ルフィにウタとサボはインペルダウンに拘束されたエースを助け出し、処刑されるのを防いだ。
更に『白ひげ海賊団』にエースの身を届けに行く事で『白ひげ海賊団』が『海軍』本部であるマリンフォードに乗り込む事による全面戦争の危機を阻止したのである。
しかして、物事には何であれ代償を伴ってしまうらしい。
ルフィにウタとサボはインペルダウンからエースを救う際にインペルダウン内に備えられた電伝虫に職員達をウタの力で眠らせて無力化した。
つまりは一時的にインペルダウンの防衛力を無力としたのだが、そのせいで暗躍していた『黒ひげ海賊団』の侵入を許してしまったようだ。
性質が悪いのは『黒ひげ海賊団』はある程度、政府機関と交渉できる『王下七武海』の立場にあるという事である。
そうしてまんまとインペルダウンに入った『黒ひげ海賊団』はインペルダウン内の囚人たちを解放しては暴動を起こさせていき、しかも罪人を躊躇いなく切り殺しまくった事で自らも牢に入れられたかつて、もう一人の署長であったシリュウも味方につけた。
そうして『LEVEL6』までの囚人を解放し幾らかは味方につけ、幾らかは自由にして解放したり等、とにかくインペルダウンを大混乱にしたのだ。
「ゼハハハ、本当は戦争をさせてやるつもりだったのに、そっちの計画がパーになっちまうとはなぁ。エースも助け出されちまったみたいだし、まぁ良い、こうなったら気長にやろう」
黒ひげはそんな事を言いながら悠々とインペルダウン内を脱出し、どこかへと姿を消したのであった。
そうした状況をルフィは『白ひげ海賊団』とエース解放の『宴』をしていた時に知り、歯噛みした。無論、彼が感じるのは責任感と怒りである。
そして、宴自体は……。
「俺達、『白ひげ海賊団』は『麦わら旅団』と同盟を結ぶぞー」
『おおおおおっ!!』
元々、エースと家族の関係にあり、しかもエースを助け出したのと実力に人柄も含めて認められたルフィは白ひげと同盟関係を結ぶことを許された。
「ルフィ、どうかよろしく頼む」
「ああ、こちらこそだジンベエ」
個人的とはいえ、ルフィはジンベエと兄弟の盃も交わした。
そして今後においてはルフィはまず、白ひげ海賊団と協力しながら世界に散らばったインペルダウンから解放されてしまった囚人達の対処に動く事にする。
「じゃあな、ウタ……ゾロ達も含めてまた連絡するから、それまで力を蓄えていてくれ」
「うん、またねルフィ」
一旦、ウタには七武海のくまによって飛ばされた『音楽の国』エレジアへとサボにイワンコフ、イナズマの協力の元、戻ってもらった。
「では、また後で」
「ああ、後でな」
白ひげには『凪の海』近くまで連れて行ってもらい、そうして後は小船で移動しつつ、凪の海の海域を渡ると口笛を鳴らす。
『オオオ(ルフィー)』
「悪いが送ってほしいところがあるんだ」
海王類がルフィの前に姿を現し、ルフィは海王類の背に小船で乗せてもらいながらとある島へと向かった。
その島とは……。
『ガルォォォォォ(お帰りなさい、王様)!!』
「ああ、ただいま」
「待たせてもらっていたぞ、ルフィ。しかし、つくづく驚かされる。本当にやり遂げるとはのぅ」
ルスカイナの島に戻ったルフィは王として動物たちに出迎えてもらい、エースを救い、戦争回避に成功した時に落ち合う事になっていたので待っていたハンコックとも再会する。
「運も良かったからな。だが、またやる事が出来た」
「聞いておる、囚人が解放されてしまったそうじゃな」
「ああ、また協力してもらって良いか?」
「勿論じゃ」
そうしてルフィはハンコック、つまりは『九蛇海賊団』とも同盟関係を結びつつ、世界に解放されたインペルダウンの囚人たちへの対処に動き出すのであった……。