麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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二十四話

 

 海軍の総本山である海軍本部では現在、元帥を含めて幹部級の海兵たちを集めた会議が行われていた。

 

「諸君らならもう分かっていると思うが、最近、とある協力者「っていうか儂の孫じゃがな、ほれ見ろ、これが儂の孫じゃあっ!!」ガープ、会議中だぞっ!!」

 

 センゴクは会議を始めようと今回の議題について言おうとしたが、現在、コノミ諸島で復興作業に協力しているルフィ達、『麦わら旅団』の今までの活躍を聞いて取材しにいった『世界経済新聞』の記事をガープが自慢し始める。

 

「ああ、もう……我々の協力者となってくれているそこのガープ中将の孫、ルフィ君だが彼の手により、海軍の名を汚すどころか守るべき人々を害した屑の二人、モーガンとネズミ、二人の悪事を暴き、そして捕らえる事が出来た」

 

 

 今回の会議の議題は『東の海』にある『シェルズタウン』を任されていたモーガン大佐による独裁政治、『ゴサ』や『ココヤシ村』を含めた20の町村があるコノミ諸島を任されていたネズミ大佐による海賊との癒着を行っていた事についてのものだ。

 

「しかし、本来これは我らがやらねばならなかった事……そこでこれを機に支部や本部も含めての内部監査を行う事とする。皆、異論は無いな?」

 

『はっ!!』

 

 そうして会議を進めていく中で……。

 

「それにしてもルフィの奴、今は旅してるそうだけど東の海で名を馳せていた海賊全部捕まえるなんてなぁ……流石だ」

 

 浅黒い肌にパーマ気味の黒髪を後ろに回し毛先を側頭部から後頭部に纏めている3Ⅿ近い長身細身の男、通称『青雉』で名はクザン。

 

 海軍本部の大将の一人が嬉しそうに呟いた。

 

「ふん、何を言っちょるか。ルフィはこの儂が直々に鍛えてやったんだから、当然の事じゃわい」

 

 クザンの呟きに眉間を中心に顔中に無数の皺を寄せた厳しい風貌と角刈り頭に海軍の帽子を被った3Ⅿを超えた長身に筋骨逞しい肉体の男、通称『赤犬』で名はサカズキ。

 

 クザンと同じく大将の男がそっけない言葉で言いながら、彼の身近な者でしか分からない程、僅かに口元を嬉しそうに緩めているし声色にもそれが現れていた。

 

「その言い方だとサカズキ、一人だけで鍛えたみたいになるよ~。いけないねぇ~、ルフィ君を鍛えたのはクザンもわっしも同じなのに~」

 

 間延びした独特な口調でサカズキに抗議したのは短い黒髪に3Ⅿを超える長身で細身な体格、ティアドロップ型のサングラスをかけた男で通称、『黄猿』で名はボルサリーノ。

 

「でも、教え子が活躍するっていうのは本当に嬉しいねぇ~」

 

「違いねぇ」

 

「ふん」

 

 ボルサリーノの意見にクザンもサカズキも同意を示した。そうしてその後、ルフィに対してセンゴクからは協力の報酬と称して五千万ベリー(センゴクの私財)、大型の軍艦を改装して旅船用にした船(この費用はセンゴクとガープの私財)、旅にガープにクザン、ボルサリーノ、サカズキからは旅に必要な物資の数々がルフィへと送られ……。

 

「気持ちは嬉しいけど、いくら何でも限度超えてるだろおおっ!?」

 

 ルフィはご褒美にしては限度を超えた贈り物に狼狽する事となったのだった……。

 

 そして、ルフィの活躍を喜ぶ者は海軍たちだけでなく……。

 

 

 

「それにしても、『旅団』とはな……だが、仲間も出来ているし、元気そうで何よりだ。とうとう来たんだな、ルフィ、ウタ……賭けても良い、絶対に時代は動くぞ『鷹の目』」

 

「ああ、それについては同意してやろう」

 

 とある島に滞在していた『赤髪海賊団』のシャンクスの元へルフィとウタに出会ったので、長話を聞く羽目になるとは確信しつつ、ミホークは道中で新聞を世界中に配達しているカモメのニュース・クーから新聞を購入してそれを手に向かうとやはり、長話を聞かされながらも嬉しそうなシャンクスに対して、頷くのだった……。

 

 

 

 

2

 

 

 

 

 

 ルフィ達、『麦わら旅団』はコノミ諸島での復興作業を一週間滞在して行いながら、相談した結果、『偉大なる航路』に入る事を決め、そうして現在は旅を再開している。

 

 その途中に『始まりと終わりの町』、海賊王であるゴールド・ロジャーが生まれ、そして処刑された町故にそう呼ばれている『ローグタウン』がある島が見えたので立ち寄った。

 

 ルフィとウタとナミは買い出しと称したデート、ゾロは二本の刀の購入、しかしゾロ一人だと迷うので装備集めをするウソップに同行させ、サンジは食材の購入とルフィに対する嫉妬混じりにナンパ……それぞれの目的を果たすために町へと繰り出す。

 

 そして、右にウタ、左にナミを寄り添わせながら歩いているルフィであるが……。

 

 

 

 

「てめぇよぉ、なにぶつかってくれちゃってんだよ」

 

「おうおう、兄貴がどういう人か知らないのか?」

 

「あぁ? 知らねぇべよお前らなんて。それにぶつかったのはそっちじゃねえべか……」

 

 町中でガラが悪く、武器まで持った四人組の男とそれに対峙しているのはトサカのような緑の髪に右目の目元には二本の線のタトゥー、はだけたジャケットから見える胸元にも紋章染みたタトゥーと派手な格好をした男である。

 

「なんだ、やるってのかよ」

 

「喧嘩なら買うべよ」

 

 一触即発の空気を醸し出し、周囲の人々はそれを察して離れ始め……。

 

 

 

「悪い、止めてくる」

 

「うん、行ってらっしゃい」

 

「言う必要は無いけど、気を付けてね」

 

 この事態を放置できないため、ルフィはウタとナミに声をかけて離れさせると争おうとする者たちの元へと向かい……。

 

 

 

 

「不要な争いは止めろ。どうしてもと争いたいなら、全員、纏めて俺が相手してやるが?」

 

 ルフィは彼らへと近づきながら、軽い『覇王色の覇気』を放つ。

 

『っ!?』

 

 男たちはルフィによって威圧され、逆らえばやられる事を悟ると四人組は素早くこの場から去り……。

 

「あ、あんた……とんでもなく強いべな……俺じゃとても歯が立たない程に……一体、どうしたらそんなに強く……」

 

 地元で150の町を締め上げ、暗黒街のボスとなったバルトロメオはルフィの威圧感からとんでもない強さを有すると察した事で跪くようにして、ルフィへと尋ねた。

 

「そうだな……強さをただ、振るうだけじゃなく、何のために使うかや力に責任が伴う事を考え続ければ良いと思う。俺はそうしてるからな……勝手を言って良いなら、あんたには人を守るために力を使ってほしいな。そのための力はあるだろ?」

 

『見聞色の覇気』でバルトロメオの精神、それを通じて彼の全てを見通しながらルフィは語り掛ける。

 

「お、俺の『バリバリの実』の能力を……感服したべ、俺はこれから人を守るために力を使うべよ。俺はバルトロメオ、あんたの名は?」

 

「『麦わら旅団』のルフィだ。よろしくな、バルトロメオ」

 

「こちらこそだべ、ルフィ先輩」

 

 そうしてルフィとバルトロメオは握手を交わし、バルトロメオは去っていく。

 

 その後、バルトロメオは『麦わら旅団』の傘下組織であり、義勇組織『バルトクラブ』として活動していく事になり、ルフィはこれを知ると何とも言えない表情を浮かべ頭を抱える事になるのだが、これは別の話である。

 

 そして、バルトロメオが去った後……ウタとナミの元へ戻ろうとしたルフィだが……。

 

 

 

 

 

「すみません、ちょっと通して……え、もしかして……ルフィ君?」

 

 周囲の人々の間を通りながら姿を現し、ルフィへと問いかけるのは黒髪のショートボブ、眼鏡をかけた理知的な雰囲気の女性で花柄のブラウスを着て、刀を納めた腰を帯刀していた。

 

「っ……こ、此処に勤務していたんですね、た、たしぎ先輩」

 

 ルフィはぎこちない動作と苦笑で女性の問いに頷き、女性の名前を呼ぶ。

 

『(あのルフィが苦手そうにしているっ!?)』

 

 ウタとナミはたしぎと呼んだ女性へのルフィの態度に驚くのであった……。

 

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