麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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四十話

 

 

 ようやくという言葉では足らない程に長い間、雨が降らなかった砂の国である『アラバスタ王国』には今、これまでの分を取り戻すかのように激しい量の大雨が降っている。

 

 そんなアラバスタ王国の首都である『アルバーナ』の宮殿に自分を待ってくれていたウタにナミ、ビビと共に入れば……。

 

『お帰り、団長』

 

 宮殿の中で待っていたゾロにウソップ、サンジにラキとアン、カルーが出迎え……。

 

「その言い方は止せ、皆って……チョッパー? お前、あの島から皆と一緒に出たのか……」

 

 ルフィは苦笑しながら答えて出迎えてくれた仲間を見れば、チョッパーの姿を発見したので驚く。

 

「えへへ、ルフィはあの島で俺だけじゃなく、ドクトリーヌや島の皆を助けてくれたからな……それに医者として、ルフィのように俺もいろんな人を助けたいし、旅の中で色んな医術も学びたいって思った。でも、一番はやっぱり、ルフィの力になりたい。だから、俺もルフィの仲間に入れてくれないか?」

 

 チョッパーは驚いているルフィにルフィへの感謝や人助けをするルフィの姿に感銘を受けた事を伝え、自分の気持ちも言う事で仲間に入れてほしい事を伝える。

 

「……此処まで来て、力にもなってくれたならもう追い出せねぇよ……歓迎させてもらうし、それにその気持ちは本当に嬉しいぞチョッパー。これからよろしくな」

 

「おう」

 

 

 ルフィは帽子越しにチョッパーの頭に手を置き、微笑するとチョッパーは純粋な嬉しさから笑みを浮かべた。

 

「それにしてもルフィ、お前、何で海軍の服とコート着てんだ?」

 

「それにその刀もどうした?」

 

 ウソップがルフィが今、着ている服について問いかけ、ゾロも彼が腰に鞘に納められた刀を帯刀している事について問いかける。

 

「クロコダイルや『バロックワークス』の連中を倒すときに海軍にも協力してもらったんだが、その時に爺ちゃん越しに着るように言われたし、刀についてはエージェントの一人が持っていたんだが、結構な業物だったんで貰っておいたんだよ。お前との鍛錬の時とかいろんな時に使えるだろうしな」

 

 ルフィは正直に伝える。そして……。

 

「ルフィの兄貴、お疲れ様です」

 

「ああ、そっちもな。ベンサム」

 

 ルフィとの勝負に負けた事で彼の頼みでビビたちの協力者となり、ラキとアンと共に王国軍や反乱軍に潜んでいた『バロックワークス』の者らの炙り出しや一部の寝返りなどを行い、内乱鎮圧において大きな力となったMr.2ボンクレーことベンサムがルフィの前に姿を表し、頭を下げるとルフィも軽く頭を下げて応じた。

 

「悪いが、もう少しだけ力を貸してくれ。まだ復興作業が残っているからな」

 

「勿論です」

 

 ルフィはまだこの国で行う事に協力してもらう事を伝えるとベンサムは頷いた。

 

 そうしてその後、『改めてお礼がしたい』とビビに誘われ、『麦わら旅団』の皆で王の間へと行くと……。

 

 中央の玉座に前髪を後ろに上げて整えている王の威風が漂う男、ビビの父親で代々、アラバスタの王を務めているネフェルタリ家第12代国王であるネフェルタリ・コブラが座っており、側にはイガラムにおかっぱ頭で筋骨逞しく、体格も良いアラバスタ王国護衛隊の副官のチャカ、オールバックの髪に額から覆うタイプの帽子、両目にはアイペイントをしている男でチャカと同じアラバスタ王国護衛隊の副官であるペルが控えていた。

 

「コブラ様、彼こそ私たちの一番の恩人であるルフィ君です」

 

「うむ、そうか……しかし、海兵とは聞いてないが?」

 

 イガラムが玉座に座っている人物、は戸惑いながら言う。

 

「すみません、これは爺ちゃんの頼みで着るように言われたものですので……お初にお目にかかりますコブラ王。俺は此処に居る皆で『麦わら旅団』として世界を旅しているモンキー・Ⅾ・ルフィと言います」

 

 コブラへと説明しながら、王に対する礼儀を行いながら自己紹介をした。

 

「ああ、話は全て娘のビビにカルー、イガラムから聞かせてもらっている……」

 

 コブラは言いながら、玉座から立ち上がり……。

 

「ルフィ君、そして『麦わら旅団』の皆よ……娘を、民を、この国をクロコダイルの魔の手から救ってくれて本当にありがとうっ!!」

 

「本当にありがとうございました、皆さん」

 

 コブラが深々と頭を下げるとビビもコブラの傍へと行き、そしてカルーも彼女の傍まで移動すると頭を下げる。

 

「私からも礼を言います」

 

『我らも……』

 

 イガラムにチャカとペルも又、コブラたちに続いて感謝の礼をした。

 

「丁寧な礼、痛み入りますし恐縮です……しかし、俺たちは力を貸しただけにすぎません。全てはこの国を救うために行動を起こしたビビ王女の存在と行動があったからこそ……ビビ王女はこの国の王族として素晴らしい人物であり、俺は敬意を表します」

 

「……ル、ルフィさん」

 

 ルフィの言葉にビビは顔を赤に染めた。

 

 

「ふふ、正に聞いていた通りの好漢だな。是非とも、この国に滞在してもらいたいのだが、しばらくは居てくれるのかな?」

 

「ええ、今降っている雨が止んだ後、この国の復興作業を手伝わせていただければ……」

 

 

「なんと……そこまで……。ならば君たちがこの国にいる間は出来る限りの事をして、客人としてもてなさせてもらう」

 

「感謝します」

 

 復興作業を手伝うというルフィに感動すらしながら、コブラは約束をしてルフィは感謝を告げた。

 

 

 その後、実際に客人として宮殿の大食堂での会食をベンサムも加えたがルフィ達、『麦わら旅団』は行い、更には雨期にしか使われない大浴場で入浴をした。

 

「なあ、女湯……っ!?」

 

 男湯にはルフィにゾロ、ウソップにサンジ、チョッパーとラキにベンサム、コブラとイガラムが入浴をしていたのだが、サンジがその場のノリか女湯の場所をイガラムに聞こうとして……。

 

「……女湯がどうしたって?」

 

「い、いやなんでもないです」

 

 全力で放てばそれだけで人を殺せそうな程の凄まじい威圧感と殺気による威風を漂わせながら言うルフィにサンジはすぐさま、返答した。

 

「アホか、あのグルグル眉は」

 

「逆に覗きをしようとした度胸は凄いけどな」

 

 ゾロにウソップはサンジに呆れた。

 

 

 

 そうして入浴も終えた夜中……ルフィに用意された客室にて……。

 

 

「はぁい、ルフィ」

 

「おまたせ」

 

 

「ああ、ようこそ。二人とも」

 

 ウタとナミが部屋の中へと入り、ルフィは歓迎すると少しの間触れ合えなかった分を取り戻すかのように激しく求め合う。

 

「お、おい……ウタ、ナミ?」

 

「ちょっと、大人しくしててね」

 

「悪い事は起きないから、安心して」

 

そして、その最中にウタとナミがルフィを拘束するように動き……。

 

「ルフィさん……」

 

「ビ、ビビっ!? ちょっとま……」

 

 部屋に更にビビが入ったのでルフィは驚いたし、口づけはまだしも更にその先となれば、立場としてもまずい事なので流石に狼狽えたが……。

 

「どうか、私の気持ちを受け取ってください。ルフィさん」

 

 ビビの真剣な態度と覚悟を決めた彼女をウタとナミの拘束によって元々、抵抗できないのはあるが、受け入れたのであった……。

 

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