麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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五十八話

 

 『神の国 スカイピア』を統べる神がシャンディア達より奪った彼らの故郷である『黄金郷 シャンドラ』のある島は『神の島(アッパーヤード)』という名になっており、この島を本拠として現在の神であるエネルは君臨している。

 

 更に彼に仕える神官四人と神兵たちはエネルの手足となって、島の守護をしているのだ。

 

 そんな『神の島』へとシャンディア達に協力し、彼らに故郷を取り戻させようとルフィ達『麦わら旅団』は決め……。

 

「皆、クリケットさんのためにも『シャンドラ』をシャンディアの人たちに絶対に取り戻させるぞぉっ!!」

 

『おうっ!!』

 

 『神の島』へと攻め入る準備を終え、シャンディア達の現在の拠点である『雲隠れの村』で最後にルフィは号令をかけた。

 

「良いか、俺たちの目的は変わらない。例え青海人の手を借りてでも……いや、今回はだからこそ、絶対に我らがシャンドラを取り戻すんだっ!!」

 

『おおおおおっ!!』

 

 ワイパー達シャンディアの者たちも気合の雄叫びを上げた。

 

 そして……。

 

 

『シャンドラの灯を灯せえぇっ!!』

 

『おおおおっ!!』

 

 最後にルフィとワイパーがそう、同時に言い合うと『麦わら旅団』も『シャンディア』も更に声を上げたのであった。

 

「ふ……」

 

「ふん……」

 

 ルフィがワイパーの方を向いて不敵に笑うとワイパーも鼻を鳴らしながら、微笑んだ。

 

『よし、行くぞっ!!』

 

 そうして『麦わら旅団』と『シャンディア』は『神の島』へと向かったのだった……。

 

 

 

 

 

 『神の島』ではまず、それぞれエネルに仕える四人の神官が決まった地区を『試練の場』として守っている。

 

 四つの試練は『沼の試練』、『鉄の試練』、『紐の試練』、『玉の試練』となっている。

 

 

「ほっほほう。へそ!! 女だてらに我が玉の試練を選ぶとは……まずは褒めてやろう。慈悲くらいは与えてやる」

 

 

 そして、『玉の試練』を司っているのは赤い長髪に黄色い瓶底眼鏡、ボールのような球体体型の男である神官のサトリだ。

 

 神官はそれぞれエネルにより、教えられた『心網』であり、『見聞色の覇気』を使えるのが特徴である。

 

 そして、彼は目の前に現れたウタとナミ、ロビンにビビとそれにシャンディアのラキ達に対し、そう告げるも……。

 

「そう、じゃあ私も優しく倒してあげるわ」

 

「ほっほうっ!?」

 

 ロビンがハナハナの実の能力により、彼の体に幾つかの手を生やすと首を絞め落とす事で倒したのであった。

 

 一応、ロビンが攻めてくる事はサトリは読めたのだが、だからといって、回避や対処が出来なければ意味が無い。悪魔の実の能力にサトリは対応できず、だからこそやられてしまったのである。

 

「中々、便利な能力だね」

 

「ええ、最初は使いこなすのに苦労したけれど」

 

 ロビンがサトリを速攻で倒した事にラキが感心しながら、彼女の能力について言うとロビンは微笑んで言う。

 

「ロビンの能力は私より、使い勝手良いからね」

 

「あんたも大概でしょ、ウタ」

 

「あはは……」

 

 ウタの言葉にナミは呆れながら言い、ビビは苦笑した。

 

ともかく麦わら旅団とシャンドラの女性陣は『玉の試練』を突破したのであった。

 

 

 所変わって『神の島』に設けられた四つの試練のうち、『沼の試練』。

 

 

 この試練を司る神官は蜘蛛の足を思わせる独特な髪型とギョロリとした目つきが特徴的な長身の男であるゲダツだ。

 

 彼は手袋や靴底には雲を噴出するための貝を仕込んでおり、手袋から放出する雲は沼の性質を持っており、相手の頭に当たれば窒息させることが出来る。

 

 靴底のそれは雲を噴出する事により、飛行と高機動の移動が出来るのだ。

 

 そして肘には噴出力の強い『噴風貝(ジェットダイヤル)』を仕込んでおり、これの噴出をしながらの拳撃は強烈な威力となる。

 

 

 

「クオオオッ!!」

 

 

「ぬうッ、奇抜な生き物ながら何たる手練れ」

 

 しかし、そんなゲダツは積極的に攻めかかってくるストロンの強さに舌を巻き、押されていた。

 

人の心は読めるとはいえ、動物の心は読めないというのも苦戦の原因であった。

 

「アアアッ!!」

 

「フッ!!」

 

 更にストロンの援護を翼に刃を付けるための武具、背中に炎を溜め込んだ『貝』を装着した小型のバズーカ、嘴の中にも炎を溜め込んだ貝を仕込んだ事による火炎放射で行いながら飛行しているアンとその背中に乗りつつ、火を溜め込んだ貝を改造し、刃を付けた事で高熱の刃としたものや斬撃を取り込み、斬撃力を強化する貝を改造し刃も勿論付けているなど様々な『貝』を改造した貝の武具で戦うラキが援護している。

 

「いくぞおおおッ!!」

 

「俺達だって負けてられねぇぜ、カルー」

 

「クエー!!」

 

「ふん、青海人や動物もやるじゃねえか」

 

 更にチョッパーも加勢すると共に風を溜め込んだ貝を改造し、風による噴射力で射撃の威力を強化している大型のパチンコによる狙撃をウソップがカルーに乗りながら行うと共にシャンディアのカマキリも貝による熱の剣撃で援護を行なった。

 

『麦わら百獣猛進撃ぃぃぃぃっ!!』

 

 そうしてルフィの許可の元、ウソップを隊長とした麦わら旅団の動物たちによる麦わら動物団による総攻撃がゲダツを襲い……。

 

「うぐああああっ!!」

 

ゲダツは吹っ飛ばされ、沼の雲の中へと頭から沈み……。

 

「(だ、脱出を……うおおおおおおっ!?)」

 

 靴の裏に仕込んだ雲を出して移動するための『貝』によって沼から脱出しようとしたのだが、うっかり癖が発動しそのまま沼へと凄い勢いで沈んでいった。

 

「勝ったのは勝ったんだろうが……」

 

「……」

 

 

 何とも言えない勝利にウソップたちもカマキリも微妙な表情を浮かべたのであった……。

 

 

 

 

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