突然のけたたましい銃声に身を伏せる。上を見ると強襲目標のビルの、6階の窓ガラスが割れ、道路に破片が降ってきた。真下に居なくてよかったが何が起こった?リコリスたちの装備は主に減音器付きの拳銃だ、今のは明らかにマシンガン、拳銃とは火力が違う。
武器商人たちめ、実演販売でも始めたか?インカムを触るが、何も聞こえない。膠着状態に陥ったので増援を送るというのを最後にこれだ。
トラブルか無線封止か、はたまたラジアータさんに嫌われたか、何が起こったか情報がない。見に行くか、いや、やめておこうボクが行っても足手まといに誤射の的だろう。
『83101、こちら司令部応答せよ。』
お、つながった。はいはいα-83101ですよ、っと。
『作戦は終了、後始末に入れ。』
詳しい経緯はわからないが、一人のリコリスが置いてあった商品で機銃掃射、武器商人たちは全員、黙秘権を行使してしまったようだ。しかしこちらの死傷者はなし、素晴らしい。まあ、司令部は商人を尋問したかったようだが。
裏口から撤収するリコリスと入れ替わりで入っていくのは、待機していた
遠くからサイレン音と徐々に赤色灯の光、パトカーと消防車、救急車だ。速いなもう駆けつけてくるとは、さすが日本の警察、優秀だ。上でもみ消せなかったかな?無理か、派手に吹き飛んでるし。さて警察手帳とDAバッチどっちを出そうかな?
まだ彼らをここに入れるわけにはいかない。パトカーから降りてきた制服警官たちに近づきつつそんなことを考えた。
「皆さんちょっとストーップ。ここは我々が処理します。」
「なんだ、あんたは。」
まあ、そりゃそうだろう。怪しすぎる。ええと、階級が高いか経験の長そうな人は、と。
「お疲れ様です。同業者ですよ、ここは我々が処理します。」
警察手帳とDA所属を示すバッチを見せた。嘘は言っていない。どっちも治安維持が目的の組織だ、法の中で動くか、外で動くかの違いだけさ。
相手の階級は警部補、負けたこっちは巡査部長だ。まあいいや。
「あんた、何を言って…そのマークは…はぁ、わかった。指示に従おう。一応確認は取るがな。」
「ご協力ありがとうございます。では規制線と交通整理をお願いします。」
「新郷さん⁈」
「いや、いいんだ。田端、こいつらに任せよう。」
よかった。こちらの事情がわかる人だった、ところでパトカーにバリケードテープあるよな?バンにも積んであるが、なんの冗談か『KEEP OUT 外して保持』と書いてあった。あんなもの使えるか、用意した奴は誰だ?
渋々ながらも納得した様子の新郷警部補はビルに入ろうとする消防士や救命士を止めに向かった。
田端と呼ばれた若い警官がパイロンをパトカーのトランクから出しつつ聞いてきた。
「あなたは一体…公安ですか?」
うーん。外れ。
「今の仕事を辞める覚悟はありますか?」
「はっ?…いえ…。」
「なら、聞かない方がいい。ボクは辞める破目になった。」
本当、余計な詮索はしないほうがいい。目隠しのブルーシートとポール、バンに積んであったっけな?
結局この件は、ガス爆発事故として片付けたらしい。ボクは夕方のニュース番組で知った。本部のシナリオライターさん、無理があると思いませんか。
やっとアニメ1話につながった。