麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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十四話

 

 ルフィとウタがフーシャ村を旅立ち、『シェルズタウン』にて宿泊した翌朝、港ではモーガンによる独裁政治を打ち砕いた救済者であり、英雄であるルフィにウタ、ゾロの見送りをしようと海兵も含めて町の全員が集まっている中……。

 

「お前なぁ……なんで港じゃなくて頓珍漢な場所、行ってんだよ。超ミラクル方向音痴か」

 

「俺は方向音痴じゃねえ!! 近道しようとしてただけだ」

 

「でも、迷ってたんじゃん」

 

 翌朝、集合時間より十分前で港でゾロを待っていたのに先に町の人や海兵が来て、海兵の一人に『ゾロは?』と聞けば、近道するからと明後日の方向に走っていたと答えたのでルフィは『見聞色の覇気』で探し、見つけたので強制的に肩に抱えて、連れてくる羽目になったのである。

 

「もう、前途多難だよ……まぁ、良い。行くぞ」

 

 まさかのゾロの方向音痴振りに頭を抱えながらも先に知っておけて良かったと思考を切替え、船へと乗り込む。

 

 そして……。

 

 

 

「それじゃあ、リッパー中佐。これからの『シェルズタウン』を任せます」

 

「はっ!!」

 

 リッパー中佐に敬礼しながら言うと、リッパーも敬礼を返し出向を始めた。

 

「ありがとう!!」

 

「また来てくれよーっ!!」

 

「達者でなぁっ!!」

 

 そうして町の人々にも声をかけられながら、海兵たちには敬礼されながらルフィとウタはゾロを加えて旅を再開したのだった……。

 

 

 

 

2

 

 

 

 『シェルズタウン』を旅立って少しすると……。

 

 

 

「おーい、助けてくれーっ!!」

 

「船から落ちちまったんだぁっ!!」

 

 海の上で必死に泳ぐ三人の遭難者がルフィたちの船に向けて助けを求める。

 

「海賊か……ウタ、助けたら無力化して話を聞いといてくれ」

 

「はいはーい」

 

 

 

 ルフィは三人の遭難者が海賊であると同時、救出されたらすぐに強襲しようとしているのを『見聞色の覇気』で読み取るとウタに指示を出し、そうして救出を始める。

 

 

 

 

『ぐー』

 

 救出されながらウタの歌声を聴き、『ウタウタの実』の能力によって精神をウタワールドへと誘われるとその体は拘束されながら、ウタワールド内ではウタとウタワールド内に住んでいる音楽の王により、幸福な体験をさせられながら精神を弛緩されて自分たちの全てを話した。

 

 彼らは『バギー海賊団』の一員で商船を襲い、宝を手に入れた帰りに小船の上でぐったりとしているオレンジの髪の少女を発見。

 

 しかし、その少女の船に乗り込むとぐったり状態は演技であった少女は隙を衝いて男たちの船を奪い、しかもスコールの時期を読んでいたようで男たちはスコールの餌食となり、自分たちが遭難する羽目になったのである。

 

「随分と良い航海の腕を持っているんだな、その女は……」

 

「気候まで読めるのは中々いないけどな」

 

 話を聞いたゾロは感心したように言い、ルフィもしたたかだと思いながら言う。ルフィの場合は『見聞色の覇気』を使い、空の声を聞く事で天候の把握は出来るが……。

 

「……うーん?」

 

「どうしたんだ、ウタ?」

 

「いや、バギーって名に聞き覚えがある気がして……うーん」

 

 ウタはバギーの名に聞き覚えがある気がして、どこで聞いたのか思い出そうとして結局、思い出せなかったがともかく、『バギー海賊団』が拠点としている『オレンジの町』に向かいつつ、海賊を刺激しないように海軍の旗は畳むのだった……。

 

 

 

 

 

 

 『オレンジの町』――今、『バギー海賊団』の拠点となっているこの町で逃走劇が行われている。

 

「はあっ、はあ……」

 

逃げているのは商船を襲った帰りの『バギー海賊団』の一員を騙し、宝と船を奪ったオレンジのショートに容姿は十分、美少女な少女であり彼女はバギーたちから『偉大なる航路』の地図を盗んだところである。

 

「待ちやがれーっ!!」

 

 バギーの手下は逃がせば船長であるバギーに殺されるので必死で追いかけていたが……。

 

 

『!?』

 

 どこからか強烈な威圧感を浴びせられた事で彼らは気絶し、倒れる。

 

「ぇ……?」

 

 少女は急にバギーの手下が倒れたので混乱し、周囲を見回す。

 

「おーい、悪いんだがそいつら縛っておいてくれ」

 

 町を戦場にするわけにも行かないために無力化しようと単独で行動し、海賊に追われている少女を見つけたので彼女を追っている海賊を『覇王色の覇気』で気絶させたルフィが屋根の上から声をかけた。

 

「え、あ、はい」

 

「ありがとう。俺はルフィだ。よろしくな」

 

「わ、私はナミよ。よ、よろしく」

 

「それじゃあ、話は後でな。今からバギーたちを無力化してくるから」

 

「え、えぇ。頑張ってね」

 

 戸惑い気味なナミの言葉を聞くと手の仕草で応じて姿を消す。

 

 

 

 

「な……何だったのかしら?」

 

 ナミは終始、戸惑うのであった……。

 

 

 

 

 

 そうして、この町を縄張りにし、酒場をアジトにしている『バギー海賊団』。

 

「畜生、まだ海図泥棒は見つからねぇのか。派手馬鹿共がぁっ!!」

 

 酒場の屋上で椅子に座って怒り狂っているのは海賊帽を被り、額には骨の十字のペイント、鼻はつけ鼻に見える形状で赤色とまるで道化師のような姿の大男で名はバギー、この海賊団の船長である。

 

『偉大なる航路』でひと暴れしようとしていた矢先にその海図を盗まれたのだから、怒るのも無理は無いが……。

 

 

 

 

「まぁまぁ、そう怒るなよ。誰にだってミスはあるもんだ。次、頑張れば良いさ」

 

「ああ、そうだな。じゃあ次って……誰だ、お前ぇぇっ!?」

 

 バギーは思わず投げかけられた気軽な言葉に反応しながら見れば、それは此処へとやってきたルフィである。

 

 驚愕しながらも当然、バギーたちはルフィに対して臨戦態勢を取り始めた。

 

 

 

「俺はルフィだ。お前たちを捕らえに来た」

 

 ルフィは名乗ると同時……。

 

 

 

虚倒(キョトウ)!!」

 

 『覇王色の覇気』による威圧と同時に特殊な構えを取りながら、闘気によって精神を打つ事で相手を制圧する技を使用する。

 

 目的は完全なる無力化だ。

 

 

 

 

 守る戦いにおいてその場所自体に被害を出さないため、こうした技もルフィは追求したのである。

 

 もっとも直接、戦う方がルフィの好みではあるが……。

 

「がっ!?(なんで、覇気使いが……)」

 

 覇王色の覇気だけでなく、ルフィから放たれた闘気が自分に打撃を炸裂させるのを幻視しながら、感じた衝撃にバギーも部下たちも昏倒していく。

 

 バギーは覇気使いが居る事に驚愕しながらも気を失うのであった……。

 

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