深い霧が太陽の光さえ遮る『魔の三角地帯』を縄張りとしている七武海の一人であるゲッコー・モリアの能力によって影を取られたブルックのそれを取り返すために『スリラーバーク』へと乗り込んだ『麦わら旅団』。
モリアは天才外科医であるドクトル・ホグバックが弄った改造死体へ主に自分の縄張りに近づいた海賊団の海賊たちから奪った影を入れる事で自分の命令に従順に従い、強力な戦闘能力を持つ『ゾンビ軍団』を有していて、増やし続けている。
だが、ゾンビたちの核は『影』であり、それが無くなれば動かなくなる。よって塩を散布する武器をルフィはウソップとフランキーの三人で作り、そうしてゾンビたちへばら撒く事で次々と制圧し、影を解放していった。
すると影を奪われた事で朝日を浴びると消滅する体質となり、消滅すればその者から奪った影も消えるので『スリラーバーク』から出られないようになっている被害者たちの集いと出会い、そのリーダーでもあるローリング海賊団の船長であるローラと話をして手を組んでモリアの屋敷へと向かっていく。
『ゾンビ退治だぁぁぁっ!!』
『うぎゃああああっ!!』
ブルックやローラたちの案内に従いながら、ゾンビ軍団に塩をばら撒く事で影を解放していった。
そうして……。
「くそ、くそ放せぇぇっ!!」
チョッパーら、『麦わら動物団』が死体を改造している大本で全体的に丸っこい体型のドクトル・ホグバックの元へ行くと一気に捕えて何故、天才外科医である彼が死体を医療行為とは関係無く、弄るという医者としては倫理観からの禁忌に手を出しているのかと理由を聞いた。
それは彼が従えていた美しいゾンビであり、生前はビクトリア・シンドリーという十二年前に他界した世界的に人気な舞台女優が婚約者がいたので自分の求婚を断ったまま、舞台での事故で死んだ。
モリアからの提案により、その死体を墓荒らしをして奪い、そうしてモリアの能力でゾンビとして動くようになった。
この恩もあってモリアの『ゾンビ軍団』を増やしていく事に協力しているのだと言う。
シンドリーについてはもう死んでいるが、姿はそのままであり、いざとなれば自分の命令になんでも従うので最高だと言った彼の下種さに「なんて奴だ」と尊敬していた事を後悔する。
「フォスフォスフォス、尊敬すんのはてめぇの自由。失望すんのは筋違い!! てめぇの理想と違った俺を医者として許せねぇとでも思うのなら、とんだ思い違いだぜ!!」
「むぐ……」
医者が故かそれなりに筋の通った正論でホグバックはチョッパーに反論し、チョッパーはもっともだと思ってしまう。
だが、それはそれとして……。
「今、解放してやるからな」
「うわあああっ、止めろ止めろ止めろぉぉっ!! 俺のシンドリーちゃんに何をするーっ!!」
「彼女はお前のじゃないっ!!」
シンドリーをホグバックから解放――彼女の口へと塩を放って影を解放したのである。
シンドリーは解放されるとき、一瞬、微笑んだのであった。
因みにホグバックはうるさいのでストロンが殴って気絶させた。
そして、別の場所ではブルックの影が入れられた剣豪ゾンビで名刀を使っているというそれとゾロが戦う事になり……。
「一刀流、『
「があっ!?」
ともに疾走し、すれ違いゾロが刀を鞘に納めれば剣豪ゾンビの身体はゾロの居合によって切り裂かれ、そしてその切り口は発火し炎に包まれていく。
「私より強き剣士よ、どうか伝説の侍が手にしたというこの名刀、『
剣豪ゾンビは刀を鞘に納めつつ、ゾロへと放る。
「良いだろう……ルフィ、これを預かってくれ」
「分かった」
ゾロは秋水を手に取ると『雪走』をルフィへと放り、ルフィはそれを花州とは腰の別の方へと帯刀する。
「ルフィさん、ゾロさん……どうもありがとうございました」
ブルックは剣豪ゾンビから解放された自分の影が戻った事を喜ぶ。
因みに……。
「ブルックが一刀、俺が二刀、ゾロが三刀……丁度バランスが良いな」
「ですね」
「だな」
それぞれ剣士として、使う剣の数含めてバランスがとれているとルフィは気づき、ブルックとゾロは笑うのであった……。