麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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百三十五話

 

 『凪の帯』の海域にある島の一つで七武海の一人、『海賊女帝』のボア・ハンコックが王として君臨している『女ヶ島』。

 

 その島に入るための門を開きつつ、海王類ですら近づかない獰猛な毒海ヘビである『遊蛇』が引く船が待機していた。

 

「(ルフィ、早く会いたいのぅ)」

 

 その船にはハンコックが乗っており、ルフィが来るのを少しでも早く出迎えるためにこうして待っているのだ。

 

 本来は迎えに行こうとしていたのだが、ルフィが自分からなんとかして行ってみせると言ったので彼が来るのを待ち受ける事になった。

 

「(うぅ、ルフィの事を考えると熱くなるし、胸も高鳴って来る……わらわをおかしくしたこの責任、取ってもらわねばな)」

 

 そしてハンコックは身体の熱や自分の胸の不思議な鼓動に戸惑ってさえいた。

 

 

 

『ハンコック様、なんだかいつもより美しい』

 

 ハンコックの部下である九蛇の戦士達は美しいハンコックがアンニュイな雰囲気を纏っている事で今までより魅了されていた。

 

 

 

 そうして……少し待っていると……。

 

『なっ、海王類の群れぇぇぇっ!?』

 

「ふ……ふふふふふっ、流石じゃのう、ルフィ」

 

 女ヶ島に結構な数の大型海王類の群れが軍隊のような陣形となって近づいて来た。

 

 当然、そんな事例など今まで無く、九蛇は天変地異の前振りかと思ってしまったがハンコックは愉快とばかりに笑う。何故なら彼女は先頭の海王類の背の上にいる人物の姿を把握したからだ。

 

 

 

 

「おお、ハンコックたち、態々待ってくれたんだな」

 

 そう、大型海王類の群れを率いて女ヶ島へと向かっているのはルフィである。彼は『ルスカイナ』から『凪の帯』にいる大型海王類の群れと戦い、適当に叩き伏せる事で自分に従わせ、今はこうして皆で女ヶ島に向かっている。

 

 

 

 

 前代未聞に過ぎる事態だが、『凪の帯』にいる一部の海王類の王にさえなってしまったのである。

 

「良し、この辺で止まって良いぞ」

 

『(はーい)』

 

 

 そうしてある程度近づいたところでルフィは海王類たちの進行を止める。

 

 

 

「『女ヶ島』の女王、ハンコック……この度は招待していただき、感謝します」

 

「うむ、良くぞ来てくれたのぅ。ルフィ……それにしてもどうやって来るのかと思えば海王類を率いて来るとはびっくりしたぞ。ふふ、流石はわらわを勝った男なだけはある」

 

「動物と仲良くなるのは俺の特技だからな」

 

「それもそうじゃのう、さあ、女ヶ島へ入る事を女王であるこのハンコックの名に誓って許す。この島はお主を退屈させない事はわらわが保証しよう」

 

 

 

「それは良い。よろしく頼む」

 

「うむ」

 

 こうして、ルフィはハンコックが乗る海賊船に先導されながら、海王類と共に女ヶ島の港へと向かうのであった……。

 

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