『女ヶ島』にあり、女系戦闘民族の『九蛇』の国であり、『海賊女帝』のボア・ハンコックが女王として君臨するアマゾン・リリーは本来、男子禁制のために入国した時点で男は死罪が確定する。
しかしてその法はこの国を統べるハンコックの一言で覆りはする。しかし、ある程度の蟠りはあるものだ。
それはそうだろう……今まで男を悪しき者やら醜い者やら忌むべき者としてこの国では扱われている。とりあえずハンコックの言葉に従いはするが心はどうしても違ってくるのだ。
ましてや戦士としてもこの国で最強のハンコックに勝った男がいるという話は……。
だが、ルフィは九蛇の戦士達にしっかりと自分が強者である事を雰囲気で納得させてみせ、戦士としての闘志に火を付けた。
結局のところ、戦士の国で受け入れられるようにするならば、戦いによる交流が一番である。
それをハンコックも理解している……というより、戦っているルフィの姿を外の視点から見てみたいのでこの国にある『闘技台』にて、希望者とルフィによる手合わせを提案したのである。
「どうじゃルフィ?」
「先にも言ったとおり、俺は望むところだ。戦士の国に入るんだから戦いによる交流は普通だろうしな」
「そう言うてくれると思ったわ」
こうして一同は闘技台へと向かい……。
「では、始めよ」
最初の試合、ルフィの相手を希望したのは弓使いであるマーガレットだった。
「いくよ、ルフィ」
「ああ、いつでも来い」
『九蛇』の戦士の弓は長蛇であり、それに紐をつけたものが弦となる。
ハンコックの合図と共にマーガレットは弓に矢を番えて引き絞り、ルフィは自然体の状態で頷いた。
そうして、少しの静寂……。
「ふっ!!」
「しっ!!」
マーガレットが矢を放つのと同時、ルフィは右掌を突き出す事で掌打を放つ。
「きゃっ!!」
ルフィによる掌打は衝撃波を発生し、マーガレットの放った矢を空中から落とすとそのまま、マーガレットを闘技台の床に背中から倒れさせた。
そして、倒れたマーガレットへと素早く拳を顔に突き付けた。
「参ったわ、流石ね」
「どうも」
そうしてまずはマーガレットにルフィは勝った。
「いくわよー」
次の試合はアフェランドラであり、ハンコックの合図と共に自分より背が低いルフィに対して、拳を振り下ろした。
「まだまだだな」
「嘘……指一本で……」
アフェランドラの拳をルフィは左の人差し指で受け止めてみせた。そしてそのまま、身体を動かしながら指から手でアフェランドラの拳を掴むと彼女を床へと片手一本で投げ倒した。
「凄いわね」
「ありがとよ」
その後もルフィは何人かの九蛇と手合わせをして勝っていった。
「成程、戦うルフィの姿はこんなにも勇ましいのか……」
そして手合わせをして戦うルフィの姿を見て、ハンコックは顔を赤らめながら見惚れていたりする。
「これで分かったじゃろう、ルフィが偉大な戦士じゃという事が……確かにこの国は男子禁制であるが、ルフィの強さは戦士として敬意を抱くに相応しい。この国で歓迎するのに相応しい、そうじゃな?」
『はい、蛇姫様』
こうしてルフィは『アマゾン・リリー』で歓迎を受けるに相応しい者として、『九蛇』の皆から認められたのである。
その後、『九蛇城』で歓迎の宴をするとして連れられ、まずは手合わせによる汚れと汗を流すように言われ、浴室へと案内されたので服を脱いで入り、身体を洗おうとして……。
「ルフィ」
「は、ハンコック!? どう「しい」」
ハンコックが入って来たので驚いたルフィへとハンコックは彼の口に指を付けて声を出さないように言う。
「おぬしは妾に勝った男じゃ、それに手合わせでの勇姿も素晴らしかった……じゃから妾が洗ってやる」
「ありがとう、だったら俺も洗ってやるよ」
「で、ではルフィ、その前にお前に見せる物がある」
ルフィの返答に対し、少し戸惑うようにしながらも覚悟を決し、そして、ルフィの目の前でハンコックは背を見せ、髪を手に取ってずらし……。
「こ、これはっ!?」
ハンコックが見せた物にルフィは更に驚愕するのであった……。