麦わら旅団 冒険記   作:自堕落無力

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七十八話

 

 

 世界政府には直属の諜報機関である『CP(サイファーポール)』という組織が存在する。世界の8か所に拠点を置き、『CP1(サイファーポールNo.1)』~『CP8(サイファーポールNo.8)』までの部隊が存在する。

 

 活動としては諜報機関の名の通りに世界各地に潜入しながらあらゆる情報を探り出すというものだ。

 

 そして、更に世界貴族である『天竜人』直属の最上級機関こと『CP-0』、通称『サイファーポールイージスゼロ』が存在する。

 

ここまでは世界に公表されているが実は一切公表されていない部隊が『CP』には存在する。

 

 世界政府直下暗躍諜報機関である『CP9(サイファーポールNo.9)』だ。この部隊のみ、『闇の正義』の名の下に世界政府から非協力的な市民の殺しを許可されているのだ。

 

 そして、その『CP9』が『ウォーターセブン』に潜入していた。

 

 一人はアイスバーグの秘書となっているカリファであり、もう一人はバーのマスターをしているブルーノ、そしてアイスバーグが経営している造船会社である『ガレーラカンパニー』の社員として潜入している者が二人いるのだ。

 

 そして、『CP9』が潜入した目的は海賊王の船を造り、海列車を造った造船技師としては偉大な魚人であるトムが隠し持っていた『古代兵器』であり、戦艦プルトンの設計図である。

 

 それをアイスバーグが隠し持っているとして潜入しながら、探っていたのだ。

 

 しかし、『プルトン』の設計図はフランキーことカティ・フラムがアイスバーグに託され、隠し持っておりルフィはそれを見せてもらった。

 

「皮肉というか、なんというか……クロコダイルよ、お前の探し求めていたプルトンはここにあったぞ。もっとも誰にも渡さんがな」

 

 ルフィはプルトンを探し求め、アラバスタで内乱まで起こしたクロコダイルへと語りつつ、決意した表情で言う。

 

 

 

「さて、偽造するか。手伝い頼むぜ、ウソップ」

 

「おう、任せろ」

 

 こうしてルフィは古代兵器の設計図を見ながら、用意した設計図用の紙へと模写するように書いていく。しかし、実際は模写ではない。

 

 フランキーの知識を元に古代兵器を真似ているが完成してもまあまあ優れた戦艦くらいにしかならないようにした。

 

 そして何年か年代が経過しているようにする加工をしていく。

 

「といっても、船に詳しい奴が見れば直ぐに分かっちまうだろうからな」

 

 ガレーラカンパニーに秘書のカリファ含めて3人も『CP9』が潜入しているのは偽物の設計図を掴まされても判別できるようにするためだろう。というより特殊部隊なのだからそれぐらいの優秀さは絶対必要である。

 

 

 

 

「ウタ、こういう頼り方はしたくなかったがお前と『音楽の王』の力が必要だ」

 

「勿論、良いよ」

 

 そうして、ルフィは偽物の設計図を活用するためにウタの力を借りる事にし、その指示に笑顔でウタは頷いた。

 

 

 

 その後、『ガレーラカンパニー』の事務所を訪れ、カリファに接触する。

 

「カリファさん、もし良かったら昼食、一緒にどうかな?」

 

「……良いわよ、ちょうど誰かと食事したかった気分なの」

 

『あのカリファが男の誘いをOKしたぁぁぁぁっ!?』

 

『年下が好みだったのか……』

 

 ルフィの誘いにカリファが応じた事でガレーラカンパニーの社員たちは驚愕し、彼女の意外な異性の好みにも驚愕したのであった。

 

 

 

 

「さて、それじゃあ俺を信じて誘いに応じてくれたようだから本題に入る。設計図はフランキーが持っている」

 

「っ、あのフランキーが……」

 

「ああ、あいつはカティ・フラムと言って、アイスバーグと同じくトムに育てられていたんだ」

 

「カティ・フラム……そう、そういう事……本当にアイスバーグは恐ろしい男だわ。出し抜かれていたなんてね」

 

「用心深いよな」

 

 そうして、昼食を交えながら話を交わし……。

 

 

 

 

「古代兵器の設計図を貴方達が盗めるよう、手伝っておく。俺の仲間になった奴を裏切るのは心苦しいが、世界平和のためだ」

 

「悪いわね、貴方にこんな汚い事をさせて」

 

「前にも言ったが、手を汚してそれで良い結果になるなら俺は喜んで汚れ仕事をするよ……それとこれは希望だが、殺しは無しで頼む。そして、設計図を盗んだら本部の方に帰ってくれ」

 

「勿論、そのつもりよ。任務を達成したら後は用も無いし……それにここだけの話、それなりに愛着もあるから」

 

「それは良かった」

 

 微笑み合い、話を交わして雑談をして食事を終えると……。

 

 

 

「奢るよ」

 

「いいえ、ルフィ君は協力者だもの。お礼くらいさせて」

 

「男としての面子があるから、頼むよ」

 

 そうしてルフィはカリファの分も含めて昼食代を払い、『ガレーラカンパニー』へ戻り……。

 

 

 

 

「それじゃあ、昼食は楽しかったよ。カリファさん」

 

「私もよ、ルフィ君……ちゅ」

 

「んむっ!?」

 

『えーーーーっ、あのカリファが大人のキスをォォォォォっ!?』

 

『やっぱり、年下好みだったのかぁぁ……』

 

 カリファがルフィへと素早く身を寄せ、大人のキスをした事にやはりガレーラカンパニーの社員たちは驚いた。

 

「ちゅぱ……昼食代の代わりよ、どうかしら?」

 

「ああ、十分だ」

 

 やってやったと言わんばかりの表情を浮かべるカリファとやってくれたなとばかりの表情を浮かべ、次に苦笑するルフィはそうして別れたのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜中、四人の集団が仮面や被り物を被り、正体を隠して町中を歩いていた。彼らから離れた場所では鳩が飛びつつ後に続いている。

 

 向かっているのは裏町にして北東の海岸であり、『ゴミ処理場』前大橋の下、倉庫にしてフランキーのアジトである秘密基地だ。

 

「情報は確かなんだろうな、カリファ?」

 

 質問したのは牛の被り物で顔を隠しているが素顔はウェーブのかかった黒長髪に鋭い目つきと厚い唇、眉毛と顎髭が音記号にも見える曲線を描いている男、『ガレーラカンパニー』の社員として潜伏しているロブ・ルッチだ。

 

 また、後に続いている鳩はハットリという名前でルッチの相棒だ。

 

「ええ、なにせあの海軍期待の新人、ルフィ君からの情報だもの。間違いないわ」

 

「そこまで言うとは……それにしても驚いたわい。お前がキスまでするとはのう」

 

 カリファに対し、骸骨の被り物をしている素顔は角ばった顔に鼻も角ばった柱のような形で長いという特徴的な男であるカクだ。

 

 彼も又、ガレーラカンパニーの社員として潜入していた。

 

「好みの男なら、キスくらいするわよ」

 

 

 雑談を交わしながらもルッチにカク、カリファにブルーノは任務を果たすべくフランキーのアジトへと進むが……。

 

 

 突如、音楽の王とも言うべき異形の存在が現れた。

 

『なっ!?』

 

 そうして、音を奏でると瞬間……周囲の景色が変化を始めたのであった……。

 

 

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