麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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九十九話

 

 『麦わら旅団』は七武海の一人であるモリアの船である『スリラーバーク』へと乗り込み、モリアを倒してブルックを仲間にするとそのまま、次の島を目指して航海を再開していた。

 

 エースから貰った『ビブルカード』がエースの危機を示していたという気がかりはあるが、下手に手助けに行けばエースのプライドを傷つけるし、エースは喜ばない。

 

 それに自分とウタが助けに向かわなくとも一番、エースと絆が深いサボが間違いなく、助けに行くのは分かっているのでそういう信頼もあった。

 

 とはいえ、航海の途中に気になる出来事があった。新聞にて『東の海』が何やら荒らされているという記事があったのだ。

 

「もしもし、ルフィです」

 

 気になるので一応、センゴクへと連絡をした。

 

『おう、ルフィ。儂じゃ』

 

 だが、必ず東の海の事を気にするので連絡してくると読んでいたガープがセンゴクの部屋へと向かい、先行して電伝虫の受話器を奪い取っていた。

 

 

「爺ちゃんっ!?」

 

 センゴクに連絡したのにガープが出たのでルフィはびっくりした。

 

『そう、爺ちゃんじゃよ。ともかく『東の海』の事は儂らに任せんさい。ルフィ達には既に幾つも助けられておるからのぅ。儂らの事を信じていない訳じゃあるまい?』

 

「それは勿論」

 

『なら、安心して旅を楽しめ。それが儂の願いじゃよ』

 

「分かった、それじゃあ頑張って」

 

『おう、ルフィから応援されたら元気百倍じゃよ』

 

「なら、良かった」

 

 ガープからの温かい言葉に微笑みつつ、ルフィは任せる事にして連絡を終える。

 

「そういう訳だ。俺達は航海を楽しもう」

 

『はい、団長』

 

 ルフィからの言葉に先程のやり取りを見ていたウタたちが応じたのだった。

 

 

 

 そうして、海を進んでいたサウザンドサニー号だが……。

 

 

 

「ん、影?」

 

「って、嘘っ!?」

 

「島が飛んでるっ!?」

 

「空島とは違うようね」

 

 急に船の上空を影が覆ったので上を見上げたウタにナミ、ビビにロビンが驚きながら呟く。何故なら、巨大な岩の塊のような『島』が空を移動しているからだ。

 

 

 

「本当、俺達の旅は飽きねぇな」

 

「摩訶不思議な事でいっぱいだからな」

 

「凄いな、世界って……」

 

「良く見ろ、帆に海賊旗まであるぞ」

 

「海賊船って事ならイカすじゃねえか」

 

「あるんですねぇ、こういう事は……」

 

 ゾロにサンジは愉快だとばかりの表情を浮かべ、チョッパーは驚愕しており、ウソップは島が船である事を見抜く。フランキーは島船を賞賛し、ブルックはしみじみと言った様子で呟く。

 

 

 

 

「……ふむ」

 

 ルフィは只々、島船を見ており……。

 

「この風、まずいわ。もうじきサイクロンが来る!!」

 

 ナミが天候の状況を察し、皆へと告げる。

 

「一応、向こうにも教えてやるか」

 

 ルフィは船の船首像であるライオンの頭の上に向かうと大声とジェスチャーで呼びかけた。何らかの様子を見る機構でもついているのか島船は速度を緩める。

 

 

「音貝……空島の関係者か?」

 

 島船からふわふわと空島にて使われていた『音貝』が落ちてきたのでルフィはナミにサイクロンの事を伝えると音貝は浮かび上がって島船の方へと向かう。

 

 

 

「さあ、回避するわよ」

 

 そうして、ルフィ達はサイクロンを回避するために動く。

 

 島船の方はサイクロンをぎりぎりで回避する事で難を逃れていた。

 

 すると少しして、島船の方からシキがルフィ達の船の方へと降り……。

 

 

 

「悪いが、そこまでだ。『金獅子のシキ』……俺はガープの孫のルフィだ。お前の事は爺ちゃんから良く聞いているし、魂胆は読めている」

 

「へえ、あのガープの孫か……ジハハハハ、ともかく助けてもらった事については礼を言っておくぜ」

 

 ルフィは『見聞色の覇気』でシキの目的がサイクロンを彼の部下たちより先に察知して見せた航海士を攫おうとしているというのを読み取っていた。

 

「情けという奴だ。これだけは言っておくぞ。俺の仲間に手を出そうというなら、容赦はしない」

 

「っっっっっ!? は、ははは……ジハハハハハハッ!! 良いぞ、良い覇気じゃねえかっ!! 最高だぞルフィ……俺の心を読めるというなら、既に分かっているだろうがこの先には俺の島がある。待っていてやるから乗り込んで来い、俺様の野望を止めてみろっ!!」

 

 シキは命の危機すら感じさせるほどのルフィの壮絶なる『覇王色の覇気』を浴びた事でかつての宿敵、ロジャーと対峙した感覚を思い出し、まだこの世界には自分が宿敵と認める者がいた事を喜び、挑戦をした。

 

「良いだろう、付き合ってやる。必ず止めてやるよ」

 

「ジハハハハ、その意気だ。楽しみに待ってるぜ」

 

 ルフィが挑戦に応じるとシキは更に大きく喜ぶと島船に戻り、島船は凄い勢いで移動する事でルフィ達の元から姿を消したのであった……。

 

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