土御門有馬の規格外義息と主人公が行く   作:スカイハーツ・D・キングダム

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第二話 運命

 

少女「あ…あの…」

 

ろくろ「ん、ああ!悪いな」

 

俺は彼女に謝りながら引き上げた

 

ろくろ「禍野から(うつつ)へ戻るのも考えものだな…」

 

少女「!?な、なんで…君が、禍野のことを!?」

 

ろくろ「……同業者だからな……いや、正確には現在休業中だがな」

 

少女「?……それ…どういう……意味…?」

 

ろくろ「…色々あって……今は正式な陰陽師の活動は止めてるんだよ……これ以上は聞かないでくれます?」

 

少女「……」コクッ

 

ろくろ「見かけない顔だな。この街の外から来たな?」

 

少女「……」コクッ

 

ろくろ「この街にはケガレを祓うために来たんだな?」

 

少女「……」コクッ

 

ろくろ「お前、この街は初めてか?」

 

少女「……」コクッ

 

ろくろ「そうか……まあ、この街ケガレそんなにいないはずだから、仕事は意外と多くはないと思うが、頑張れよ……ん?」

 

俺はそう言い、この場を去ろうとしたが

 

少女「……」スッ

 

彼女が俺の裾を引っ張って引き止め、俺に紙を渡してきた

 

そこには手書きだが、この街の特徴を捉えた地図が書かれていた

 

そして地図には★の印が刻まれていた

おそらく彼女が行きたい場所なんだろうな……って

 

ろくろ「……お前…星火寮に行きたいのか?」

 

少女「!」

 

ろくろ「どうしてそこを?って顔してんな。一応ここは俺が住んでる場所でもあるからな、当然知ってる……行きたいなら着いてこい」

 

俺は地図を返すと星火寮に向けて歩きだした

 

その後ろを彼女は着いてくる

 

チラッと彼女を改めて見ると、中々の美少女だな

10人が10人振り返る程の魅力を兼ね備えているな

年は……俺と同じ位か

 

 

少女「……さっき…なんで橋の上で…私の…顔を…みていた…の?」

 

と、そんなことを考えていると、彼女に声を掛けられた

 

ろくろ「ああ、悪いな……ちょっとお前の顔を見ていたら、知り合いを思い出してな…」

 

少女「……そう…」

 

ろくろ「それはそうと……お前、話すのは苦手か?」

 

少女「……」ブンブン

 

ろくろ「……もしかしてだけど、話すの面倒だったりしない?」

 

少女「!……」コクコク

 

いや頷くなそこは

 

ろくろ「……口数少ないのはいいが、せめてもう少し大きく喋れ…たまに聞き取れなくなりそうだから」

 

少女「……前処……する」

 

……さっきから思ってたがこいつ、話すとき間を開けて話してるな

 

ろくろ「!」

 

なんて呑気に考えていたら、この呪力……一瞬だが…ケガレが現に出てきたか

 

俺は走り出した

 

少女「!」

 

突然の俺の行動に驚きながらも、彼女もついて来る

 

そして街の路地に辿り着いた

 

その側には、三輪車が転がっていた

 

ろくろ「ッ!この呪力の残穢…連れて行かれたばかりか」

 

禍野の方には、子供のふたり分の呪力…それと、現に一瞬現れたケガレの呪力を感じた

 

すぐに動こうとするとその側で

 

少女「『禍野門開錠(まがのとかいじょう)急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)!!』」

 

霊符を持った彼女が詠唱し、次の瞬間、俺と彼女は違う世界に来ていた

 

そこはあたり一面ボロボロの建物や、歪な地形、それに嫌な空気が漂う世界……禍野だった

 

???「きゃあああああああ!!」

 

そこへ、子供の叫び声が聞こえたので、俺と彼女は走り出した

 

叫び声の先には、女の子が怪我をした男の子に寄り添いながら、ケガレの群れに怯えていた

 

すると少女は走りながら霊符をいくつか取り出して、詠唱した

 

少女「剛腕符、金剛符、韋駄天符、星動読符、陰陽呪装『砕岩獅子急急如律令!!』、『 鎧包業羅急急如律令!!』、『 飛天駿脚急急如律令!!』、『来災先勧急急如律令!!』」

 

一瞬で呪装(じゅそう)連装(れんそう)を4つ、いや、両手に持っている剣を合わせれば6つか…アイツ、相当の才能を持ってるな

 

少女「『十六夜彼岸(いざよいひがん)(まい)』」

 

次の瞬間、高速移動をしながら両手の剣でケガレ共を一掃する彼女の姿が見えた

 

ろくろ「……速えぇな……」

 

そうこうしていると、いつの間にかケガレは全滅し、彼女は霊符を持って倒れている少年の治療をしていた

 

ろくろ「!危ね!」

 

次の瞬間、俺は側の少年少女を引っ張って後方へ飛んだ

 

すると、さっきまで俺達がいた場所に大型の蜘蛛のケガレが現れた

 

彼女は……どうやらギリギリで避けたみたいだ

 

そして彼女とケガレの戦いが開始した

 

とりあえず

 

ろくろ「……怖かったな…もう大丈夫だ……さあ、家へ帰ろうか」

 

俺は懐から霊符を取り出して、少年少女達を現へ帰した

 

ろくろ「……さて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女「はあ…はあ…はあ…」

 

痛い…痛い……身体が…痛い

 

ケガレと衝突することしばらくして、手持ちの霊符は切れて、呪装の維持もままならなくなってきている

 

ケガレの身体は硬く、私の攻撃では大したダメージがなかったので、一点のみを狙った集中攻撃をした

 

おかげでだいぶ削れたけど、おかげでこっちはガス欠

 

こんなところで……

 

ケガレ「がは…がははははははははは!!」

 

そんな私をあざ笑うかのように、ケガレは腕の先端部を伸ばし、私にトドメを刺そうとした

 

少女「くっ!」

 

お父様…お母様……兄様…

 

私はこのあとの結末を覚悟し、目を瞑った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が、いつまで経っても、来るはずの痛みが襲ってこなかったので、目を開けると

 

ケガレの身体が、何かに貫かれて身体に穴が空いていた

 

ろくろ「全く……バカ正直に真っ向から当たりに行くなんて、脳筋かお前は」

 

そこへ、今日出会ってからずっと一緒にいる彼が現れた

 

って、彼がここにいるってことはあの子達は

 

ろくろ「子供達は現へ帰した……それにしても……こんなタイミングで(じゃ)クラスが誕生するなんて、運が悪いなあ……」

 

あんな大型のケガレを前に、彼は呑気に話をしている

そんな彼を無視して、ケガレが彼に襲いかかってきた

 

少女「!危な」

 

ろくろ「邪魔だよ」

 

が、彼は手に持っていた小石を指でケガレに向かって弾いた

 

その小石はケガレの足を貫き、ケガレは悶え苦しんだ

 

ろくろ「大体お前、見たところスピード型の癖に、あんな明らかに防御型相手に、連続攻撃なんて意味ねえだろ」

 

私と話をしながらも、彼は更に手に握っていた複数の小石を飛ばしてケガレにダメージを与える

 

まるでマシンガンのような連続攻撃に、ケガレは攻撃ができずにいた

 

ろくろ「いいか?安全に大型のケガレを祓える方法を教えてやる。まずは両足を無くして機動力を奪う」

 

そう言いながら彼の飛ばした小石でケガレの足をふっ飛ばした

 

ケガレ「がああああああああ!!!!」

 

ろくろ「んで次はこっちに攻撃が出来ないように腕を無くさせる」

 

更に飛ばした小石で今度はケガレの腕を破壊した

 

ろくろ「そしてやつの身体で最も脆い部分を見つけ出す……ん、首の後ろあたりが脆いな」

 

と、これまで小石を飛ばしていた彼がそう言うと

 

ろくろ「後は弱点に向かって、攻撃し祓うだけだ」

 

そう言うと彼は手を上に向けた

 

私は思わず彼が向けた方を見ると、そこには

 

少女「!……小石が……浮いている…!?」

 

そこには、さっきまで彼が飛ばしていた小石が大量に宙に浮いていた

 

ろくろ「俺の裂空魔弾(れっくうまだん)は、一度の攻撃じゃ終わらねえぜ?」

 

そして彼は手を下に降ろすと、大量の小石がまるで雨のようにケガレの首の後ろに降り注いだ

 

ろくろ「『裂空魔弾(れっくうまだん)流星群(りゅうせいぐん)!!』」

 

そしてケガレは星型の紋章を出して消滅した

 

ろくろ「星に還りな」

 

す…すごい

 

あれだけのケガレ相手に、一歩も動かずに祓った!?

それにさっきの小石、アレは相当な呪力コントロールが無ければできない芸当

 

ろくろ「わかったか?」

 

地面にうずくまっていた私に彼は片足を曲げて目線を合わせ

 

ろくろ「戦いっていうのは、圧倒的な差がある相手ならともかく、近い実力相手なら…こうやって勝つことも難しくないんだよ……」

 

彼はそう言うと懐から霊符を取り出して、私の傷を癒やした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ろくろ「ふう、やっと着いた。ここだ」

 

禍野から出た俺達はしばらくして、目的地である星火寮に到着した

 

ろくろ「ここへ来る途中考えていたんだけど、もしかしてお前星火寮配属になったのか?」

 

少女「!」コクッ

 

ろくろ「そうか、なら今日から俺達は同じ寮に住むルームメイトってわけだな。よろしくな」

 

俺はそう言いながら手を差し出すと、彼女はそれに驚きながらも差し出した手を握った

 

ろくろ「そういえば、まだ名前言っていなかったな。俺の名前は焔魔堂ろくろだ…お前の名前は?」

 

このときの俺は、軽い気持ちで彼女の名を聞いた

だから彼女が

 

紅緒「紅緒(べにお)化野(あだしの)紅緒(べにお)

 

ろくろ「!」

 

悠斗『え?この写真の女の子は誰かって?ろく〜?もしかして君、こういう子がタイプなの?もー冗談が通じないな…この子は紅緒って言って

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕の妹なんだ』

 

アイツの妹だと知ったときは驚いて思わず

 

ろくろ「そうか…お前が悠斗の妹か」

 

紅緒「…え?」

 

本人の前でそう言ってしまった

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