麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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百二十九話

 

 『偉大なる航路』には無風の海域であり、大型海王類の巣となっている『凪の帯』がある。

 

 『凪の帯』は危険すぎるため、普通の航海者が立ち寄る事は無い。

 

 だからこそ、知らない者の方が多いが実はこの『凪の帯』、大型海王類の巣に囲まれたところに島が存在する。

 

 その島の名とは『女ヶ島(にょうがしま)』であり、この島には男子禁制女人国『アマゾン・リリー』がある。

 

 外海へ出た者が時折、子を宿し帰ってくる事で人数を増やしていくのだが、不思議な事に生まれるのは皆、女だ。

 

 そして島にある深いジャングルに囲まれた山に大きな穴が開いており、そこでまるで要塞の様に村は作られ、国が成り立っている。

 

 この国では当然、働き手に力仕事も全て女であり、生まれながらに戦士として育てられた女性たちは女系戦闘民族、『九蛇(クジャ)』と称されている。

 

 『九蛇』の女性たちは実に逞しく豪快であり、どこか気品をも漂わせていて強欲で愚かな男などは立ち入る隙も無いのだ。

 

 更に『九蛇』においては強い者こそ美しいとされているし、『武装色の覇気』を使える者達も多数である。もしも男が欲望を出しながら、この国に近づいてもただ消されるのみである。

 

 

 

 

 『グオオオオ!!』

 

「あの方角は『ルスカイナ』……随分と騒がしいのぅ……」

 

 この『女ヶ島』から北西には無人島である『ルスカイナ』があるが、この女ヶ島にまで届く獣たちの咆哮に対し、『九蛇』の戦士を束ねる主は気になった。

 

 そうして……。

 

 

 

 

「なっ、何じゃこの覇気はっ!?」

 

 ルスカイナの島から放たれた自分ですら危機を感じさせられるほどの『覇王色の覇気』を感じ、『九蛇』の主は『ルスカイナ』にとんでもない存在がいる事を把握した。

 

 この力量の者なら、『アマゾンリリー』へと侵略を仕掛ける事も可能だろう。ならば当然、

 

 無人島だが手強い獣たちが多いし、過酷な環境とあって『九蛇』たちは修行に利用する事はある。

 

 しかして異常事態とも言えるこの出来事に『九蛇』の主は放ってはおけないと精鋭を率いて『ルスカイナ』の調査をする事に決めた。

 

 アマゾン・リリーからの航海に関しては海王類すら手を出せない獰猛な毒蛇こと『遊蛇(ユダ)』が船を引く。

 

 船とは言っても海賊船であり、『九蛇』の主は王下七武海の紅一点の者だ。

 

 ともかく、『九蛇』の主と精鋭たちは『ルスカイナ』の調査へと向かい、まず先遣隊である短い金髪にしてスタイルの良い女性弓手のマーガレット、短い茶髪を二つに結った恰幅の良い体型をしたスイトピー、頭に帽子を被り、茶髪を伸ばした二Ⅿを超えた長身だがスタイルの良いアフェランドラ達が『ルスカイナ』へと入り、木々に隠れながら進んでいくと……。

 

 

 

 

 

『ガウガウ(整列ーー)!!』

 

『ガウガー(おおおっ)!!』

 

 獣の一人が咆哮を上げると他の膨大な数の群れが一斉に整列を始めた。

 

 そうして……。

 

『ガウガウ(王よ、皆、此処に揃いました)』

 

「ああ、お前達……ここに王国の誕生を宣言しよう」

 

『オオオオオオオオッ!!』

 

 ルフィが獣たちへと王国の誕生を告げ、それを獣たちは喜ぶ。

 

 そう、ルフィは圧倒的速度で次々に『ルスカイナ』の獣たちを下し、部下にする事で王国を誕生させたのである。

 

 

 

 

『王国が誕生したぁぁぁぁぁぁっ!?』

 

 まさかの王国誕生の瞬間に鉢合わせたマーガレットは驚愕の叫びを上げてしまった。

 

『オオオ(何者だッ!!)』

 

『しまっ!?』

 

 当然、直ぐに気づかれ獣たちが襲い掛かろうとしたので武器を構えながらも危機を悟るマーガレット達。

 

 

 

 

「待て、この国の最初の客人だ。もてなそうじゃないか」

 

『ガウ(はっ、王よ)』

 

 ルフィの言葉によって獣たちは動きを止めた。そうして……。

 

「取り合えず、話をしないか?」

 

 ルフィが一瞬にてマーガレット達へと近寄り、彼からの言葉に頷き、応じるしかないと思ったので応じる事にしたのであった……。

 

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