麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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四十五話

 

 

 『王下七武海』のクロコダイルが悪事を企て、捕らえられたという一大ニュースは世界に広まり、人々に衝撃を与えた。

 

 そして、同時に……。

 

「へっ、クロコダイルが居ねぇってんなら恐れるもんもねぇ、今が奪いどきってやつよぉぉぉぉっ!!」

 

『流石ですぜ、親分っ!!』

 

 『王下七武海』であるクロコダイルの存在は他の海賊たちにとって、アラバスタにて略奪をする際の障害であり、一つの抑止力になっていた。その抑止力が無くなった事で機会を伺っていたとある海賊団がアラバスタの港町である『ナノハナ』を手始めに襲撃しようとした。

 

 しかし……。

 

「悪いがようやく、この国は平穏を取り戻したところなんだ。それを乱すというなら、お引き取り願おうか」

 

「今なら、撤退させてやるぜ」

 

「クオー(さあ、どうするっスか)?」

 

 海賊団の蛮行を阻止するために此処へとルフィにゾロ、そして最近、弟子入りした中から同行する資格を勝ち取り、『麦わら旅団』の仲間になったクンフージュゴンの中での一番の強者であるストロンが駆け付け、立ちはだかった

 

「親分、ありゃ『麦わら旅団』とかいう奴らですぜ」

 

「はっ、旅団だか何だか知らんがはいそうですかって帰る訳ねぇだろうがぁっ!!」

 

 海賊団の子分はクロコダイルやバロックワークス壊滅の協力をした『麦わら旅団』の存在に物怖じするも船長は退かず、戦意たっぷりに武器を構える。

 

それに応じ、子分たちも武器を構えて臨戦態勢へ……。

 

「まぁ、こうなるよな」

 

「クオー(掛かって来いっス)!!」

 

 ゾロは刀を抜き、ストロンも拳を構えて応じ……。

 

 

 

「その気なら仕方ない」

 

 ルフィは鞘に納めたままの『花州』を腰から抜き出し、構えた。

 

「おいおい、そっちのお前は刀の使い方も知らねぇのか? 刃を抜かなきゃ斬れねぇぞ」

 

「少なくとも、お前たちに抜く価値は無いからな」

 

「っ!! 野郎ども、やっちまえぇぇぇっ!!」

 

 ルフィを嘲笑するも彼からの返答に船長は切れ、部下たちへ開戦を命じる。

 

 そして……。

 

「クオー(獣厳(ジュゴン))!!」

 

『うああああっ!!』

 

 

『こ、こいつ見た目の割に滅茶苦茶強ぇぇぞっ!?』

 ストロンはルフィ直伝の拳技である『獣厳』によって敵対者を蹴散らしながら、その強さで震えさせ……。

 

「ふっ!!」

 

『ぐあああああっ!!』

 

『さ、三刀流にあの強さ……か、海賊狩りのゾロかっ!!』

 

 ゾロも又、その剣技にて蹴散らし自分の異名を海賊団に想起させる。

 

「一つだけ教えてやる。鋭く研ぎ澄まし、練り上げた剣気を込めれば刃が鈍らだろうと例え、紙だろうと……肉も骨も切り裂き、鉄すら断つっ!!」

 

 そしてルフィは『花州』の記憶を読み取り、受け継いだ剣技の一つの極意を披露し、鞘に納めたままの『花州』を振るって海賊団を切り伏せていく。

 

「く、くそぉぉぉっ、今更引けるかぁぁぁっ!!」

 

 海賊団の船長はルフィ達の強さに慄きながらも自らの矜持のために剣を振るってルフィへと挑みかかり……。

 

一分咲(イチブザキ)

 

 ルフィは挑みかかった船長と交錯しながら、鞘から『花州』の刃閃を花が一部咲くように煌めかせながら抜き放つ。

 

 

「その意地に免じて抜いてやった」

 

「ぅ……が……」

 

 刃を鞘に納めながらルフィが告げると船長は倒れ伏す。

 

 

 

『ありがとう、麦わら旅団!!』

 

 ナノハナの国民たちはルフィ達に海賊を倒した礼をし、讃えるのであった……。

 

 

 

 

2

 

 

 

 

 アラバスタ王国の宮殿――『アルバーナ』。

 

「コブラ王、もう俺たちが出来るだけの事をさせてもらったし世話にもなった。明日にでもこの国を発たせてもらいます」

 

「む……そうか。正直、このまま君にはこの国に居て欲しいものだが……何から何まで本当にありがとうルフィ君」

 

 皆とも相談していたが、ルフィはアラバスタに出来る限りの協力をしたと判断し、王であるコブラに明日、アラバスタを発ち、旅を再開する事を告げた。

 

 そして、更に……。

 

「パパ、お願い……少しの間だけ、ルフィさん達と旅をさせて」

 

「クエー(お願いします)」

 

 ビビがルフィの隣に立ち、カルーと共に旅に同行する許可を願い出た。

 

 

 

「……まあ、そうなるか……可愛い子には旅をさせよと言うしな……」

 

 コブラは苦笑し、そして……。

 

「ならば今夜は盛大な宴をするとしよう」

 

 こうして今夜、アラバスタにおいては例のない豪華な宴が行われたのであった……。

 

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