麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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七十七話

 

 『ウォーターセブン』の市長であるアイスバーグと今は『麦わら旅団』の船大工となっているフランキーに角界ガエルのヨコヅナ、そしてシフト駅の駅長のココロは元は皆、『トムズワーカーズ造船工場』で社長である魚人と共に生活をしていた。

 

 その社長とはコンゴウフグの魚人にして大きな身長であり、恰幅の良い男であるトムだ。

 

『造った船に男はドンと胸をはれ!!』というのを船大工としての信条としていたトムは拾い子のフランキーが戦艦ばかり造り、放置していたのをアイスバーグが危惧し、注意しても何を作っても良いとしていた。

 

 しかしてある日、政府から司法船が送られ海賊王のゴールド・ロジャーの海賊船である『オーロ・ジャクソン号』を製造した罪で死刑を言い渡された。

 

『わしは今……海上の線路をドンと走る蒸気機関外車船を構想している』

 

 連行されようとしている中、トムは二十二年前の当時、海王類やウォーターセブンにて発生頻度が極めて高い大規模の高潮である『高波(アクア・ラグナ)』など交易に問題のあったウォーターセブンを中心とした海域をなんとかしようと『海列車』の開発を考えている事を告白。

 

 これに裁判長が興味を示し、十年を執行猶予として海列車を製造できるようにした。これは海列車が出来れば、海賊王の船を造った罪が帳消しになる事をも示しており、海賊王であるゴールド・ロジャーと親しい者たちが基本、重罪として裁かれる時代の中では異例の対応であった。

 

 そうして見事、トムは『海列車』を開発した事で後は無罪が言い渡される裁判が行われるのを待つだけだったのだが……。

 

 

 

 『古代兵器の設計図を持っている事は分かっている。渡せっ!!』

 

 トムが古代兵器の設計図を持っている事を突き止めた当時、世界政府の諜報機関の一部隊、『CP5』の主官であったスパンダムがトムに詰め寄り、トムは応じなかった。

 

 そうして裁判の日にスパンダムは部下と共にフランキーが造って放置していた戦艦で司法船を襲撃しながら戦艦を止めようと駆けつけたトム達に濡れ衣を着せながらにして捕え、裁判官の元へと連行し裁かせた。

 

 フランキーは後悔と責任感から『あんなのは俺の船じゃねえっ!!』と船を否定したがトムは手錠を引き千切りながら、フランキーを殴った。

 

『生み出した船が誰を傷つけようとも、世界を滅ぼそうとも……生みの親だけはそいつを愛さなくちゃならねえ!! 生み出した者がそいつを否定しちゃならねえ!! 船を責めるな。作った船に男はドンと胸をはれ!!』

 

 トムはフランキーに改めて船大工としての信条を説きながら、自身の終わりを悟ったのもあってフランキーの船を汚したスパンダムを襲撃した。

 

 そうして裁判長に司法船襲撃の罪を認めながら、海列車による開発に対しての恩赦でこの罪を帳消しにする事を要求。しかし、これが通っても海賊王の船を製造した罪は消えない事になる。

 

 死刑確定なのだが、裁判長はトムに確認を取ると……。

 

『ああ、その方が良い。わしはロジャーという男に力を貸した事をドンと誇りに思っている!!』

 

 

 トムがそう叫び、スパンダムを襲撃した際に打ち込まれた麻酔が回って倒れる中、スパンダムはトムとアイスバーグ、フランキーを司法船襲撃犯として連行しようとした。

 

 これに裁判官はトムの心情を組み、海賊王の船を造った罪としてトム一名を連行という事で決着をつけた。スパンダムは不服としながらもしかし、重要なのはトムであったため素直に従い、そうしてトムを連行しようとした。

 

 それにフランキーが我慢の限界とばかりに襲い掛かり、スパンダムへと襲い掛かってトムの連行を阻止しようと暴れ回った。

 

 最後に海列車で連行されようとしたトムを止めようと線路の上で待ち受け、奮戦したが海列車は止められずにヨコヅナが見る中、フランキーは跳ね飛ばされたのである。

 

 しかし、瀕死の中で乗り捨てられた廃船の上へと上がり、自らをサイボーグとして改造。

 

 復活するまでの四年間のうちにウォーターセブンの市長となろうとしていたアイスバーグに接触すると古代兵器の設計図を預かったのであった……。

 

 

 

 

 こうして、現在……。

 

 

「成程な……辛い話をさせて悪かったなフランキー。だが、おかげで色々と分かった」

 

 ルフィは世界政府の諜報機関であるカリファにブルーノと話をしながら、『見聞色の覇気』で読み取った彼女たちの目的が古代兵器の設計図であった事から二人の元を去った後、アイスバーグと知り合いであるフランキーに確認を取った。

 

 フランキーは最初、アイスバーグの秘書であるカリファに行きつけであったバーのマスターであるブルーノが世界政府の諜報員であった事に衝撃を受け、しかも場合によってはアイスバーグを抹殺する者達である事、しかも二人の心を『見聞色の覇気』で読み取ったルフィがカリファ達の長官はスパンダムである事を告げると絶句し、怒りながらルフィへと過去を話したのである。

 

「いえ……それにしてもスパンダムの野郎めぇ……相変わらず卑怯な手を使いやがってぇ、どんだけ、しつこいんだぁ……」

 

 フランキーはスパンダムに対して更に怒る。

 

「……俺を信じてくれるか、フランキー?」

 

「ええ、それは勿論」

 

「なら、俺に古代兵器の設計図を見せてくれ……良い考えがある」

 

「ルフィの兄貴がそう言うなら……」

 

 ルフィはフランキーへそう告げ、フランキーは了承する。

 

 

「確認だが、お前たち以外に古代兵器の設計図の()()()()()()()()?」

 

「はい、見たのはトムさんに託された俺とアイスバーグの二人だけだ。他は誰も見ちゃいない」

 

「良し、それなら上手くいく」

 

 そして、フランキーに確認を取るとルフィは頷きながら呟くのであった……。

 

 

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