息抜き作品なので、クオリティはあまり期待しないでくださいね。
スランプから脱したら、「DRAGONBALL_IF」や「時空を越えた超戦士」の方を優先させます。
〔プロローグ〕
妖狐蔵馬。
かつて、魔界において伝説の極悪盗賊とまで恐れられた妖怪である彼は、深手を負った際に霊体の状態で人間界の川神市に逃げた。
人間に化けたり、憑依する力さえ残っていなかった為、実業家・直江景清の妻である直江咲の体内に存在する、自我がまったくない赤ん坊よりも更に不安定な受精卵になる前のモノに憑依した。
いや、憑依というよりは融合に近く、妖怪の魂を宿した直江大和という人間として生まれ変わったと言える。
生まれ変わったと言っても、蔵馬としての自我と自覚は赤ん坊の状態でも保っており、しかも元が人間の体の為、多少霊感が強い程度の人間では、彼が妖怪である事を見抜くことは出来ない。
10年もすれば妖狐としての能力も復活し、肉体も妖化するので、その時に直江夫妻の前から姿を消すつもりだった。
しかし、そんな彼の心境が変化していった。
道徳的に褒められた人格ではないが、妻を一番に愛する父、景清。
元ヤンキーであり、罠に嵌められ調教されたとはいえ、夫に徹底的に惚れ献身する母、咲。
この二人は、そんな自分達の愛の結晶である息子に対し、惜しみない愛情を注いでいた。
そして風間翔一、岡本一子、島津岳人、師岡卓也、川神百代、椎名京、小雪…のちに蔵馬自身を含め、『風間ファミリー』との出会いと交流が彼に人間の心を芽生えさせ、姿を消そうとしても、両親とファミリーの顔がチラつき決心が付かなかった。
魔物である自分にそんな感情が芽生えた事が戸惑いながらも、彼らと交流を続けていた2008年12月、日本に失望し海外で金を動かしていた直江夫妻が急遽、帰国してきた。
原因は、咲が原因不明の奇病に罹り倒れたからである。
現代医学では解明できない病で、余命幾ばくもない咲を救う為、藁にも縋る思いで、息子を通してある程度の人脈を築いた川神院総代にして、『武神』川神鉄心を頼る為に帰国したのだ。
しかし、いかに鉄心の『気』や経穴を用いても、咲の延命は出来ても病気自体を治す事は出来なかった。
蔵馬は、この事で思い知らされた。
自分が彼女を母として慕い、そんな彼を気遣うファミリーの面々をとても大事に思っている事を……。
2009年1月。
そんな蔵馬に、以前、ある事件で知り合った妖怪、飛影に霊界の三大秘宝を盗む計画を持ちかけられた。
三大秘宝の一つに、己の命を対価にどんな願いも叶えるという『暗黒鏡』の事を思い出した蔵馬は、彼の計画に乗る事にした。
そして『霊界探偵』浦飯幽助と出会い、暗黒鏡と彼の協力により、命を失わずに咲の病を治す事に成功し、その借りを返す為に飛影逮捕に協力した。
ちなみに、表向きには川神鉄心の延命措置と咲自身の生きようとする意志と生命力によって、峠を越したと認識された。
その後、減刑を条件に飛影と共に幽助に協力することになる。
そのことにより、妖怪の力に利用する事で、富を得ている人間達に邪魔者と判断れた幽助の仲間として、戸愚呂という妖怪から飛影と共々、暗黒武術会にゲストとして強制参加させられる事を告げられる。
大会途中、相手の姦計に嵌り窮地に追い込まれるが、相手が使用したアイテムが逆に蔵馬に益を齎した。
闇アイテム『逆玉手箱』。
御伽話である『浦島太郎』の玉手箱と逆の作用……つまり若返りをおこさせるアイテムで、蔵馬を胎児にまで逆行させようとしたが、戻しすぎたのか、前世である妖狐に戻る事ができた。
その後、その製作者である自称「美しい魔闘家」鈴木に逆玉手箱の元となった闇アイテム『前世の実』を託され、条件付とはいえ妖狐の姿に戻れる術を得ることとなった。
幽助が戸愚呂を倒した事で暗黒武術会を制覇し、生きて川神市に戻った。
★☆★
2009年4月、川神市、島津寮。
「ただいま」
「おかえり大和、好き、付き合って!」
「……お友達で」
寮に帰って早々、出迎えた京に告白され、それを断る蔵馬。
このやり取りは、京が風間ファミリーに入ってから、もはや数えるのが馬鹿らしいくらい繰り返されていた。
幼い頃、彼女は苛めを受けており、それを救ってくれた蔵馬に惚れ、以来、彼の気を引こうとアタックを繰り返している。
無論、京は蔵馬の本性を知らず、蔵馬に軽くあしらわれているが、それでも諦めようという気は微塵もない。
蔵馬は一度、夢幻花で京の想いを消去しようとも考えたが、『仲間』に対しそれを行う気にはなれず、現在の関係が続いていた。
「おー大和、帰ってきたか!」
帰って来た蔵馬を見て、京と共に出迎えに来ていた翔一がホッと息を吐いた
「ただいまキャップ……と、いうかキャップがいる事の方が珍しいな、いつもの如く始業式には間に合わないと思っていたけど」
蔵馬と共にファミリーの初期メンバーにしてリーダーである翔一は、冒険家の父の影響を受け、自らを『風』と称して自由奔放に生きており、よく学校をサボり旅に出たりする放浪癖を持っている。
武術会で知り合った魔性使いチームの『風使い』陣と、気が合うかも知れない。
「そういう大和も始業式の前日に帰ってくるなんて、珍しいよね」
今回、蔵馬は暗黒武術会に出場する為に、ファミリーの仲間に何も言わずに出ていた。
翔一ならば珍しくもないが、ファミリーの
とはいえ、寮に毎日電話を入れていたので、それほど心配されていたわけではないが、川神市を離れた後に電話で知らせてくる事自体、珍しかった。
無論、これは蔵馬が意図的に行ったことである。
幽助や桑原の関係者達の様に、強引についてこられるのは流石に不味いからだ。
蔵馬はファミリーの皆に己の正体を明かしていない。
ここにいる京や姉貴分の百代、妹分の一子などは、川神市に多数在住する武士の血を継ぐ『武士娘』であり、特に百代は祖父である鉄心から『武神』の名を継ぐ程の武道家であり、京も一子も少々腕っ節が強い程度の男相手ならば問題にならない程、武の腕を持っている。
しかし、彼女達は霊能者ではないので、彼女達の力は妖怪たちにはまったく通じない。
翔一などは、持ち前の好奇心から嬉々として首を突っ込んできかねない。
その為、心苦しいが仲間達には自分の正体を明かしていなかった。
「フッ…俺もキャップの病気がうつったのかもな?」
「じゃあ、今度は二人で冒険に出るか?」
「そんな大和も好き!」
翔一には茶化すような返答をし、京の再度の告白をスルーして、蔵馬は自分の部屋に戻るのだった。
〔設定紹介〕
蔵馬=直江大和。
幽☆遊☆白書原作では南野秀一だが、この物語では原作ゲーム『まじこい!シリーズ』の主人公、直江大和が蔵馬になっています。
それにともない原作から変更した設定をここで紹介します。
まずストーリー展開は基本的に、『真剣で私に恋しなさい!』、『真剣で私に恋しなさい!S』、『真剣で私に恋しなさい!A』の統合ルートとなります。
幼少期の小雪救済は行われている為、原作ゲームでは小雪ルートになる筈なんですが、「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら」同様、この物語の大和は蔵馬なので、小雪を救済していても、リュウゼツランルートや小雪ルートにはなりません。
この物語では川神百代の実力は戸愚呂(弟)100%とほぼ同格。
但し、前述の通り百代には霊能力がないので、戸愚呂に勝つことは不可能。
直江大和に関する原作との変更点。
・その正体は、妖狐蔵馬である。
・Fクラス在籍ながら、成績は葵冬馬と並ぶ学年首席。その為九鬼英雄は学年3位となっている。その為、原作以上にSクラスの面々(特にSの中でも成績下位の者)に疎ましがられている。
・その容姿から、川神学園のイケメン四天王「エレガンテ・クワットロ」の一人になっている。この物語のイケメン四天王は「京極彦一」「葵冬馬」「源忠勝」「直江大和」となっており、風間翔一は入っておらず、キャップは京極が卒業したらその後釜になる予定。
・中身が蔵馬である為、原作大和と違い、ヤドカリ好きや中二病にはなっていない。中二病にはなっていないが、妖怪の問題が発生した時に中二病を装って、仲間達の誤魔化していた。
・実力は蔵馬である為、「壁を超えた者」級。但し百代よりは弱く、彼女に『勝つ』事は出来ないが『殺す』事は可能。しかし、力の秘匿に長けており、川神鉄心とヒューム・ヘルシング以外、初見で蔵馬の強さに気付く者はいません。
まじこいキャラは殆ど蔵馬の正体に気付いていません。
川神鉄心の霊感力は幽☆遊☆白書の喜多嶋麻弥程度であり、蔵馬が他の人とはどこか違う程度には感じていますが、流石に妖怪とは看破していませんが、作中で知人から蔵馬の正体を教えられますが、その知人に蔵馬が信頼できると断言され、その知人を信じているので、蔵馬を危険視することはありません。
自力で蔵馬の正体を看破できるのは、おそらく綾小路大麻呂のみ。
現段階で公開できる設定は以上です。
これ以降の設定は、気が向いた時に後書きで紹介させていただきます。