ルフィ達、『麦わら旅団』とルフィがこのシャボンディ諸島を訪れる事のある『世界貴族』と呼ばれる天竜人やこの諸島内で世界政府が黙認しているヒューマンショップに対し、問題を起こさないように対応するため、態々、有休を取ってまで行動を共にしているクザンと青キジはハチの紹介する酒場に向かった。
ハチが知っている腕利きのシャボンコーティング屋はそこにいるからとの事である。
そうして、向かったのは『シャッキー’S ぼったくりBAR』という酒場だ。
その中に入れば酒場店主であるシャクヤクことシャッキーが丁度、海賊を締めて法外なお代をぼったくっているところであった。
「それで私やレイリーを捕まえに来たのかしら? 青キジさんに黄猿さん」
「いや、本当に捕まえるならもっと人数を集めるよ。それに俺達は今回、休暇で『麦わら旅団』の付き添いみたいなもんだ」
「それに藪蛇なんて真似はごめんだよ~。大人しくしてくれているなら、それに越した事は無いし、レイリーはともかく、あんたは今は引退しているだろう」
「まあ、そうね。後、レイリーだって引退はしているわ。半年は帰ってきてないけどね。この諸島を出てはいないだろうけど……」
シャクヤクは実は四十年前は名のあるどころか世界を傾ける程の美を有し、実力も相当な女海賊の一人であった。海軍とは敵対した関係だが、数十年も前に海賊を引退している彼女とそれに彼女と親しいロジャー海賊団の副船長を今の海軍は悪戯に刺激するつもりもなかった。
「ともかく、初めましてシャクヤクさん……俺は……」
「ふふ、知っているわよ。貴方達は有名人だもの。この世界で今、海軍に協力しながら悪い海賊たちを捕まえたり、討伐したりしている『麦わら旅団』はやっぱりどうしたって有名になるわ。モンキーちゃんはガープと同じ名前のようだけど「はい、祖父です」……でしょうね、雰囲気とかそっくりだもの。後、気楽に接してくれて構わないわ」
こうして、シャクヤクとルフィは会話を始め、シャクヤクはガープに追いかけられているのは怖かったわと言ったりもする。
「で、飲みに来たって事で良いのかしら?」
「いや、はっちゃんの紹介でな……ウタ、頼む」
「はぁい」
そうして、ルフィの頼みでウタは『ウタウタの実』の力を使い、音楽の王を呼び寄せるとシャクヤクにはっちゃんにケイミー、パッパグとの一連の出来事の記憶を見せた。
「成程……はっちゃんたちの恩人って訳ね。まずはありがとう」
「いや、俺達は人助けをしただけだ。それが俺達にとっては当然の事だからな」
「本当、この世界にとってはありがたい存在ね……でも、先も言ったようにはっちゃんが紹介しようとしたレイリーは今はいないわ。酒場か賭博場にはいると思うけど……」
「探したいところだが、逆に俺達は警戒されるかな?」
「モンキーちゃん達だけなら、興味深そうにはしているみたいよ」
ルフィの問いにシャクヤクは苦笑しながら答えた。
「まあ、上手い事やってみる。それと礼儀変わりにコーヒー頼めるか?」
「生真面目なのね……はっちゃん達を助けてくれたしお代はいらないわ」
そうして、ルフィ達はシャクヤクのバーで小休止しながら、昔話を聞いたりしたのであった……。