夜のヒーローアカデミア   作:シュオウ・麗翅

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バトルとか展開とか難しいめう(´・ω・`)

ヒロアカはリアタイでアニメ1話ずつ見た程度なのよね(´・ω・`)


合格通知〜デンワノオト〜

「実技、総合成績が出ました!」

 

会議室に集まっている教師一同。毎年、この時は皆険しい顔になる。

倍率300倍。偏差値79という馬鹿みたいな数を捌かなければならないのだから。

定員から誰を選別して合格させるか。誰を普通科に行かすか。誰を落とすか。その細い採点をしなければならない。徹夜なんて当たり前の環境だ。幾らプロヒーローといえど、徹夜はキツいということだろう。

 

「これは驚いたな。救助ポイントゼロで1位とは」

 

白髪の大柄な男性が言った。

 

「1ポイント、2ポイントは標的を補足して動く習性がある。後半、動きが鈍っている中あれだけ動けたのはタフネスの賜物だな」

 

ガンマンのような見た目の男が言った。

 

「反対にこっちの生徒はヴィランポイント0で11位……」

 

宇宙服のような物を装着している人物が言った。

 

「アレに立ち向かったのは過去にも見たけど、ぶっ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」

 

「思わず俺もYEAH!って言っちまったからなー!」

 

「しかし、自身の衝撃で甚大な負傷……まるで個性が発現したての幼児だ……。妙な奴だよ。最後以外は典型的な不合格者だったが……だからこそ救助ポイントをあれだけ稼げたんだろうが……」

 

「けどさ、イレイザー!俺はアイツを気に入っちまったよ!」

 

DJ風の男。白いネズミ。浮浪者のような男がそれぞれ評価を下した。

 

「それに加え、もう1人の1位の子も中々見所がありそうじゃない?」

 

「ヴィランポイント47救助ポイント30。同率1位の合計77ポイント。スタートの合図に反応できた少ない受験生の1人だ」

 

「俺も思わず興奮しちゃったぜ!無双ゲーバリに仮想敵をバッタバッタと倒していく姿に思わず叫んじまったもんな!」

 

「少しだけヴィランポイントの方に偏ってはいるが、それでも両ポイント共にバランスが取れているな」

 

「0ポイント相手にやった変身!あの一撃で歯車ひとつ残さず炭になったのは驚いたわね!」

 

各々が高評価を下す中、浮浪者のような男は口を開く。

 

「……試験中の動き。戦闘中の身のこなし。周囲への観察。ただの学生が行える技量じゃない」

 

VTRで見たのはロボットとの戦いを映しているシーンだ。

襲ってきた仮想敵を真っ二つにした後、落下する残骸を足場にしてビルの屋上まで跳躍。

数秒周囲を観察した後、軽い身のこなしでビルからビルへと飛び移っていき、苦戦している受験生を助けていた。

 

チラリと助けた受験生を見た後、その場を離れてまた仮想敵を葬っていく。

走って行くのが間に合わなければ銃を使い、仮想敵の身体に風穴を開けていく。

 

そして最後。0ポイントロボに対し、やってきた受験生の個性を聞くと、「自分に対して使え」と即座に話しかけ、実行させる。

投げられて一直線に凄まじいスピードで0ポイントに突撃し、炎の悪魔に変身した。歩くだけで建物をぶっ壊す程のサイズの0ポイントを軽々と上に飛ばし、巨大な下級で跡形もなく消し去った。

 

「最初の観察でここの地形を殆ど把握し、的確に仮想敵を倒している」

 

「行動も迅速だ。助けが必要な者を見つけるとすぐに駆けつけている」

 

「確かに優秀だが、改めて見るとどこかで手を抜いているようにも見える。最初から個性を使えばそれこそもう同率ではなく堂々の1位となっただろう」

 

「でも0ポイント相手の決断力は見事と言う他ないわね」

 

個性を使ったのは最後の変身のみ。

変身から更に変身を使えるということは個性を使いこなしているということだろう。現に尻尾の攻撃だけであの巨体を飛ばせる威力だ。本気を出せばどうなるか分からない。だが、0ポイントが現れるまでは個性を使わず戦っていた。それが教師一同。……特に浮浪者のような男はそう思っていた。

そんな空気の中、白いネズミが資料を手に持った。

 

「この子についてなんだけど……今から配る資料に目を通してもらえるかな?」

 

配られた資料を手に持つ。

 

「……神隠し……ですか」

 

「うん。4年前と2年前。満月の日と新月の日の事件なんだけど……」

 

 

ーーーーーーーーー

 

帰ってきてから、2つの写真を見つめていた。

1つは、エンデで撮った皆の写真だ。

 

中央にいるリュリーティスに頭を撫でられ、アーナスからは優しい目で見つめられている。

ホテルの支配人も微笑ましい様子で見守り、エージェント2人も最早近所のおじちゃんお兄ちゃんのようだ。

白の仮面を装着しているクリストフォロスはそんな3人の様子を見てクスクス笑っている。そんな1枚。

 

もう1つは、エテルナで撮った皆の写真。

アルーシェから引っ張られ、困惑している様子のリリアーナと自分の顔。ルーエンハイドからは呆れの目で見られ、ヴェルーシュカは慣れない笑みを浮かべている。

カミラとミュベールの顔は引率の教師のような表情で中央の3人を見ており、アーナスからはどこか懐かしむような表情が見て取れる。

そして黒の仮面を装着したクリストフォロスはクールな笑みを浮かべており、彼女達の背後にはカミラの式紙やアルーシェの従魔達が集合している。そんな1枚。

 

『あっちでは笑っていたのに、どうしてここではそうなるのかしらね?』

 

こちらを見てクスクスと笑っているのは、1人の妖魔。

背中には蜘蛛のような手足が装着されている、蒼い肌に黒い目に赤い瞳の妖艶な美女だ。

 

名を『ヴァルデロッサ』。月の女王、マルヴァジーアの部下である。

 

「……当たり前でしょ。はぁ……」

 

『でもね、教皇庁の人間はこっちの人間とあまり変わらないわよ?』

 

「張本人が言うと説得力が段違いだな……」

 

『ええ。何とかして妖魔の力を手に入れたい人達が大半なんだから。権力っておっそろしいわね〜』

 

それを聞いて、ふと思い出す。

ユーラルムと呼ばれる港町。そこに設置されている石画の事を。

 

「アレに何を思って『勇気』のタイトルをつけたんだか……。クリストフォロスさんの過去も悲惨だったし」

 

『全くだ。妖魔と共存していただけで邪教呼ばわりとはな』

 

「この世界も大概だよ。はぁ……」

 

この世界では、個性は緊急事態でしか使わないと決めていた。

吸血剣ヨルド・レプリカ。それから向こうの人達に習った戦闘技術。それに足る身体。それだけで個性に頼りきっただけのチンピラを簡単にぶちのめせるのだから。

 

ーーーーなのに、使ってしまった。何故かは分からない。気がついたら変身を完了し、拳を大きくする受験生と協力していた。

 

この世界は嫌いなのに。それなのに……。

心の底でそう思っていても、ふとした時に真逆の感情が溢れ出てくる。

 

「……そうだ。あの世界がある」

 

この世界でも確認は取れている。夜の君を倒す時、アーナスが血の儀式を捧げていた祭壇。寝ている間のみ行くことの出来る、自身の心を置いていくことが出来る世界。

 

『我が半身。こんなものが届いていたぞ』

 

そうと決まれば……と思っていた時。マルヴァジーアが封筒を持ってきた。

 

「……紙じゃない?」

 

中身を取り出すと、何やら機械のようなものが出てきた。

 

『ふーん……何かしら?コレ』

 

「機械ってことはわかるんだけど……」

 

『あら、ここにスイッチがあるわね』

 

「あ、ほんとだ」

 

カチリ。とスイッチを押す。

 

《私が投影された!!》

 

すると、筋肉モリモリの巨漢が映し出された。どうやらホログラムのようだ。

 

「『『『うるさっ!!』』』」

 

思わず耳を塞いでしまう程の声量。HAHAHA!と豪快に笑うこの男こそナンバーワン。最強のヒーロー。オールマイトである。

 

《HAHAHA!驚いているかい?実は今年度の春から雄英で教師をする事になってね!おっと。この事はまだ世にでまわっていないから広めないでくれよ?》

 

『これがナンバーワンヒーローか』

 

『贅沢ね。アーナスやリュリーティスが学園の教官をしているようなものよ』

 

「それ以上じゃない?」

 

誰もが最低1度は見た事があるオールマイト。彼の超パワーは凄まじく、その威力はパンチ1回で天候を変えるほど。と言えば彼の凄さが分かるだろう。

当然スピードも早く、心構えは言うまでもない。

力、技、バランス、心構え。全てが完璧のヒーロー。皆の憧れの的。それがオールマイトである。

 

《さて!気になる点数だが……筆記はとても良かった!合格だ!でも凡ミスがところどころあるから最後まで気を抜かずにやろうね!》

 

『あら、良かったじゃない』

 

出来の悪い生徒の成功に喜びを隠せないルードゲート。

からかいがいのある玩具を見るようにくすくす笑うヴァルデロッサ。

興味無さそうに映像を見るマルヴァジーア。

 

《それから、気になる実技試験の結果だが……47点!合格ラインに入っているぞ!!》

 

『あら、良かったじゃない』

 

まぁ、なんであれ、合格ラインならば落ちた心配はないだろう。

 

《でも、それだけじゃあない!》

 

と、再び写真に目を向けようとすると、続きの声が聞こえてきた。

 

《なにも我々が見ていたのはヴィランポイントだけじゃあない!ヒーローの本質は人を助ける事!そこも審査に入っていたのさ!……その名も、レスキューポイント!!》

 

確かに、『ヴィランを捕まえる事に躍起になった結果、人助けを怠りました。その結果被害が増えました』では話にならない。『仲間の足を引っ張りました。邪魔をしました』では話にならない。

 

ーーミュベールの語った過去がのしかかったような気がした。

 

《確かに、ヴィランを捕まえる事も大事な事だ。だからといって、人助けという基本的な部分を疎かにしちゃあいけない!理想論?上等さ!その理想論を実現するのがヒーローなのだから!……さて、気になる白百合少女……え?少年なの!?……んんっ!!気になる白百合少年のレスキューポイントは……30ポイント!合計77ポイントだ!おめでとう!キミが2人目の学年首席さ!》

 

『あら。2人目?もう1人1番がいるのかしらねぇ?』

 

くすくすと笑い、頬に指を当てる。妙にくすぐったかった。

 

《さあ来いよ白百合少年!ここが、君のヒーローアカデミアさ!》

 

画面のオールマイトはサムズアップして歯をキランと煌めかせる。

第1歩はつまづかずにすんだようだ。母さんにいい土産話が出来るだろう。と、笑みを浮かべた瞬間だった。

 

《あとそれからね!受験説明の時の女性2人は御家族かな?会話に夢中になるのはいいとして、ちゃんと人の話は聞こうね!》

 

……

 

『『『「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」』』』

 

妖魔3人、人間1人。驚きのあまり叫んでしまう瞬間だった。




めっちゃムズい……キャラブレ割と起きてるかも(´・ω・`)

妖魔3人は力を失い、主人公くんちゃんに憑いているようなもんだから他人には見えない設定。
でもオールマイトはどんな無茶も可能にしてくれそう
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