麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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百五十五話

 

 世界政府に海軍、そして世界の秩序は大いにその威信を堕としてしまった。

 

 それもそうだろう……まず、インペルダウンに収監し、公開処刑も報じられていた『白ひげ海賊団』の幹部であるエースに脱走されてしまったのだから。

 

 しかもインペルダウン内にいた囚人たちもかなりの数、解放されてしまっており、王下七武海であった『黒ひげ』にいいようにされたという噂まであるのだ。

 

 エースはどうしようもないが、政府に海軍はこうした情報をなるべく伏せようとしたが、黒ひげ一枚上手だったようで噂とはいえ、結構な情報が漏れてしまった。

 

 一応、『LEVEL6』の危険な囚人たちにおいてクロコダイルに三十年ほど前に『世界の破壊者』と称された海賊、『鬼の跡目』と呼ばれた海賊など幾人か解放されてしまった情報はまだ隠せているが……。

 

 ともかく、大きく世界の秩序は乱れてしまった。

 

 そして、そういう状況を招いてしまった者はだからこそ、大きく責任を感じている。

 

 故に……。

 

「インペルダウンに代わる抑止力が必要だな……やるしかない」

 

 手段としては間違っているのは分かっているがそれでも世界の『悪』に対する抑止力となる象徴、存在を生み出すべくとある者は行動を始めるのであった……。

 

 

 

 

 

 

 とある島にある酒場にて、かなりの数の海賊が酒や料理を楽しんでいた。

 

「しっかし、笑えるよなぁっ!! エースを捕えておきながら脱走されるなんてよぉっ!!」

 

「ギャハハハハッ!! 確かになぁ、何が侵入も脱走も不可能なんだか、全然余裕だったじゃねえか」

 

「黒ひげ、やっぱ凄いよなぁ。俺達も傘下になろうぜッ!!」

 

「だな、そのためにも俺達ももっと稼ぎや実績を得ねえとっ!!」

 

 政府に海軍、インペルダウンの者達を搔き乱してやりたい放題やってみせた黒ひげことティーチの名は海賊の世界でも広まっており、傘下になろうとする海賊を増やしてもいた。

 

 そうして酒場にて、結構な勢力である海賊達が盛り上がっていたが……。

 

「悪いが、お前達は黒ひげの傘下になる事は出来ない。俺が潰すからだ」

 

 怒りと憎悪は籠っているが底冷えのするような声が響くと同時、一人の海賊の頭がどこかの部族を思わせる仮面を被った者による横振りされた裏拳の炸裂によって頭部が破砕する。

 

『は?』

 

 まるで羽虫を払うような何気ない動作で仲間の一人が殺された事で一瞬、海賊たちは呆気に取られてしまい……。

 

「しっ」

 

「ごっ!!」

 

 その間にもう一人が仮面を被った者が繰り出した拳撃の炸裂に腹を穿たれて倒れてしまう。そしてその動作の間の一瞬に懐から銃を抜いており……。

 

 

 

『ぎゃばっ!!』

 

 どう銃を向けているかも分からない余りのも素早い動きと共に素早く、続けざまに鳴り響く銃声と共に次々と海賊の頭や胸を銃撃が撃ち抜く。

 

『てめぇぇぇぇぇっ!!』

 

 海賊たちは怒りながら、敵対者へと向かっていく。

 

「ふしっ!!」

 

「あぎゃっ!!」

 

 向かってきた一人へ弾切れだったからか、銃を回転させるようにして投擲すると銃のストックが標的の頭部を潰しながら、埋まる。

 

「ふっ、しっ、はあ、ふんっ!!」

 

 そうして海賊の敵対者は四肢を武器に海賊たちを破砕し、穿ち、切り裂いていく事で殺していく。

 

 時折、海賊が持っていた剣を奪い、ライフルも奪い、それらを使って更に無慈悲に殺していく。

 

「う、うわああああっ!!」

 

 海賊の一人が拠点にいる船長たちの元へと情報を伝えるべく逃げ始めていく。

 

「そうだ、それで良い」

 

 言いながら、後ろで瀕死が故に痙攣していた海賊に対し、振り向きもせずに片手でライフルを向けてそのまま、自然に撃つ事で死に導くとその場から歩き出すのだった……。

 

 

 

 

 

 

 とある屋敷のような建物――海賊の拠点であり、船長や幹部たちが住んでいるところである。

 

「お、お頭、み、皆が……皆が殺され……殺されちまったぁっ、い、今そいつは酒場「案内、ご苦労」」

 

 酒場から命からがら逃げた海賊が船長たちへと報告をしたが瞬時にその海賊を追っていた敵対者が後ろからライフルによる銃撃で後頭部を撃ち抜いた。

 

「お、お前何者だよ……」

 

「お前たちの敵だよ」

 

 そうして弾切れのためかライフルを回転させて銃身の方を持ち、海賊団の船長たちの問いに答えながら一瞬、姿を消すと瞬く間に海賊団の船長と幹部たちが棍棒として用いられたライフルによってその肉体を破壊される。

 

「インペルダウンに海軍、世界政府の威信を堕とした責任は取るし、お前達、悪党を勢いづかせたりはしない。なってやるよ、悪に対する恐怖であり、抑止力にな」

 

 仮面を取ったルフィは呟く。彼は大いに状況を掻き回した黒ひげ海賊団の行方を追ってはいるがそれらと並行して世界政府に海軍、インペルダウンの威信が墜ちた事で勢いづく、海賊を始め、悪党たちを恐怖させたり、その行動を大いに抑止する存在になろうとしていた。

 

 

 そうして、象徴として骸骨に大きい逆十字架が突き刺さった紙を海賊団の拠点に残して立ち去るのであった。

 

 そして、当然世界は知る事になる。悪に対する処刑人であり、制裁者が現れた事を……。

 

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