麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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三十二話

 

 『偉大なる航路』において太古の密林の島であり、エルバフの巨人族たちによる海賊団、『巨兵海賊団』の二人の海賊頭ことブロギーとドリーの決闘場である『リトルガーデン』を出港した『麦わら旅団』はアラバスタ王国の『永久指針』が示す進路に従って、航海していたが少し進むと『記録指針』がどこかの島への磁気を拾って方向を示したのでそちらへと向かい始めた。

 

「『リトルガーデン』は本当に良かったな、気持ち良いかカルー?」

 

「クエー(気持ち良い……)」

 

 『リトルガーデン』で古代生物である恐竜たちを中心に交流出来た上、誇り高き戦士でもあるブロギーとドリーの決闘を見たルフィはとても機嫌良く、今はカルーに対してブラッシングを行っていて、カルーは気持ち良さそうに目を細めていた。

 

 傍では同じくブラッシングを受けようとしているアンとラキもいる。

 

 

 

 

「ルフィさん、ブラッシング上手ですね」

 

「俺の故郷の島でも動物たちに沢山、やってきたからな」

 

「ルフィは動物の扱いも上手いけど……」

 

「あれも上手いのよね」

 

 カルーへブラッシングを行って気持ち良くさせているルフィにビビがその手際を褒め、ルフィはそれに答えているとウタとナミがルフィに近づき、じゃれつきのために抱き着く。

 

「あれ?」

 

「いきなり、妙な事を言うな。後でたっぷりと相手してやるから」

 

 ビビが戸惑う中でウタとナミへそう言うと、カルーへのブラッシングを続け……。

 

「ほら、これで終わりだ。アンと交代してくれ」

 

「カルー、ルフィさんにお礼言いなさい」

 

「クエー(ルフィ、ありがとう)」

 

「おう、どういたしまして」

 

 ブラッシングが終わるとビビに促されたカルーは頭を下げて礼を言い、ルフィは微笑んだ。

 

 そうして、アンとラキにもそれぞれにブラッシングを行い、彼女たちは「(とても気持ち良かったよ、ありがとう)」、「(見事なお手並みでした)」と礼を言ったのであった。

 

「お待たせ」

 

「うん、待ってたよ」

 

「ふふ、まぁ待つのは嫌いじゃないけど」

 

 その後、ルフィはウタとナミの元へと行って船内の部屋へと向かう。

 

「あ、あれってまさか、そういう……」

 

 ビビは意味を把握し、恥ずかしさで顔を赤く染めたのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『記録指針』が示す方向に従って航海していると、気候が変動し雪が降り始める。

 

 因みにだが『偉大なる航路』の島々は『夏島』から『冬島』までの四種類の島に分類されており、それぞれの島には『四季』があるために『偉大なる航路』の航海には16段階の季節を克服する必要がある。

 

 そして、基本的に気候が安定すれば島が近いという目安にもなる。

 

 ともかく、雪が降る中を進んでいた『麦わら旅団』は……。

 

 

 

 

「海の下……潜水艦か」

 

 ルフィが見聞色の覇気で何らかの集団が接近してきたのを感知すると、少しして海の下からドーム状の何かが浮上し、それが開いてカバの船首が特徴的でブリキの髑髏に王冠を付けた海賊旗を掲げた大型船がルフィ達の前に姿を現した。

 

「まはははは、驚いたかこの『大型潜水奇襲帆船』ブリキング号に」

 

高らかな声が大型船から響いてくる。

 

「はぁ……」

 

 海賊の襲来に面倒くさげな溜息を吐くとルフィは姿を消し……。

 

「さあ、略だ……「悪いが、さっさと退場してもらおうか」っ、うおおおおおっ!?」

 

 大型船から声をかけた主、船長だと思われるずんぐりとした体型でバケツのような金属製の大きな顎が特徴的な大男。毛カバの毛皮を羽織った男の背後へと彼に感知させず、接近したルフィはそのまま、持ち上げ……。

 

生命帰還(せいめいきかん)――鉄塊武身(テッカイブシン)

 

 生命帰還によって、筋肉を膨張させる事で巨漢の体と化し……。

 

 

 

拳骨(ゲンコツ)隕石(メテオ)』――人間バージョン」

 

「ぅおあああああああああああっ!?」

 

 勢いよく天へと男を投擲する事で流星へと変えて、この場から退場させた。

 

「き、貴様よくもワポル様を……」

 

「絶対に許さ……」

 

「安心しろ、お前たちも後を追わせてやる」

 

『ぎゃあああああああああっ!?』

 

 弓矢を背負った何とも言えない顔をした男とアフロでボクシンググローブを付けた男もルフィは瞬時にワポルと呼ばれた男を投擲した方向へとやはり、投擲した。

 

「さぁ、次に投げられたいのはどいつだ?」

 

『勘弁してくださーい!!』

 

 投げの鬼の如き、雰囲気を出すルフィにどこかの軍隊のような恰好をした男たちは降参する。

 

 そしてどこかの軍隊のような彼らは元はドラム王国の軍隊であり、ルフィが投擲して流星に変えたのは国王ワポルと悪参謀のチェス、悪代官のクロマーリモ。

 

 数か月前にドラム王国が『黒ひげ』という船長が率いる5人の海賊団に襲われ、その強さに恐れをなしてワポルと彼らは逃げ出し、一時的に海賊として活動しながら再び、ドラム王国に帰る時を待っていたとの事だが……。

 

「正直、もう俺たちも早く帰りたいだけなんです。むりやりついていかされただけなので」

 

「ワポルには誰も逆らえませんでしたから……」

 

 軍隊とそして船内で控えていた20人の医師もワポルたちに逆らえなかっただけとの事でワポルたちが居なくなった今、ルフィに降伏し全面的な協力や礼と引き換えにドラム王国へ帰郷させてもらうよう、頼んでルフィは承諾したのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

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