百四十四話
ルフィは四皇の一人で『白ひげ』ことエドワード・ニューゲートと彼が率いる大海賊団である『白ひげ海賊団』との戦争に備えて七武海の一人であるハンコックへ招集に応じさせようとやって来たモモンガ中将たち、海軍に対してハンコックに頼んで取引をしてもらった。
招集に応じる代わりに世界一の海底大監獄の『インペルダウン』に立ち寄ってもらい、事件の中心人物であるポートガス・D・エースを一目見るという取引だ。
白ひげの力が脅威なのは前提だが、七武海の一人であるが普段は中々、政府からの言う事を聞かないハンコックが応じてくれるならと取引は成立した。
そうして愛蛇であるサロメと共に海軍の船に乗るハンコックに乗じてルフィも素性がばれないようにした仮面に銃と弾丸、アマゾン・リリーにおいての名剣など必要最低限の装備に荷物を持って海軍船へと潜入した。
「さてと……」
この船において見つからない場所に装備を隠し、『』そうして更に自らの気配を極限まで隠し、更には『見聞色の覇気』で海兵達の動きを把握しながら動くと海兵の衣服がある部屋に入って海兵の衣服や帽子を被りつつ、顔や体の骨格を『生命帰還』によって変形させる事で特に特徴の無い平凡な男となった。
「どうしたんですか、皆さん?」
そうして海兵の一人として堂々と歩くルフィはなにやら騒がしい場所へと向かう。
「いや、海賊女帝のハンコックって本当に美しいだろ。性格は最悪だけど……それで美しさを楽しもうとハンコックの部屋を覗こうとしてあいつらが石にされたんだ」
「……とりあえず、壊れないように安全な場所に置いておきましょう。今からもてなして、後で機嫌の良い時にでも頼んで石化を解除してもらえるように」
「お、おう。そうだな」
こうしてルフィは海兵の中に見事に潜入し……。
「それにしても大変な事になったよな、四皇の一人との戦争なんて」
「ああ、本当にな……あのロジャーと張り合える伝説の海賊でそんな海賊の手足な海賊団との戦争なんて本当に大変だ」
ルフィは海兵から情報を得ようと会話も始める。
「ふふ……」
「ご家族ですか、良いですね」
「ああ、自慢の家族だ。だからこそ誇ってもらえるような海兵にならないとな」
「その想いがあるだけで立派ですよ」
家族の写真を眺めて穏やかな顔をする海兵に対し、ルフィは笑みを浮かべて言ってみせた。
「(絶対に戦争は起こさせない)」
ルフィはエースを救い出そうとしているが、更にそうする事で白ひげと海軍の戦争を回避させようともしていた。この海兵のためにも絶対に戦争を回避させようと思った。
そうして夜中などにおいてはルフィは本来の姿に戻ってハンコックの部屋に入る。
「悪いな、いやな場所にいさせて」
「お主の力になれるなら、少々の我慢くらいなんでも無い」
「ありがとな」
そうしてルフィとハンコックは抱き締め合い、口づけする。
その後、ハンコックが石にした海兵の石化解除を頼んで承諾させて翌日、それをじっさいにさせたりした。
「モモンガ中将、インペルダウンに到着しましたっ!!」
「(いよいよだな)」
ともかくルフィとハンコックは四日と半日の時間をかけて『インペルダウン』に到着するのであった……。