは共和国に忠誠を誓っていた。民意が消えた共和国、もとい帝国など、仕える意味はない。

 

 

「それとも、こう呼ぶべきかな?“ダース・シディアス”と。」

「マスター・ヨーダ、生きていたか。」

「サマンサ、先に脱出するのじゃ。」

「ジェダイを逃がすと思うか?」

「っ!!」

 

 

私はもろにフォース・ライトニングを食らい、吹っ飛んで床に倒れる。初めてのライトニングで、身体中が痛かった。壁伝いに立ち上がって、私はブラスターを取り出す。

 

まさか私がフォース・ライトニングを受けるとは思わなかった。

 

少し反撃しないと、私の気が済まない。

 

 

「サマンサ!!」

「どこを狙って……何っ!?」

 

 

デスクのパネルを狙い、数発撃ち込む。レーザー弾はパネルをショートさせ、オフィスは真っ暗になった。その暗闇の中、皇帝を狙ってブラスターを何回か撃つが、呆気なく防がれたようで、レーザー弾は私の後ろに飛ぶ。

 

無駄だと分かってるけど、憂さ晴らしだ。

 

予備の線があったのかすぐに明かりが点き、気が付くと皇帝とマスター・ヨーダは戦っていた。

 

逆に暗闇を利用して、皇帝は逃走を図ろうとしたようだ。

 

 

「サマンサ!お前は先に脱出するのじゃ!」

「はいマスター!」

 

 

現役ジェダイじゃない私は邪魔だ。皇帝とは戦えない。さっきのブラスターも、憂さ晴らしにもならなかったけど。

 

議長オフィスを出て、私はエレベーターに乗り込む。エレベーター前にいたトルーパーは殴り倒して、隅っこに寝かせておいた。エレベーターは順調に“登って”、会議場の上の更に上、屋上のすぐ下で止まる。

 

屋上へ続く梯子を登り、ライトセーバーでハッチをこじ開けた。

 

あえてライトセーバーを使って開けたのは、下から脱出するマスター・ヨーダの脱出経路を誤魔化す為だ。

 

私は見つかっても問題ないけど、マスター・ヨーダは見つかってはいけないからね。

 

 

「早く!」

「ありがとうございます、議員。」

「フードを被って!」

 

 

迎えに来てくれたオーガナ議員にマントを渡され、フードを被る。スピーダーは降下して、民間レーンに紛れ込んだ。フードを深く被っているから、すれ違うガンシップは素通りしていく。

 

 

「君の商談は失敗か?」

「ええ、見事に拒まれました。」

「そうか……もし助けが欲しければ、いつでも呼んでくれ。」

「それはできません。議員にご迷惑がかかります。」

 

 

変な噂も立ちかねない。オビ=ワンや他のジェダイのように、1人で生きた方がいい。後々反乱運動をする議員の妨げにもなる。

 

そこでマスター・ヨーダから通信が入って、議員は迎えを要請されていた。

 

映画のあらすじ通り、マスター・ヨーダは失敗したらしい。

 

 

「………」

 

 

難しい顔をしていると、元老院オフィス・ビルに着いた。

 

スピーダーが到着して、開いたシャフトからマスター・ヨーダが降りてくる。議員の隣に座ったマスターの表情は、とても暗いものだった。

 

 

「暗殺は失敗じゃ。」

 

 

隠れるしかない。マスターはそう呟く。スピーダーは発進して、真っ直ぐドッグへ向かう。一刻も早くコルサントを離れなければ。

 

 

「議員!」

「すぐに離陸だ!」

 

 

隊員は私達を迎える間も無く、コックピットへ走っていった。

 

そんな中、もう1人の隊員は私に声をかけてくる。

 

 

「ペレス様がお待ちです。」

「あー……」

 

 

置いていったこと怒ってるだろうなぁ。隊員の表情が芳しくない。きっと問い詰められたんだろう。申し訳ないことをした。

 

カリと話をしないと。

 

そして、これからのことを……

 

 

サムの子供は……?

  • 父親(次章で登場)と一緒にいる。
  • カリと一緒にいる。
  • カーターと店にいる。
  • その他(活動報告や感想へ)
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