麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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百三十六話

 

 『凪の帯』の海域にある七武海の一人、海賊女帝であるボア・ハンコックが女王として君臨している『女ヶ島』の国である『アマゾン・リリー』。

 

 今日、この国の港に女系戦闘民族である『九蛇』の殆どが集まっていた。

 

 何故なら、この島より北西にある無人島の『ルスカイナ』に異変が生じた可能性があると蛇姫ことハンコックが直々に精鋭を率いて調査に向かい、帰ってくれば『ルスカイナ』に男の王が誕生し、友好関係を結んだと告げ、今日その者を誘ったとハンコックが言ってのけたのだ。

 

 そしてハンコックによって引き連れられたハンコックの妹二人、サンダーソニアとマリーゴールド、そして護国の戦士であるマーガレットにスイトピー、アフェランドラ達によればそのルスカイナの王となった男はハンコックの美しさに魅了される事無く、しかもルスカイナの動物を従えるどころかハンコックとの決闘に勝ってみせる程の強さだという。

 

 

 

 当然、信じられはしない。故に自ら見定めようと九蛇の者たちは港に集まっている。

 

 そうして開門され、ハンコックの船こと『九蛇海賊団』の船が先に入り、その後に続いて入って来たのは……。

 

 

 

「『アマゾン・リリー』の戦士、『九蛇』の者達よ。俺は今、ルスカイナの王になっているモンキー・D・ルフィだ。よろしく頼む」

 

『か、海王類を従えているーっ!?』

 

 『凪の帯』にいる巨大海王類に乗っているどころか、後ろにも結構な数、引き連れているルフィを見て、九蛇の者達は驚愕していた。

 

そうして、ハンコックの乗った船が停まり、ルフィも自分が乗っている海王類と後ろから後ろから続いている海王類たちを止める。

 

 

 

「改めてようこそ、ルフィ。わらわ達の国、『アマゾン・リリー』へ」

 

「女王自らお招きいただき感謝する。ボア・ハンコック……それと良ければ、後でこの海王類たちに餌をやってもらえないか。こいつらはここまで乗せてくれたしな」

 

「ふふ、良いぞ。お主の仲間なら当然の事じゃ」

 

「ありがとう」

 

 ハンコックは笑みを浮かべながら応じ、ルフィは感謝を示す。

 

「さて、皆よ。このルフィこそ『ルスカイナ』の王となった者であり、わらわを倒す程の強大な戦士でもある。そして、なによりわらわの美しさに惑わされず、乱暴も働きはしない高潔な男じゃ」

 

「おいおい、褒めすぎだハンコック……皆に注目されてしまったじゃないか。もし興味あるなら、かかって来ても良いぞ?」

 

『っ!?』

 

 ルフィが自分を見定める九蛇の者達へと告げた。その瞬間、ルフィは今までは穏やかな雰囲気を纏っていて、隙だらけな程に自然体だった。そして、戦士とはとても思えなかったのに突如、自分達の戦士の感覚、本能で今から全員でかかっても返り討ちにされるのを感じ取った。

 

 

 

 だが、だからこそ……。

 

『(戦ってみたい)』

 

 自分よりはるかに強い者へと挑みたい戦士としての闘志に火が付いていた。

 

 

 

 「(あニョの者……間違いニャい。ガープの……)」

 

 その一方で小柄な老婆はルフィの威風と姿がガープの血筋の者だとガープの若い頃のそれと一緒だったのもあって、察したのであった……。

 

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