ルフィは『女ヶ島』から四日と半日かかる海域にある世界中の犯罪者を投獄するための施設である『大監獄』がインペルダウンに投獄された自分の義兄であるエースを救出しに向かった。
それは無論、例え、それぞれが目指す者は違っていたとしてもウタにサボとエースと将来、お互いを助け合って生きていこうという義兄弟の誓いを交わし合ったというのが大きい。
血は繋がっていなくとも四人は家族なのだ。
そしてもう一つはエースを助け出す事で彼が所属する『白ひげ海賊団』と海軍の戦争を起こさせないためだ。ただでさえ、一触即発の事態は起きている。
白ひげの本船であるモビー・ディック号は動きを監視していた海軍船の全23隻を一斉に沈めるか何かで通信を途絶えさせているのだから。
ルフィはハンコックに協力してもらう事で彼女を招集するための迎えに来たモモンガ中将の船に潜入する事でインペルダウンまで進んだのである。
「それじゃあ、これからは普通に海軍へ要求した通りの事をしてくれ。そして、なるべくインペルダウンの署員や副所長、所長たちの目を惹きつけておいてくれると嬉しい。ああ、石化はしなくて良いからな。もっともお前の美しさに虜にならない者はいないが」
「ふふふ、無論じゃ。もっともわらわの美しさを磨き上げたのはお主じゃぞ」
ハンコックヘ改めてルフィはこれからの事について言う。ハンコックの美しさだが彼女は愛を知る事で更に魔性となり、かつてあらゆる男達を魅了してみせたシャクヤクのそれに匹敵するものとなっている。
メロメロの実の力で石化せずともあらゆる男達を腑抜けに出来る程のものとなったのだ。
「じゃあ、行ってくる」
「武運を祈るぞ、ルフィ」
ルフィはハンコックと抱き締め合い、口づけし合うとハンコックの部屋を出てそのまま、移動して船の中に隠していた装備を見に纏いつつ、インペルダウン近くの海の中に飛び込む。
そして、少し泳いでいると……。
「(やっぱり、来ていたな)」
ウタの力によって顕現する『音楽の王』が現れ、ルフィに触れると音楽の王にルフィの姿が消えた。
「待っていたぜ、ルフィ」
「ルフィ、エースを助けに行こう」
次の瞬間にはインペルダウンのとある場所にて潜入用の黒く、動きやすい衣装で顔を隠すためのマスクを被ったサボとウタがいて、それぞれ素顔を晒す。
「ああ、勿論だ。インペルダウンについては任せてくれ。一度爺ちゃんたちに連れられて見学した事があるんだ」
「それは良い。だが、こっちも実はとある理由でここに潜んでいる俺の仲間がいるんだ。頼りになる存在だぜ」
「そういう意味なら可能性としては半々だが、とっても頼りになる存在がいるよ。俺の事を忘れて無ければの話だが」
「ふふ、やっぱり私達なら不可能も可能だね」
『ああ』
こうして、ルフィにサボにウタは自分達にとっての家族を救うべく、動き出したのであった……。