砂の王国であるアラバスタはルフィ達、『麦わら旅団』の協力もあって以前よりも国力を増す勢いで復興されていく。
そして、一区切りも付いてきたのもあり……。
「すぅ……」
「ふふ、お疲れ様。ルフィ」
「ん……」
今日はルフィは自室にてウタに膝枕されながら、昼寝するという穏やかな時間を過ごしていた。
実際、ルフィは普段とは違い、年相応な顔で力も抜けた穏やかな寝顔を浮かべており、ウタが頭を撫でると心地良さげな表情を浮かべる。
「やっぱり、普段のルフィも良いけど可愛い寝顔を浮かべるルフィも良いわよねぇ」
少しして静かに入ってきたナミは軽くルフィの頬を突き、少し嫌そうな……そうした純粋な反応を見せるのに笑いながら、『ごめんごめん』と頭を撫でると満足げな表情を浮かべるというルフィの反応に微笑む。
「そうですね……必要以上に助けていただいて、ありがとうございますルフィさん」
ナミと同じく、部屋へと静かに入ったビビも年相応の姿を見せるルフィに対して礼を言いながら、もっとリラックスできるように触れたり、撫でていく。
「ふふ、クロコダイルを倒したにしては随分と可愛らしい寝顔だこと」
新しく『麦わら旅団』の仲間となったニコ・ロビンも又、ルフィの寝顔に可愛いものを見る目つきで見ながら、手で優しく触れた。
ルフィはしばしの間、ウタたち女性陣に寝姿を楽しまれながらも温かい触れ合いで癒しを受けるのであった……。
2
世界政府加盟国一つ、『砂の王国 アラバスタ』を拠点として『王下七武海』の一人として活動していたクロコダイルがその裏で秘密犯罪組織である『バロックワークス』を結成しながら、内乱を煽り、アラバスタを乗っ取ろうと暗躍していたが海軍と海軍の協力者である『麦わら旅団』がそれを暴き、『バロックワークス』及び、クロコダイルは倒された。
この情報は当たり前だが、『世界経済新聞』によって世界の海中へと広まった。
元は世界政府が認めている『王下七武海』が世界政府加盟国で悪事を働いていたなど世界政府にとっては世界からの信用問題にも関わるので大部分は海軍が活躍したからという脚色はあり、実質的には大部分でクロコダイル討伐と『バロックワークス』壊滅を担った『麦わら旅団』とルフィは少なめの活躍にされた。
『はあ!? 実際は殆ど、ルフィがやったんじゃろうがぁっ!! どうなっとるんじゃセンゴク!!』
その脚色に当然、ガープは激怒しセンゴクに問いただす。
『私だってこんな事はしたくないが、政府の面子も考えるとこうするしかないんだ』
センゴクも自分自身はルフィに申し訳ないと思っているのが分かる表情を浮かべ、ガープへ言う。
『気に入らねぇな』
『まったくですよ、ルフィ君が頑張ったからなのに』
『仕方ないわ、これも政治よ』
スモーカーにたしぎ、ヒナもそれぞれ、弟のようにさえ思っているルフィの手柄を奪うような行為に難色を示した。
その一方で他のルフィの関係者たちは……。
『ほう、国を救ってみせたか……』
『流石は俺の自慢の弟だ』
ルフィの父親で革命軍のリーダーであるドラゴンはルフィがアラバスタ王国を救ったというのをガープからの連絡で事実も知りながら、満足げに微笑む。
幹部であり、ルフィの兄貴分でもあるサボは純粋に嬉し気な表情を浮かべた。
『へ、やるじゃねえか』
アラバスタ王国の港町 『ナノハナ』でルフィと偶然再会し、共闘して別れたもう一人のルフィの兄貴分であるエースも又、ルフィがクロコダイルを倒し、アラバスタを救ったのを感じ取って笑う。
『クロコダイルを倒したか……それに刀も手にしている。ならば、いずれ刃を交えられるな』
クロコダイルと同じ王下七武海の一人、ミホークも又、ルフィがクロコダイルを倒したのを感じ取りながら、新聞に貼られているルフィの姿、腰に差した『花州』を見て呟いた。
『また大活躍じゃないか。それに良い顔つきにもなっているが……ああ、次会った時は酒を飲み交わしながら、話し合おう』
シャンクスはルフィの表情を見て劇的な何かがあったのを察して、語り掛ける。
そして、音楽の国であるエレジアでは……。
『また、国を救ったんだなルフィ君……こうしちゃいられない、皆ルフィ君たちに労いと讃える音楽を送ろう』
国王であるゴードンは微笑みながら、部下や国民たちに音楽を奏でるよう指示し、演奏会を始める。
また、ルフィとは直接的には関わりは無い者も……。
『グラララ……お前だろう、鰐小僧を倒したのは。それにしても良い目をしてやがる。一度、会って酒を飲み交わしてぇもんだ』
現在の海においての海賊の中でも大きな勢力を有する4つの大海賊、『四皇』の一人でエースにとっては船長である白ひげはルフィの写真を見て、そう呟いた。
そして、とあるクロコダイルと同じ『七武海』の一人は……。
『フッフッフッフッフ!! 間違いねぇ、クロコダイルを倒したのはこいつだ。良いぞ、少しは張り合いのある相手がいねぇと世界ってのはつまらねぇ。楽しませてくれよ。フッフッフッフッフッフ!!』
そう、面白いとばかりに高らかに笑い声をあげる。
ルフィの存在はこうして、世界中の者たちから注目を受けていくのであった……。