【完結】退職(無断)したので、飲食店やります。   作:夭嘉

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苦渋の選択

あれからしばらく経ち、私がフェニックス艦隊に戻ったら面白い話を聞かされた。

 

 

「あはははっ!!」

「ママ笑いすぎ!」

「だって…!」

 

 

旦那がケイナン達のロザル侵入の手引きをしたら、帝国にバレてクローラーで強制労働させられていたらしい。

 

そういえばそんなエピソードもあったな。

 

 

「ロザルはあれだけ警備ガバガバなのにっ……」

 

 

ケイナン達を通したまではいいけど、記録からバレてというのが笑える。レスリーはカリといたから良かったけど、本当に笑える。申し訳ないけど、笑える。

 

 

「会社潰してシンジケート立ち上げた時より面白いね!」

「ママ、パパの心配してないよね。」

「してるよ?」

「嘘だよ!絶対面白がってる!」

「レスリー、パパはしぶといから大丈夫。」

 

 

レスリーにそう返して、私は彼が大好きだと伝える。

 

結局彼は、エズラ達に助けられて無事だ。プライドは傷付いただろうけど、命の方が大事だ。プライドで生き長らえることはできない。

 

レスリーと談笑していると、部屋がノックされた。

 

ドアを開けると、ノックしたのはヘラだった。

 

 

「どうしたの?」

「ロザルの帝国軍への攻撃が決まったの。私は戦闘機隊を率いるわ。」

「待って。私ブリーフィングに呼ばれてないけど?」

 

 

いつの間に、ブリーフィングをしていたらしい。アナウンスも何もなかった。みんないつも通りだったのに。

 

 

「そうよ。貴女はここに残って。」

「は!?なんで!?戦力は多い方が、」

「モスマ議員の指示よ。それに、私達で決めたことなの。」

「私“達”?」

 

 

ヘラを押し退けて部屋の外を覗くと、私とレスリー以外の人達は慌ただしく動いていた。

 

“私達”というのは、私とレスリー以外の反乱組織のことだ。どうやら作戦から外されたらしい。“私達”ということは、ケイナンやエズラも同意したということだ。

 

 

「どういうつもり?」

「どうって?」

「なんで私は居残りなわけ?返答次第では許さないよ。」

 

 

私とヘラを見て、レスリーは慌てて間に入ってくる。

 

 

「ママ……シンドゥーラ将軍、ママは仲間外れにされて悲しいだけなの。」

「分かってるわ、レスリー。でもね、私達はママを心配してるの。今回の作戦、ママがとても張り切ってると思わない?」

「言われてみれば………」

「ヘラ!レスリーに変なこと吹き込まないでよ!」

「貴女こそ、ロザル攻撃作戦を随分気にしてたけど、何をしようとしていたの?私はケイナンと付き合いが長いのよ。ジェダイの隠し事は分かるわ。」

 

 

ロザル攻撃作戦が近々始まるのは知っていた。決行日が決まったら教えるように、みんなに頼んでいたんだ。力になるから、と。

 

ヘラはそれを訝しんだようだった。

 

彼女は訝しんでモスマ議員に進言し、ブリーフィングで私を外すことが決まったということらしい。

 

 

「隠し事なんてしてない。なんで隠し事があると思うの?」

「ケイナンが悪夢を見た時と似ているのよ。何かを避けようとするみたいにね。今の貴女とそっくりよ。」

「だったら尚更、」

「ダメよ。悪いことが起きるなら、ここに残って。私達が失敗して、貴女まで倒れてほしくないの。」

 

 

ヘラは戦力を分散しようとしている。でも、それではダメだ。ロザル攻撃作戦は、スローンの二度目の攻撃で叩かれてしまうんだから。封鎖を突破した後、二度目の攻撃を攻略しないといけないんだ。戦力は多いに越したことはないのに。

 

そして、失敗してヘラは捕まる。

 

最後に待ち受けるのは、ケイナンの死だ。

 

あの爆発を防げれば、みんな助かるんだ。プライス総督を止めて、ケイナンもヘラも助ける。私が考えているのはそれだけだ。

 

 

「死ぬ気なんてない。家族がいるのに。」

「そういう問題じゃないのよ。貴女が隠し事をしていることが問題なの。サマンサ、私達に教えるか、ここに残るかの2択よ。」

「待つ気はないんでしょう?」

「ええ。ヴィザーゴに聞いたの。サマンサにはこうするのが一番だって。」

「あの一本角……!!」

 

 

私の説き伏せ方を教えやがって!!

 

 

「ヘラ」

 

 

このまま待つわけにはいかない。

 

 

「そっちがその気なら、私にも考えがあるから。」

「へぇ?」

「ママ……?」

「私は反乱組織を抜ける。」

「そんな簡単にはいかないわ。」

「知ってる。盟約とかどうでもいい。私は友達の為に反乱組織に入った。でも私を遠ざける気なら、いても意味がない。だから私はここを去る。」

 

 

ヘラに私の気持ちは伝わったようだった。

 

私はカリやケイナン、アソーカの為に反乱組織に残った。友達の為に戦おうと思ったから。私がジェダイをやめた後、それが唯一できることだったから。

 

それなのに、私は置き去り。

 

 

「サマンサ……」

 

 

ヘラの感情を読むと、決断を変える気はないみたいだ。

 

 

「ごめんなさい。やっぱり連れていけないわ。」

「ヘラ………」

「………」

「分かった。反乱組織を去る。モスマ議員にそう伝えて。」

「ママ!待って!」

 

 

部屋を出て行く私を、レスリーが追いかけてくる。

 

小さなレスリーでは早歩きの私になかなか追い付けず、息を切らせて走ってきた。やっと追い付いた娘は、腕を掴んできて私を止める。

 

 

「ママ!!」

「レスリー、ごめん。」

「ここを出てどこに行くの!?行くところないんだよ!?」

「レスリー……愛してるよ。」

「ママ!!行かないでよ!!」

 

 

私は泣くレスリーの頭を撫でて、そのまま背を向けて艦隊を去った。

 

私なりに、できることはしてきた。ジオノーシスの戦いでも、友達の為に戦った。大事な人達と店を続ける為に、反乱組織にも残った。

 

なのに、私は来るなと言われた。それなら、私は1人で動く。仲間も無し、援軍も無し、たった1人。

 

初めからこうすれば良かったんだ。

 

フォースの意志も関係ない。

 

私は私のやり方で、ケイナンとヘラを救う。

 

 






更新再開しました!w
大変お待たせしてすみません…

感想やコメントはちゃんと見てました!
たくさんのお言葉ありがとうございます。
まぁ、簡単にジェダイと縁が切ることができたら苦労しないですよねw

就活、手術、入院で忙しくなりますが、地道に書いてるので、
温かい目で更新をお待ちくださいm(_ _)m

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