六十七話
『空島』から自分たちが元居た『青海』へと多少のアクシデントはありつつも『麦わら旅団』は再び、『偉大なる航路』の島や国などを巡る冒険の旅を再開した。
「これだけの『黄金』が手に入っただけでも『空島』に行った甲斐はあったわね」
ナミが船の中にある部屋の机に『空島』でルフィとゾロの二人でエネルが自分の能力で船を動かすために使っていた黄金を切断したものと、ルフィがノラの体内で溶けずに残っていた黄金を回収してきたそれを広げて幸せそうな表情で眺める。
「という訳で山分けだけど、まず私のへそくりが8割ね」
『いや、それは流石におかしい』
そんな軽いやり取りを交わしながら、まず黄金の使い道は空島へ行くために『突き上げる海流』に乗るという無茶と空島からタコバルーンで降下をしていたがアクシデントで急な勢いでの着水をした負荷によってダメージを受けた船の検査と修繕に使う事とした。
黄金の使い道もある程度決まったところで航海を続けていたルフィ達であるが……。
「ったく、いたずらが楽しいのは分かるがそれも程々にしないと駄目だぞ。反省っ!!」
『キー(ごめんなさい)』
一度、空島から青海へと降りてきたルフィ達に対し、生き物としての習性によって大津波を起こすという悪戯を仕掛けた『シーモンキー』がまた悪戯を仕掛けてやろうとついてきていたのだが、ルフィによってお仕置きされた事で頭にたんこぶを作る事になった。
そうして、ルフィの指示によってシーモンキーたちは頭を深く下げ、態度としても反省していた。
「じゃあ、行って良し」
『キー(ありがとうございます)!!』
ルフィが笑みを浮かべて告げるとシーモンキーたちは何処かへと去っていく。
「おーい、ルフィ。12時の方角に船発見だ。だが、様子がおかしい」
「確かにな」
船の見張り台から望遠鏡で近くの海を見張っていたウソップが報告する。確かにルフィ達が進む航路の先に口を開け、牙を覗かせたカエルの船首の船があった。
しかし、旗や帆も無くましてや船員も少ないし、いじけていて生気すらも感じさせないというものだった。
「おーい、遭難でもしたのか?」
「ふ、船だ!! 野郎どもぉぉぉぉ、船を襲っちまえぇぇぇっ!!」
ルフィは航路の先に居る船に対し、救助が必要ならそうしようとしたが、船の者たちはどうやら海賊だったようでルフィ達へ襲い掛かろうとし……。
「助けようとしてやったのに襲い掛かるなんて、何考えてんだ。助けて欲しいなら反省しろ」
『すみませんでした』
シーモンキー達のようにお仕置きすると襲い掛かってきた『キバガエル海賊団』に反省をさせた。
なんでも先ほど、『キバガエル海賊団』は『フォクシー海賊団』との海賊の世界における決闘の一つにして『仲間』、あるいは『海賊旗』という海賊としての誇りを賭けた『デービーバックファイト』に負けた事で船長に船医、航海士に船大工と海賊旗を奪われてしまったとの事である。
「まあ、それは負けたお前たちが悪いな」
ルフィはそうとしか言えないのではっきりと言った。
「それはごもっとも……しかし、ですね。聞いてくださいよ。そもそもあいつら、卑怯な手ばっか使ってきたんですよ」
「海賊の世界に卑怯やら反則やらは無くないか? ぶっちゃけ、なんでもありだろ」
『ごもっとも』
ルフィからの意見にぐうの音も出ず、溜息を吐いて落ち込む元『キバガエル海賊団』の船員たちであった……。