麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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百四十八話

 

 世界一の大監獄である『インペルダウン』に侵入したルフィにウタとサボは『紅蓮地獄』と囚人たちから呼ばれている『LEVEL1』を下り、『LEVEL2』へと進んだ。

 

 インペルダウンの『LEVEL2』は『魔界の猛獣フロア』と署員たちからは呼ばれており、囚人たちからは『猛獣地獄』と呼ばれている。

 

 この世界において生まれた突然変異種や希少種に属する猛獣の群れを大量に放っているフロアだ。

 

 このフロアにいる猛獣はニワトリが生んだ蛇の頭部を持つ巨大ニワトリの『バシリスク』、複数体が連結して大ムカデに化ける毒虫の『パズルサソリ』、人の顔を持つ人食いライオンであり、人の骨格によって人のモノマネ、人語を話す事が出来るので囚人たちにいろんな言葉を仕込まれた『マンティコラ』と『LEVEL3』への階段を守っており、通路を覆い尽くす程の巨大な人面羽毛ライオンの『スフィンクス』等、ブルゴリ以上の戦闘能力に凶暴性を有し、人間を捕食対象としている猛獣ばかりだ。

 

 

 

 しかし……。

 

「久しぶりだな、元気そうで何よりだよ。俺の事、覚えているか?」

 

 

『アアアア(ボスー)!!』

 

『ルフィー!!』

 

 人語を話せるマンティコラにスフィンクスはルフィの名前を呼び、それ以外もルフィとの再会を喜びながら近づき、少しの間戯れる。

 

「じゃあ、俺は行くからな。久しぶりに会えて良かった」

 

 

『ワウウウ(俺達も)』

 

『バイバーイ』

 

 そうしてルフィ達は『LEVEL3』への階段へと向かっていき、猛獣たちに見送られるのであった。

 

 因みにインペルダウンの看守たちであるが、既に『LEVEL1』の看守質に乗り込んだ際に連絡できるだけの看守室であり、所長室を除いた部屋へとウタの力を乗せた歌声を流した。

 

 そうして一時的に眠らせ、『ウタワールド』へと意識を引きずり込んで実質的に無力化しているのであった。

 

 猛獣はルフィがインペルダウンを数年前に見学に来た際に仲良くなっていたので楽々と『LEVEL3』へと進めた。

 

「本当、ルフィは動物たちとは直ぐに仲良くなるよねぇ」

 

「いずれは動物王になれるな」

 

「はは、だったらいずれ動物の国を作ってみようか?」

 

『冗談になってない』

 

 冗談を交えてルフィ達は『LEVEL3』の『飢餓地獄』へと侵入した。

 

 『LEVEL3』は下の『LEVEL4』から立ち昇る熱で砂漠のように高温で乾いているというとてもきついフロアだ。

 

 更にこのフロアでは動物系の能力者が『覚醒』という能力を極め尽くした者が至る領域に達した際、実に宿った意思に乗っ取られて完全なる獣と化した『獄卒獣(ごくそつじゅう)』の巨大なホルスタインの獣人であるミノタウロス、同じく巨大なコアラの獣人であるミノコアラ、巨大なサイの獣人であるミノリノケロス、シマウマの獣人であるミノゼブラが徘徊している。

 

 どの獄卒獣も異常な回復力とタフさを売りにしているのでとにかく手強いし、相手取るのは厄介だ。

 

 そんな獄卒獣を率いる者こそ長い髪がカールとなっており、目が隠れているので顔は分からないがスタイル抜群で革製で露出度の高い衣服にムチを持っているSM女王とも言うべき姿の女性で獄卒長のサディちゃんだが……。

 

 

 

『オオオオ(ルフィ、ルフィだ、やっと来てくれたー)』

 

「おおう、凄く喜んでくれたな」

 

「嘘……まさか……ルフィ君なの?」

 

 獄卒獣ですらルフィは仲良くなっており、だからこそルフィとの再会を喜んでいる様子の獄卒獣に最初こそ驚いたが、以前、自分以外に唯一であり、普通に獄卒獣と仲良くなってしまったルフィを思い出し、訪ねた。

 

 

 

「すみません、サディちゃん……エースは俺にとって大切な義兄なんです。だから……」

 

「……なんて事……良いわ、私じゃ貴方には勝てないし、好きにしてちょうだい」

 

 獄卒獣が動かない以上、サディちゃんには何もできない。事情も申し訳なさそうに言うルフィの言葉で察すると諦め、そうしてウタの力で眠りに落ちたのであった……。

 

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