【完結】退職(無断)したので、飲食店やります。   作:夭嘉

50 / 109
反乱者たち
音信不通は通常運転です。


ー4BBYー

 

反乱分子が結集し、ロザル星系で小さな反乱組織ができた。その名も、“フェニックス艦隊”。その中には、かつてジェダイだったアソーカ・タノやカリ・ペレスも所属していた。

 

そのアソーカが反乱組織を結ぶフルクラムだった。

 

カリもアソーカと同様に反乱ネットワークに加わり、帝国軍と戦ってきた。

 

ケイナンが救出された後、彼らは反乱活動を続けると同時に、仲間を集めた。

 

 

「まだまだ人が足りないな。」

 

 

コマンダーのサトーが、険しい表情で呟く。

 

 

「コマンダー・サトー、提案があります。」

 

 

アソーカは悩みに悩んで、ある提案をした。提案とは、サマンサを探し、反乱組織に加えること。それには、ちゃんとした理由があった。

 

 

「先日、尋問官の通信を傍受したのだけれど、クリストフシスでサマンサが目撃されたそうよ。」

「尋問官はなぜ彼女を追っている?」

「通信によればサマンサはクローン戦争中、マスター・ヨーダからジェダイの機密を教えられているわ。尋問官の様子だと、彼らに都合の悪いものかもしれないわ。」

「カリ、何か知ってるか?」

 

 

ケイナンの問いに、カリは口を噤む。

 

カリはジェダイ粛清の時に、中身の一部を聞いていた。しかも、それを知るカリも危険に陥る、と。だが、その情報は皇帝も知っているものだった。

 

同時に、皇帝は未だサマンサを疑っていると悟った。

 

 

「私がサムから聞いた話は、皇帝も知ってる。サムは全部を教えてないって言ってたから、まだ何かあるのかも。尋問官は何かを知ったのかもしれない。」

「中身は何なの?」

「ジェダイの古い技だよ。幻影とか、マスター・ヨーダくらいしか使えないツタミニスとか。」

「ツタ……何だって?」

「ツタミニス。フォースを手に集中して、プラズマの刃を素手で掴んだりできるの。」

 

 

カリはエズラにそう説明する。

 

これよりも遥かに強い技があるのかと、アソーカやケイナンは危機感を抱いた。それに加えて、もしサマンサがその技を使えたら、もっと優位に尋問官や帝国と戦うことができる、と。

 

だが、事は簡単ではなかった。

 

 

「カリ、サマンサに連絡して。」

「無理だよ。」

 

 

さらりと否定するカリに、ケイナン達は唖然となる。

 

 

「貴女達は家族でしょう?」

「そのはずなんだけどねぇ。なんで今までサムを反乱ネットワークに引き込まなかったと思う?答えは簡単だよ。連絡ができないから。」

 

 

サビーヌの言葉に、カリは寂しそうに話した。

 

血の繋がりはないが、カリもサマンサも家族だと思っていた。しかし、家族だからこそ受け入れられないこともある。カリは大人になり、カリなりの信念を持ち始めた。それがサマンサとの間に距離を作ったのだった。

 

 

「私がアソーカと一緒に反乱ネットワークに入った時、サムは大反対したんだ。」

「どうして?」

「〈ホーガ・フォレスト〉に近付けなくなるから。」

「店に?家族なのになんで入れないんだよ!」

「エズラ、あの店はサマンサの方針で、中立なんだ。例えプライベートでも、反乱組織の俺達が入れるような店じゃない。」

 

 

ケイナンは、姉弟子の拘りを知っている。自分も入店したことがあるからこそ、断言ができたのだ。それが今も変わっていないと簡単に予想できた。

 

 

「しかし困った……今の話を聞くと、彼女は必要不可欠だ。どうにか探せまいか?」

 

 

サトーは、カリに問う。

 

連絡を取りたくても、カリはサマンサに連絡する術がなかった。サマンサは通信機を捨て、全てと繋がりを絶っていた。彼女はここ数年は店にも現れておらず、その店を預かるカーターもサマンサに連絡ができなかった。

 

だが、カリには1つだけ手があった。

 

 

「探す方法というか………手掛かりならある。まずロザルに行かないと。」

「手掛かり?」

「なんでロザル?」

 

 

サビーヌとエズラは、思ったままを口にする。

 

 

「ロザルに〈ホーガ・フォレスト〉の常連がいるの。」

 

 

にこやかに言うカリに、フェニックス艦隊の面々は首を傾げる。アソーカやケイナンですら分からず、2人は疑問顔を浮かべた。

 

捜索は、ケイナンを伴いカリが行くことになった。カリがケイナンを選んだのは、サマンサがケイナンの姉弟子だったからだ。ケイナンもそれを踏まえて、カリの同行要請を了承した。

 

会議が終わってすぐ、エズラはカリとケイナンに声をかける。

 

 

「俺も行っていい?」

「いいよ。」

「カリ!」

「共感作戦でサムを引き込むからね。」

「「は??」」

 

 

スキップしそうな勢いでハンガーへ向かうカリに、ケイナンとエズラは置いてけぼりになった。

 

シャトルに乗り込んだ3人はロザルの座標を入力し、オートパイロットにして話を始める。

 

 

「ヘラに聞いたんだけど、君達ヴィザーゴと会っても大丈夫?」

「奴と会うのか……」

「常連ってもしかして、ヴィザーゴ?」

「そうだよ。もうケイナン!テンション上げていこーよ!」

「あんたはなんでそんなに楽しそうなんだ!?」

「別にー?」

 

 

カリはケイナンの存在に期待して、ロザル行きを楽しみにしていた。カリがわざわざケイナンを同行させたのは、状況を変えられるのは彼だけだと信じていたからだった。

 

しかし、楽しいことばかりではない。

 

この後修羅場が起きるなんて、誰も知る由はなかった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。