麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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百七十話

 

 かつて、『世界の破壊者』と呼ばれた大海賊のバーンディ・ワールドの全盛期は今の海軍大将である赤犬に黄猿に青雉がルーキーと呼ばれていた程に昔だ。

 

 しかし、その当時は本当にバーンディ・ワールドによる『ワールド海賊団』は脅威をもって世界にその名を轟かせていた。

 

 まずとにかく派手に暴れ回って、何もかも破壊し尽くす苛烈な戦いぶりであり、同じ海賊は勿論、海軍、更にはなんと、どの勢力にとっても絶対に手を出さない事が暗黙の了解となっている天竜人にさえ手を出した。

 

 当時においては止める者さえ無く、その留まる事無き暴威が故に海軍や世界政府から特段に危険視された。

 

 天竜人にさえ、手を出すのから討伐対象としては優先にもなったが……。

 

 こうして、今より三十年前にセンゴクとガープ率いる海軍がかなりの特例であるが、ワールドに恨みを持つ海賊たちと連合軍を結成する事でワールド海賊団を包囲しつつ、大規模戦闘を決行。

 

 そうして消耗させながら、ワールド海賊団に潜入していたCPの工作員が船員を買収する事でワールドと幹部を裏切らせつつ、最後にはCPの工作員が不意打ちして重傷を与えて捕え、そうしてインペルダウンのレベル6に投獄した。

 

 もっともすぐさま逃げたワールドの兄であるビョージャックと他、幹部三人の逃走は許してしまった。

 

 とはいえ、何よりもワールドを捕えるか始末するのが優先だったために幹部たちは放置されたのである。

 

 

 

 この一連の事はガープとセンゴクからルフィは聞かされていた。

 

 特に自分が倒したかったガープはワールドとの戦いで自分達が行った事に不満げである。

 

 とはいえ、海軍全体と政府の工作員であるCPが行った事に文句など言えないし、納得するしかないので呑み込んだのである。

 

 しかし、今、黒ひげの介入によってバーンディ・ワールドは全身凍結されていたそれが解凍されており、しかも脱獄している。

 

 更に彼の脱獄を知って幹部は迎えに行き、合流さえしたが彼はそんな幹部である兄のビョージャックや幹部たちにさえ、隠している目的があったしなにより、もう仲間とさえ思っていなかった。

 

 何故なら彼が倒れた時、意識を失う中で見たのは唯一、信じていた幹部が自分を置いて逃げ出した事だ。

 

 海賊が海軍と組んだ事もそうだが、自分の海賊団の船員にさえ、裏切られた。

 

 裏切りに裏切りを重ねられた上に意識を失って凍結されている。肉体的においてもだが、彼の意識は三十年前で止まってしまっており、解凍されたのならその三十年前からの地続き。一種のタイムスリップ状態だ。

 

 

 

 そんな彼の隠している目的は……。

 

「(聖地マリージョアを破壊してやるっ!!)」

 

 誰もが手を出さない聖地マリージョアへの攻撃であり、破壊なのだった。

 

 彼にはそれが出来る手段がある。

 

 

 

 【超人系――モアモアの実】というじぶんが触れたものの大きさや自分自身のスピードを最大百倍まで倍化を可能にする能力を持つ悪魔の実を食べた能力者だ。

 

 エネルギー計算においては大きさを百倍すると縦×横×高さで三乗倍となるので破壊力は速度の二乗、結果、モアモアの実で破壊力は最大で百億倍にまで引き上げが可能となってしまう。

 

 まさに破壊者として相応しい能力をワールドは持っているのだ。

 

 そして、ワールドは作戦過程で正義の門を通過する際の人質としてボア・ハンコックを拉致しようと狙いを定め、アマゾン・リリーを目指して島の如く巨大な海賊船、『グローセアデ号』で向かっていたが……。

 

『アアアアアアアアッ!!』

 

 軍隊のように統率された海王類の群れが突如、グローセアデ号を攻撃したのであった……。

 

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