麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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十話

 

 この世は今、『海賊王』と呼ばれた男であるゴールド・ロジャーが残した大秘宝、『ワンピース』を求める海賊が蔓延る『大海賊時代』。

 

 ワンピースを求めるだけの海賊ならばまだ良いが、中には島や国を襲って略奪に支配をしようとする海賊も居て、少なくともなんの力も持たない者が海に出るのは危険である時代だ。

 

 そんな『大海賊時代』を迎えている現代――東の海のとある島。

 

 

 

「アルビダ様、妙な旗と海軍の旗を掲げた船が一隻、近づいてきますっ!!」

 

「一隻……たった一隻なんて随分と甘く見られたものじゃないさ。この海で一番美しいアタシの強さ、思い知らせてやろうじゃないのさ」

 

 この島を縄張りに活動している通称、肥満体形であり金棒を得物としている『金棒のアルビダ』ことアルビダを船長としている『アルビダ海賊団』はこの島へと近づいてきたという船に対し、戦闘態勢を整えて蹂躙すべく向かっていった。

 

 

 一方で『アルビダ海賊団』が縄張りにしている島へと近づく船はというと……。

 

 

 

「まあ、当たり前だがそうなるよな……相手は海賊団だし捕まえてくるよ、ウタ」

 

「うん、行ってらっしゃい」

 

 望遠鏡で海賊旗を掲げている島を見つけたのでそのまま向かっていると、近づいてきた海賊船を見てルフィは『見聞色の覇気』で海賊船、海賊船に乗っている者たちの思念などを見、悪意ある海賊かどうかを探るとルフィは麦わら帽子をウタに預け、ウタはルフィに送り出すための口づけをする。

 

 

 

「剃刀!!」

 

 そしてアルビダ海賊団の船へと空中を駆け跳ねる事で向かっていき……。

 

 

 

『っ!?』

 

 そして、自分たちの元へ着地したルフィに対し、アルビダ達は驚愕する。

 

 

 

「よう、初めまして……俺はルフィ、お前たちを倒しに来た男だ」

 

 ルフィは自己紹介をして構える。

 

 

 

「はっ、ははははは……単身で乗り込んでアタシに喧嘩を売るなんて随分と大胆じゃないか、お前たち歓迎してやりなっ!!」

 

『へいっ!!』

 

 アルビダが指示をすると彼女の部下は武器を構えてルフィへと向かっていき……。

 

 

 

「ふっ!!」

 

 ルフィも動き、アルビダの手下たちの知覚を惑わし、振り切る速さと技を内包している戦舞を披露しているかのような体捌きと共に拳と蹴りを放ち、打ちのめす。

 

「準備運動にもならないな。レディーファーストだ、全力で仕掛けてこい」

 

「……ふ、ふふふ……調子に乗るんじゃないよぉっ!!」

 

 ルフィは手下を一瞬の間に打ちのめされ、驚愕しているアルビダに手招きすると彼女は怒りのままにルフィへと得物である金棒を振り下ろす。

 

 

 

拳砲(ケンホウ)っ!!」

 

 その金棒に対し、ルフィは六式における拳技である『獣厳(ジュゴン)』を独自に改良した拳技を放ち……。

 

「うわあああああっ!!」

 

 砲撃の如き威力を有する拳撃にてアルビダの金棒を砕きながら、吹っ飛ばし気絶させたのだった……。

 

 

 

 

 

 

2

 

 

 ピンク色の短髪に頼りなさげな風貌、眼鏡をかけたコビーという少年が居る。

 

 彼の夢は海軍に入って、海賊のように悪い者を捕まえる事なのだが何の因果か、ある日釣りに行こうとして乗り込んだ船がアルビダの海賊船であり、それ以来2年もの間、アルビダ達の雑用として働くことになってしまったのである。

 

 しかし、そんな彼は今……。

 

 

 

「随分とまぁ、お前も不幸な目に遭っちまったな」

 

「まあ、これも良い経験になったって思うしかないよ」

 

「は……はい、そうですね。ルフィさん、ウタさん。助けていただき、ありがとうございます」

 

 ルフィはアルビダを倒し、そのまま拘束すると彼女たちの縄張りへと行き、コビーに話を聞くとアルビダ達の連行とコビーの海軍入りを頼むため、ガープに連絡した。

 

 

 

『ぶわっはっはっは、もう海賊を捕らえるとは流石は儂の孫じゃわい。すぐにその島へと行くから待っておれ』

 

 そう、二つ返事でガープは答えた。

 

 尚、ルフィとウタをフーシャ村で見送った後、ガープに彼の部下は本部へと帰還中であったため、部下たちは『ええっ、今から向かうんですかぁっ!?』、『孫馬鹿にも程がありすぎますよーっ!!』と悲鳴を上げていたりする。

 

 因みにルフィたちがガープが来るのを待つ間、アルビダ達は拘束されながらウタの歌声により、楽しい夢を見させられていた。

 

 

 

「コビー、夢ってのは必ず叶うと信じて努力するのが一番だ。そして、方法はどうあれ、海賊に二年も殺されずに立ち回れる要領を持っているんだから、海軍でもやっていける。俺が保証してやるし応援してやるから、頑張れよ」

 

 

「自信もってね」

 

 ルフィもウタも励ましを兼ねてコビーへと言葉をかけた。

 

 

 

「……ルフィさん、ウタさん……はい、僕を助けてくれた二人の厚意を無駄にしないためにも頑張りますっ。そしてこの恩は必ず、返しますからっ!!」

 

「ああ、期待しているよ」

 

「楽しみにしてるからね」

 

 コビーは涙を流しながらもルフィとウタに誓い、二人はそれを聞いて微笑む。

 

 

 

 そうして、ガープがやってくると……。

 

 

 

 

「えええええっ!? ルフィさんて……『海軍の英雄』のガープ中将のお孫さんだったんですかぁぁぁぁぁっ!?」

 

 海軍に知り合いが居るとしか言われていなかったので、ルフィがガープの実の孫だと知ったコビーは腰を抜かしながら、驚愕し連行されているアルビダ達もガープの孫なら自分たちが倒されたのも仕方ないと諦め、ウタに良い歌をありがとうとだけ言ったのだった。

 

 

 

 

「じゃあ、爺ちゃん。今度こそ、またね……コビーの事、よろしく」

 

「おう、任せい。しっかりと鍛えてやるわい」

 

「ガープさんは厳しいけど、頑張ってね」

 

「はいっ!!」

 

 

 そうしてルフィとウタは再びの航海を始め、ガープもアルビダ達を連行しつつ、コビーと共に海軍本部へと向かうのであった……。

 

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