麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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百六話

 

  『王宮の島』にて決戦を始めた『麦わら旅団』と『金獅子海賊団』。

 

 『麦わら旅団』の団長であるルフィと『金獅子海賊団』の船長であるシキもまた、一対一の決闘を始めている。

 

「はああっ!!」

 

「うおおっ!!」

 

 ルフィは六式による『月歩』にて空中を自在に移動できるし、『剃』と『月歩』の合わせ技である『剃刀』を使えば空中にて高速移動する事も出来る。

 

 そしてシキは『フワフワの実』で自分を浮かせ続けられる。つまり、どちらも地も空も関係なしに足場となるのだ。よってその戦いは三次元的に動きながらの戦いとなる。

 

 どちらも戦場を外へと移しながら、縦横無尽に素早く動いている。その上で……。

 

 

 

「【獅子威(ししおど)し】!!」

 

 シキは地盤を幾つかの土塊としてくりぬく様にして浮かび上がらせるとそのどれをも獅子の貌を形作らせていき、ルフィへと放った。

 

「【斬波】!!」

 

 続けざまに足の刃を振るいに振るいまくって斬撃を飛ばしていく。

 

 ルフィに対して決して必要以上には近づかない。何故なら、『IQ』の力で

全盛期以上の力を取り戻したからこそ分かるのだ。ルフィの打撃を受けるのはまずいと……。

 

「ふん、悪魔の実の能力者というのは芸達者だよなぁ」

 

 シキからの攻撃である獅子の群れを拳撃で砕き、飛ぶ斬撃は微細な動きで回避する。【見聞色の覇気】にてシキの全てを洞察する事で彼という存在を理解していき、それが故に対応が完璧となっていく。

 

 

 

「ははは、流石だよなぁっ!!」

 

 ルフィの動きを止めようと海から巨大な水の塊を浮かび上がらせて放つ。

 

「【拳砲】」

 

 それに対しルフィは【武装色の覇気】を纏った拳撃を放ち、正確には僅かに触れてはいないのだが水塊は爆裂する。

 

「薬でドーピングしたのもあってか随分と楽しそうだな、シキ。よっぽどロジャーに勝ち逃げされたのが堪えたと見えるぞ」

 

「ジハハハハハ、おうよっ!! 分かってくれるか、ルフィ!!」

 

「まあ、同情くらいはしてやるよ。だが、メルヴィユの人たちを苦しめた事は決して許さないけどなぁっ!!」

 

「はっ、許さなくて結構だ。もっと楽しもう、お前もこういうのは好きだろうっ!!」

 

「はぁ? 馬鹿言え」

 

 縦横無尽に動き、互いの武威をぶつけ合いながら会話を交わしていた。

 

「言っておくが、俺は戦いなんて好きじゃないんだよ。だが、世の中には戦わないと止められない奴が多すぎるだけだ」

 

「真面目じゃねえか」

 

「お前がろくでなしなだけだ」

 

「ジハハハ。海賊に今更、言う事かよ」

 

「それもそうだな。じゃあ、そろそろ本気を出すか」

 

 シキは笑い、ルフィは自嘲する。

 

 

 

 そうして……。

 

「【生命帰還(せいめいきかん)――柔極(じゅうきょく)紙絵武身(カミエブシン)】」

 

 ルフィの身体が極限にまで引き絞られ、痩身となりながら『武装色の覇気』を纏った事で四肢は黒く染まり、胸や腹部にも黒い紋様のようなものが浮かび上がる。

 

「ふしっ!!」

 

「っ!?」

 

 次の瞬間にはルフィの姿が消え、それにシキは驚愕したその直後には……。

 

「【拳嵐豪砲(けんらんごうほう)】!!」

 

「うぐあああああああっ!!」

 

 シキがルフィを視認できないまま、ルフィの嵐の如く激しく、次々に加速していく拳撃の乱打がシキに炸裂していく。シキは吹っ飛びながら、ルフィの拳撃の乱打を受け続け……。

 

「【拳骨衝突】!!」

 

「ごああああああああっ!!」

 

 最後に地面へと最速の勢いで放たれたルフィの強烈なる拳撃を炸裂させられながら、深いクレーターが出来る程に叩きつけられるのだった……。

 

 

 

 

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