麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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七十話

 

 かつて『西の海』の海域には『オハラ』という島があった。オハラの何よりの特徴は『全知の樹』という島一番の巨木であり、その樹の中は図書館になっていて世界中から運び込まれた膨大な量の文献の数々を納められていた。

 

 そして、この『樹』の元にオハラへと集まった考古学者たちは歴史を研究していたのである。とはいえ、考古学を研究する以上はどうしても避けては通れないものが存在する。

 

 世界政府が一部でも知ることを禁じている歴史――『空白の100年』。

 

 

 だが、考古学者たちはそれを密かに研究していたしもっと言えば、世界中に点在していると言われる『歴史の本文』も一つ所有していた。

 

 オハラの考古学者の中にオルビアというロビンの母親も居たが、彼女は海へと空白の100年に関連する研究資料を探しに行くチームに居て島を旅立っていため、ロビンが物心つく年になっても会うことが出来なかった。

 

 そんなオハラの状況は二十年前に大きく変化する。

 

 海軍にオルビアたちが捕まり、そうしてオハラの考古学者たちの研究が政府にバレてしまったのだ。これにより、最終的に『バスターコール』によってオハラの島もその住民たちも文字通り、消されてしまったのだ。

 

 

 その過程の中で……。

 

『ロビン……』

 

『お母さん……』

 

 ロビンは考古学者たちに対する海軍の扱いに疑問を持った巨人族のサウロ中将が自身が脱走すると共に逃がしたオルビアと再会し、抱き合えた。

 

『生きて、ロビン!!!!』

 

 もっともオルビアは偶然、オハラへ漂流しロビンと交流をしたサウロにロビンを島から脱出させるように言って、彼女と別れる。

 

『サウロ……俺たちの邪魔をするなら放ってはおけねぇ』

 

 そして、逃げていると当時はサウロと同じ中将であったクザンがロビンとサウロの前に立ちはだかった。

 

『っ……!?』

 

 しかし、争おうとした中でオハラを脱出しようとした避難船をやはり、当時中将であったサカズキが砲撃し、海に沈めた。

 

『馬鹿野郎……』

 

 余りの徹底ぶりにクザンは気持ちを変え……。

 

『デレシシシ、どこかの海で必ず待ってる仲間に会いに行け、ロビン!!!!』

 

サウロはクザンによって氷像にされる中、ロビンを逃がす。

 

『お前をこの島から逃がす事にした。サウロが守った種は一体、何者に育つのか……』

 

 サカズキの徹底したやり方に心を変えたのとサウロの意図を組んでクザンはロビンを島から脱出するのを手伝ったのである。これからはひっそりと生きるように忠告し、ロビンがなにかやらかせば捕まえるとも警告はしたが……。

 

 そうして、二十年経過した今……。

 

「どうも……俺は海軍本部大将の青キジことクザンだ」

 

 ロングリングロングランド島に現れたクザンがルフィと旧知の仲を温めながら、ルフィの仲間たちに挨拶し……。

 

 

 

「ビビ王女……クロコダイルの件では迷惑をかけた。大将として謝らせてもらう」

 

「いえ、もう終わった事ですから」

 

 クロコダイルが密かに乗っ取ろうとしていたアラバスタの王女であるビビにはその件についての謝罪をし、ビビはそれを受け入れる。

 

「あらら、こりゃ良い女になったなニコ・ロビン。まさかルフィの仲間になるなんて本当に驚いたよ」

 

「っ……」

 

 クザンはロビンの元へ行くと彼女を観察しながら、穏やかに言ったがロビンはトラウマもあって震えるし、激しく動揺する。

 

「ええ、今では俺の頼れる仲間ですよクザンさん」

 

「(ルフィ)……」

 

 ルフィはそんなロビンの元へと行き、彼女の方を一度見つめつつ、優しく右手を握り、自分の元へと引き寄せる。

 

 それだけでロビンは安心感を得ることが出来た。

 

 

 

 

「……あー、流石にそれは予想外だ……」

 

「ロビンだけじゃないけどね」

 

「ええ」

 

「そうですね」

 

 クザンがルフィとロビンが醸し出す雰囲気に唖然とする中、ウタとナミ、ビビもルフィの元へと寄り添う。

 

「あらら、本当に予想外だ。お前も漢だったんだな、いや漢になったんだな、ルフィ」

 

「どういう意味ですか……ともかく、ロビンの事はセンゴクさんにも言いましたがしっかり、責任を取るんで任せてください。ところでサカズキさんは怒ってました?」

 

 

 

 クザンは思考を取り戻し、ルフィにしみじみとしながら言うとルフィは戸惑いながらもロビンの事について断言する。そして、恩師の一人であるサカズキの事について聞けば……。

 

「ああ、まぁ怒ってたが……『あの子の事じゃけえ、散々考えたんじゃろう……なら、わしから言う事はないわい』と納得してたよ。因みにボルサリーノは『まあ~、あの子なら上手くやるでしょうよ』と相変わらずだった」

 

「あはは……ともかく、会えて良かったです。クザンさん。是非とも力を貸してほしい事が……」

 

「ん、なんだ。お前の頼みなら喜んで貸してやるぞ」

 

 ルフィはクザンに対し、ある頼みをしようとすればクザンは快く、頷いたのであった……。

 

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