色々調べて『このキャラならこうやりそう』みたいなの調べてたら遅くなったなり(´・ω・`)
漏れあるかもしれないけどユルシテ
「個性把握テスト?」
入学式から次の日。午前中の一般科目が終わった午後の授業。1年B組は運動場に集まっていた。
「そうだ。中学生の頃から個性抜きで体力テストをやっていただろう?50メートル走、持久走、立ち幅跳び、ソフトボール投げ、長座体前屈、握力、反復横跳び、上体起こし。この8つの種目をそれを個性有りでやってもらう事になる」
個性ありと聞いて、生徒たちは騒がしくなった。
ヒーロー科新入生と言っても、まだまだ中学生を卒業したばかりの子供だ。『個性ありの体力テスト』と聞いて、興奮しない訳が無い。
「これは、自分の個性アリと無しの記録にどれだけの差があるかを把握し、そのうえで自分の個性は何が出来るのか?そして、何が出来ないのか?得意不得意を把握し、改善する目的のものだ。ヒーローとして特訓する前に、先ずはそれを理解する事が重要だからな」
それを聞いて今度は考え込む生徒たち。
自分の個性では何が出来るのか。逆に何が出来ないのか。今まで考えた事が無かったのが大半だ。
特に金髪の青年は他の生徒よりも深く考え込んでいるようだ。
「口で教えるよりも実際に見た方が早い。試しにB組で首席の白百合にやってもらおう。中学の頃、ソフトボール投げは何メートルだったんだ?」
「77メートル」
「皆、聞いたな。白百合の77メートルからどれ程の差があるのか、しっかりと見てくれ」
そう言ってボールを渡した。普通のボールではなく、何やら機械で出来ているようだ。
「この円から出なければ何をしてもいい」
「……ヨルド」
実技試験で出した吸血剣。ヨルド・レプリカを出した。血を思わせるようなまがまがしい大剣に、思わず悲鳴を漏らす生徒もいる。
それを気にせずに位置に着いた。
その後、ボールを空高く放り投げると、ゆっくりと腰を落とす。
「全ての邪妖は……私が滅ぼす!!」
カキィィィィィィン!!
(……じゃよう……ですか……。どこかで……)
プロゴルファーの第1打のように、大剣を振り上げた。剣の樋に直撃したボールは勢いよく飛んでいく。思わず、「ナイスショット」と言いたくなりそうな程に。
「記録は424メートルだな」
ピピッという音が鳴った後、端末を見せる。どうやらボールを投げた後の記録がされているようだ。
「400メートル超えとかすげー!」
「個性なしのソフトボール投げとは比較にならねぇ!!俄然燃えてくるって奴だぜ!」
「個性自由に使っていいんだ!さすがヒーロー科!!」
記録を聞いた生徒たちは大興奮。子供のようにはしゃいでいる。
彼らはヒーロー科とはいえ、ピカピカの1年生。中学時代まで、個性禁止という縛りを受けていたのだ。言うなれば、持っている能力を使ってはいけないということ。抑圧されているようなものだった。
故に、今まで我慢していた事が許されたと思ってもおかしくない。
「馬鹿者!!」
ブラドキングは、そんな生徒たちの様子に喝を入れた。
凄まじい威圧感に怒気。それを目の当たりにした生徒たちは、さっきまでの騒ぎが嘘だったかのようにシーンとなる。
「ヒーローとは、そんな浮ついた気持ちでなれるものでは無い!個性を解禁されて喜ぶのは分かるが、遊び半分で取り組むことはヒーローとして失格だぞ!」
ブラドキング先生、渾身の一喝。それによって浮ついた気持ちが一気に鎮まり、逆にやる気が向上している。
「……それから、白百合。剣は使うな。個性を使え」
思わず目を見開いてしまう。
ヨルド・レプリカは個性ではない。ただ己の血と様々な材料をふんだんに使い、歌劇場の妖魔と共に造った限りなくオリジナルのヨルドに近い代物だ。
この世界では単なる武器として見られないために。個性に見せるために態々ルードゲートが空間を介して渡しているのだ。
「お前の個性は把握している。そして、お前の事情もある程度は把握している。……だが、これは個性把握テストだ。個性を使わなければ意味が無い」
ギリッ……と思わず歯を鳴らしてしまう。
個性を誤魔化せると思っていたが、そうもいかなかった。
人の過去はそう簡単に切り離せない。
人のトラウマはそう簡単に克服出来ない。
「……分かりました」
非常に不服そうな声音になってしまった。それを聞いた蔓の女子生徒はムッとした表情で此方を睨む。
それを気にすること無く変身を完了させる。教皇庁のエージェント。半妖の聖騎士、アーナスへと。
そこから更に変身する。
囚われの親友を助ける為に大型邪妖に戦いを挑んだ。その過程で夜の君の力。その片鱗を手に入れたアーナスは新たな力が目覚めた。その力を解放させる。
「アーマーフォーム。殲滅する」
そこに居たのは、銀の鎧に身を包んだ剛腕の戦士だ。
結晶のような鎧。顔の右半分を覆う銀の仮面。人間の手の何倍もあるような、鎧に覆われた超巨大な右手。
『アーナス・アーマーフォーム。破壊力と殲滅力に特化した変身。攻撃を受けても仰け反らず、巨大な拳の一撃は如何なる相手の意識を奪う』
ルードゲートがポツリと呟く間にボールを空高く放り投げる。
「ディィィィィィヤァァァァァァァァァッ!!」
巨大な右手のパワーを底上げし、落下したボールに直撃させる。
ぶん殴られたボールは、目にも止まらぬ速さで天高く登って行く。
その様子を確認し終え、フォームチェンジを解くとピピッという機械音が鳴った。
「記録は2238メートルだ」
「す……すげー!」
1回目の記録、424メートルの約5倍の結果。大剣スイングの時とは比較にならない記録。
4桁の飛距離を見て生徒達は興奮するが、当の本人は悔しそうな顔だった。
「うむ。コレで個性把握テストの説明を終わる。50メートル走から始めるから2人ずつ位置に着いてくれ。それから、白百合はソフトボール投げはこの記録を採用する」
はい!と元気よく挨拶をするB組一同の個性把握テストが始まった。
ーーーー
〜50メートル走〜
獣化の個性を持つ宍田獣郎太以外は、普通の50メートル走の記録だった。それは、B組に移動系の個性を持っているものが居ないことがあげられる。
自分の身体をバラバラにする者。拳が大きくなる者。オノマトペを発射する者や胞子を発射する者など、移動に応用できる個性が少ないのだ。
唯一、金髪の男子生徒の物間寧人は、獣郎太と同じ個性を使って好記録を出していた。
後は蜥蜴のしっぽ切りの個性を持つ、取陰切奈が身体を切り離して。拳藤一佳がゴール直前に手を大きくしてちょっと記録が縮んだ位だ。
「最後、白百合!」
入試首席ということも相まって、トリを任されることになった。
「ムーンラビット!行っくぞー!!」
金髪に緑のメッシュ。うさぎのような形の耳。うさぎをモチーフにしたような露出度の高い服。
『アーナス・ラビットフォーム。素早い動きと錯乱、及びラッシュ攻撃が得意なフォーム。ただし、素早さに対して攻撃が軽いのが欠点ね』
変身を終え、指定の位置に着き、クラウチングスタートの姿勢をとる。
「よーい……始め!」
瞬間、白い閃光が走ったかのような錯覚を見た。そしてピピッという機械音が鳴り……
「記録、1秒93だ」
「ふぅ……」
ラビットフォームに変身すると、何故か明るくなる。故に変身が終わると精神的に疲れてしまうのだ。
ーーーー
〜立ち幅跳び〜
ジャンプでの飛距離を競う競技だ。
胞子の個性を応用してキノコを生み出し、トランポリンのように跳ねる小森希乃子。
獣化した身体能力で大きく飛ぶ獣郎太。
空気を凝固し、それを足場に歩いていく円場硬成。
身体を切り離し、浮遊させ続けた取陰切奈。
ポルターガイストの個性で物に乗ったままゆっくり移動する柳レイ子。そしてレイ子と同じ個性を使った物間寧人が好成績を出した。
「デモンフォーム。蹴散らす」
炎の悪魔に変身を終えた。何人かの男子生徒が赤面していたが、気にせずに浮遊を続ける。
デモンフォームは中距離、近距離タイプのパワーファイターだ。また、低空飛行がデフォルトの形態でもある。
素早い低空飛行でどんどん距離を伸ばして行った。
「白百合。その変身はどのくらい続くんだ?」
「戦闘行為をしなければ10分程度だ」
「わかった。とりあえず、測定不能としておく」
「測定不能!?そんなのあるの!?」
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〜長座体前屈〜
体の柔らかさを競う競技だが、個性ありではそれは当てはまらない。
拳を大きくする拳藤一佳は倍の記録を出し、取陰切奈は身体を切り離して記録を伸ばしていく。
茨の蔓を生み出す個性を持つ塩崎茨は、蔓を利用してどんどん記録を伸ばしていく。ちなみに物間は塩崎の個性を使っていた。
角取ポニーは頭の角を発射して壁際まで押し出した。
アーマーフォームに変身し、巨大な右手で押しやると拳藤よりやや上位の記録になった。
「そのフォーム、個性被ってない!?」
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〜反復横跳び〜
キノコをトランポリンのように使用して素早く動いた希乃子以外は普通の記録だった。物(ry
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〜上体起こし〜
特に目立った記録は無かった
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〜握力〜
塩崎茨は蔓を巻き付けて。鉄哲徹鐵は拳を硬くして好記録を出した。
拳藤一佳は手を大きくするとサイズが合わないため、ハマらずやむなく普通に測った。
宍田獣郎太は獣化して身体能力を伸ばして測った。
ちなみにアーマーフォームは右手がハマらなかった為、デモンフォームで測った結果、666という結果になった。
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〜ソフトボール投げ〜
身体を金属にする鉄哲徹鐵は拳を硬くしてぶん殴り、好記録を出した。
同じく、拳藤も拳を大きくして思いっきりぶん投げる。
ツインインパクトの個性を持つ庄田二連撃は、掌底で思いっきり遠くへ飛ばした。
角取ポニーは角を発射して遠くへ飛ばし、取陰切奈は手を切り離してなるだけ遠くへ移動させる。
擬音を実体化させる個性を持つ吹出漫我は全力で追い風を出して遠くへ飛ばす。
『妖華はデモンストレーションで2回投げた為今回はお休みね』
〜持久走〜
ラビットフォームでの超スピードは直線しか出来ないため、普通に測った。
他のメンバーも普通に測ったようだ。
ーーーー
「それでは、一括で記録を発表するぞ」
そう言われて出てきた記録。
「あー、やっぱりこうなったかー」
「俺の個性じゃ活かせる競技が少ないよ」
「少ないだけマシだよ。僕なんてひとつも無かったんだから」
「……ん」
「まあ仕方がない。これに関しては、増強系の個性持ちが有利だからな」
テスト下位の者がそうこぼす中、ブラドキングは慰める。
何が出来るか、何が出来ないかと言われても所詮は体力テストだ。結局はこうなってしまう。
「このテストで好記録だった者、また思うように結果が出なかった者もいるだろう。だが、お前達は入学したばかりだ。焦らず、己の力で少しずつ上を目指していけ!以上だ!」
「「「「はい!!」」」」
「うむ!元気があって宜しい!では、これから教室で帰りのHRを行う!」
「……」
ーーーー
〜HR後〜
「それにしても、白百合の記録は見事だったな!」
「うん!もうズドドーンって感じですごいなって思ったよ!」
変身の個性。それを目の当たりにした者たちのテンションは爆上がりだ。
浮遊する炎の悪魔。超スピードの兎。パワーファイターの剛腕の戦士と、万能性も高い。それに、ヴィラン相手でも状況に合わせて有利に戦えるだろう。
「……それは俺の記録じゃない。アーナスさんの記録だ」
オレンジ髪の少女のような男。元の姿に戻った際に放った言葉は重く繰り出される。
出来ることなら個性を使わずにトップになりたかった。
入試だってそうだ。あのデカブツが現れた時、何故アーナスに変身したのか分からなかった。
「だがな白百合。それはお前のこせ……」
「アレはアーナスさんの肉体だ。俺の力じゃない」
拳藤が慰めるように言うが、バッサリと切り捨てる。
変身とは他人の肉体を使う。自分の力ではなく、他人の力を。
その様子を見た金髪の生徒。物間寧人が仲間を見つけたような目でこちらを見ている。
「しかし、そういう個性ならば仕方がないでしょう。他人の身体だろうと、使いこな……」
今度は髪が茨で構成されている女子生徒。塩崎茨が声をかけるが、その時既に変身の途中だった。
黒いオーラと黒蝶が包み込む。そして出てきたのは黒の仮面をつけた水色の髪の少女だ。
個性は公共の場では使っては行けない。それは逆にいえば、公共の場じゃなればいいのだ。幸い、ここは雄英。ヒーローになる為に個性を鍛える高校だ。
「それでは失礼する」
足元に魔法陣を出現させ、その中に入り込むように消えた。
まるで、この場から全力で逃げるようにーーーーー
主人公くんちゃんは初期の轟くんと物間を足した性格(´・_・`)カナー