音信不通は通常運転です。
ー4BBYー
反乱分子が結集し、ロザル星系で小さな反乱組織ができた。その名も、“フェニックス艦隊”。その中には、かつてジェダイだったアソーカ・タノやカリ・ペレスも所属していた。
そのアソーカが反乱組織を結ぶフルクラムだった。
カリもアソーカと同様に反乱ネットワークに加わり、帝国軍と戦ってきた。
ケイナンが救出された後、彼らは反乱活動を続けると同時に、仲間を集めた。
「まだまだ人が足りないな。」
コマンダーのサトーが、険しい表情で呟く。
「コマンダー・サトー、提案があります。」
アソーカは悩みに悩んで、ある提案をした。提案とは、サマンサを探し、反乱組織に加えること。それには、ちゃんとした理由があった。
「先日、尋問官の通信を傍受したのだけれど、クリストフシスでサマンサが目撃されたそうよ。」
「尋問官はなぜ彼女を追っている?」
「通信によればサマンサはクローン戦争中、マスター・ヨーダからジェダイの機密を教えられているわ。尋問官の様子だと、彼らに都合の悪いものかもしれないわ。」
「カリ、何か知ってるか?」
ケイナンの問いに、カリは口を噤む。
カリはジェダイ粛清の時に、中身の一部を聞いていた。しかも、それを知るカリも危険に陥る、と。だが、その情報は皇帝も知っているものだった。
同時に、皇帝は未だサマンサを疑っていると悟った。
「私がサムから聞いた話は、皇帝も知ってる。サムは全部を教えてないって言ってたから、まだ何かあるのかも。尋問官は何かを知ったのかもしれない。」
「中身は何なの?」
「ジェダイの古い技だよ。幻影とか、マスター・ヨーダくらいしか使えないツタミニスとか。」
「ツタ……何だって?」
「ツタミニス。フォースを手に集中して、プラズマの刃を素手で掴んだりできるの。」
カリはエズラにそう説明する。
これよりも遥かに強い技があるのかと、アソーカやケイナンは危機感を抱いた。それに加えて、もしサマンサがその技を使えたら、もっと優位に尋問官や帝国と戦うことができる、と。
だが、事は簡単ではなかった。
「カリ、サマンサに連絡して。」
「無理だよ。」
さらりと否定するカリに、ケイナン達は唖然となる。
「貴女達は家族でしょう?」
「そのはずなんだけどねぇ。なんで今までサムを反乱ネットワークに引き込まなかったと思う?答えは簡単だよ。連絡ができないから。」
サビーヌの言葉に、カリは寂しそうに話した。
血の繋がりはないが、カリもサマンサも家族だと思っていた。しかし、家族だからこそ受け入れられないこともある。カリは大人になり、カリなりの信念を持ち始めた。それがサマンサとの間に距離を作ったのだった。
「私がアソーカと一緒に反乱ネットワークに入った時、サムは大反対したんだ。」
「どうして?」
「〈ホーガ・フォレスト〉に近付けなくなるから。」
「店に?家族なのになんで入れないんだよ!」
「エズラ、あの店はサマンサの方針で、中立なんだ。例えプライベートでも、反乱組織の俺達が入れるような店じゃない。」
ケイナンは、姉弟子の拘りを知っている。自分も入店したことがあるからこそ、断言ができたのだ。それが今も変わっていないと簡単に予想できた。
「しかし困った……今の話を聞くと、彼女は必要不可欠だ。どうにか探せまいか?」
サトーは、カリに問う。
連絡を取りたくても、カリはサマンサに連絡する術がなかった。サマンサは通信機を捨て、全てと繋がりを絶っていた。彼女はここ数年は店にも現れておらず、その店を預かるカーターもサマンサに連絡ができなかった。
だが、カリには1つだけ手があった。
「探す方法というか………手掛かりならある。まずロザルに行かないと。」
「手掛かり?」
「なんでロザル?」
サビーヌとエズラは、思ったままを口にする。
「ロザルに〈ホーガ・フォレスト〉の常連がいるの。」
にこやかに言うカリに、フェニックス艦隊の面々は首を傾げる。アソーカやケイナンですら分からず、2人は疑問顔を浮かべた。
捜索は、ケイナンを伴いカリが行くことになった。カリがケイナンを選んだのは、サマンサがケイナンの姉弟子だったからだ。ケイナンもそれを踏まえて、カリの同行要請を了承した。
会議が終わってすぐ、エズラはカリとケイナンに声をかける。
「俺も行っていい?」
「いいよ。」
「カリ!」
「共感作戦でサムを引き込むからね。」
「「は??」」
スキップしそうな勢いでハンガーへ向かうカリに、ケイナンとエズラは置いてけぼりになった。
シャトルに乗り込んだ3人はロザルの座標を入力し、オートパイロットにして話を始める。
「ヘラに聞いたんだけど、君達ヴィザーゴと会っても大丈夫?」
「奴と会うのか……」
「常連ってもしかして、ヴィザーゴ?」
「そうだよ。もうケイナン!テンション上げていこーよ!」
「あんたはなんでそんなに楽しそうなんだ!?」
「別にー?」
カリはケイナンの存在に期待して、ロザル行きを楽しみにしていた。カリがわざわざケイナンを同行させたのは、状況を変えられるのは彼だけだと信じていたからだった。
しかし、楽しいことばかりではない。
この後修羅場が起きるなんて、誰も知る由はなかった。