麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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百三十八話

 

 七武海の一人で『海賊女帝』であるハンコックが治めている『女ヶ島』の国、アマゾン・リリー。

 

 そこにある『九蛇城』の浴室で宴前に身体を洗おうとしていたルフィの前にハンコックが現れ、そして彼女は背中のとある物を見せた。

 

 竜の蹄を模した刻印であり、ハンコックの背中には焼き鏝で刻みつけられてしまっていたのだ。

 

 この竜の蹄を模した刻印とは『天駆ける竜の蹄』という名であり、天竜人のシンボルである。

 

 世界貴族に飼われた奴隷に必ず焼き付けられるものであり、一生消える事の無い人間以下の証明だ。

 

 そう、ハンコックは世界貴族の奴隷だったのである。

 

 

 

「……話には聞いていた……まさか、こんな事を本当に……塵屑共がぁっ!!」

 

 ルフィは天竜人が人に対して行っている非道な行為を目にして、凄まじい義憤の念を抱いた。

 

 

「ルフィ……やっぱり、怒ってくれるのじゃな」

 

「勿論だ。そしてハンコック……お前の過去がどうであれ、俺はお前を蔑んだりしない。それどころか今、この『女ヶ島』の蛇姫として強く生きているお前の事を尊敬する。強く美しい女性だ、本当に」

 

「……ぁぁ……ルフィ、お主に会えて良かった」

 

「俺もだ」

 

 ルフィの言葉にハンコックは顔を赤らめ、感動と嬉しさで涙を流しながら彼の無の中へと身を寄せ、ルフィは彼女を抱き締める。

 

 

 

「(男に抱き締められるというのはこれ程に……)」

 

 奴隷の時とは違い、ルフィに抱き締められるハンコックは安心感やら幸福感やらを感じた。

 

 そうして、少しするとハンコックは語り出す。

 

 彼女が十二歳の時、ハンコックにマリーゴールドとサンダーソニアは九蛇の海賊船から人攫いの手にかかり、そうして天竜人の奴隷にされてしまったのである。

 

 その日から天竜人の制限も抑えも無い欲望や興味のままに様々な非道をされ、トラウマを負ってしまった。

 

 だが四年たったある日、【赤い土の大陸】を素手でよじ登り、天竜人の住む聖地が『マリージョア』へ後に魚人海賊団を率いる『冒険家フィッシャー・タイガー』が魚人達を多く虐げるその町の奴隷解放のために力の限り、暴れ回ると何千人ものあらゆる種族を解放したのである。

 

 

 

「辛い事を話してくれてありがとうな……お前の秘密、絶対に守ると誓おう」

 

「不思議じゃな……ルフィ、お主の言葉はとても信じられる」

 

 ルフィがハンコックを真摯に見つめながら伝えればハンコックは頷く。そして……。

 

 

 

「俺には愛する者が複数いる……それでも良いのか?」

 

「妾が愛する男なら、そのくらいでなければのぅ……ルフィ、妾はそなたを愛している」

 

「光栄だな」

 

 

 

 そうしてルフィとハンコックは深く口づけし、そうしてルフィはハンコックの身体へと触れていく。本来ならば奴隷時代のトラウマが襲ってくるがルフィに触れられるとそれだけでハンコックは多幸感を覚えるし愛も溢れ出してくる。

 

「嫌なもの全て、俺が忘れさせてやる」

 

「ああ、忘れさせてくれ」

 

 ルフィはハンコックに愛と快楽で彼女の忌むべき記憶を上書きしていくのであった……。

 

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