『ルスカイナ』にて戦っているルフィはハンコックと幾度かの応酬を交わすと体が温まったのもあって、自然体の構えから本気で戦うための構えを取る。
「(さらに重圧が増すとはのぅ)」
ハンコックも幾度も自分の攻撃を捌いているルフィが構えを取れば重圧が自分に対し、かかってきた事で今までは本当に準備運動だったのだと悟りながらも息を整え、構え直す。
「『
そうしてハンコックはルフィへと間合いを詰めながら、蹴り技を繰り出そうとしたが瞬間、何故かは知らないが急激に力が抜けた。
「せいっ!!」
威力が衰えた蹴りをルフィは軽く受け止め、そのまま投げ放る。
「っ、くっ!!」
ハンコックはルフィに投げられながらもうまく受け身を取って立ち上がってみせるとルフィへと向かっていくが……。
「よっと」
「ぐっ!?」
またもルフィの間合いに入った時点で何故か力が抜け、地面へと投げ倒される。瞬時に転がってルフィから離れた。怯まずにルフィへと攻撃を仕掛けるもなぜか走らないがルフィの間合いに入った時点で力が抜けてしまい、投げられ続けてしまった。
「(いったい、何が……)」
ハンコックはルフィが何をしているのか、分からず混乱していた。
そう、ハンコックには分からないだろう。ルフィがハンコックが攻撃を繰り出そうと間合いを詰めるその刹那、ハンコックが踏み込もうとした地を先に踏む事で無意識にハンコックの身体がルフィを避けようと隣の地を踏んだという事は……。
自然、どうしても体勢は崩れるのでハンコックの攻撃の威力も減少するのだ。ルフィがやっている事は機先を制した間合いの占領である。
「ならば……『
ハンコックは自身の最大の覇気を纏わせた最大威力の蹴りをルフィに対して放ち……。
「でいやああっ!!」
「かっ、は……」
ルフィはハンコックの蹴りを掴みながら、そのまま彼女の蹴りの勢いを利用しながら強烈に地面へと投げ倒すとその衝撃と威力にハンコックは息を一瞬、詰まらせる。
「まだやるか?」
そして、ルフィは倒れて動けないハンコックの顔に軽く拳を下ろしてあたる寸前の距離で止めると続けるか、どうかを聞く。
「……いや、わらわの負けじゃ。後はお主の好きにせい」
ルフィに対し、息を切らせながら苦笑するとハンコックは負けを認める。
「じゃあ、腹も減ったし、飯にしよう。隣同士仲良くなろうぜ」
「……ふふふ。本当に変わった男じゃ」
ルフィが拳を解いてハンコックを立たせるために手を差し出せば、ハンコックは少しの静寂の後、苦笑を浮かべてその手を取る。
「(こんな男もおるのじゃな……)」
ルフィの助けを借りて立ち上がりながら、ハンコックはルフィの顔を見つつ、胸を高鳴らせていたのだった……。