「……と、ここまでの経緯はアルベド、デミウルゴスから説明があった通りだ。」
ナザリック地下大墳墓第十階層玉座の間。
ここに至る一連の顛末を……無論、アインズが初めて英語で<
「この世界に渡り来てより百余年、我々は様々な問題を乗り越えて来た。
今回のこれはその中でも最大級の難事となるだろう。
しかし!
オレはおまえたちが共にある限り、為し得ぬ事などない、と考えている。
ここに、ナザリック地下大墳墓史上最大の作戦の開始を宣言する!」
「「「アインズ・ウール・ゴウン様万歳!」」」
「「「
万雷の歓声に応え、アインズはスタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンの
「単騎出陣の許可?」
興奮冷めやらぬままに
原則としてアインズが狩りに出る際の近衛を務めることが多く、またその火力がこの世界の存在に対して過剰に過ぎるコキュートスには今回の作戦ではたちまちには役割は与えられず、アインズ自ら出御に及ぶ場面に至るに備えての待機が命じられたものだが、本人には何やら別の考えがある様子。
「アベリオン丘陵ニ
アインズにはたちまちにはコキュートスの意図がわからない。
「
コキュートスは淡々と自身の考えるところを語った。
彼は、自身がローブル聖王国の人々から
ある日、いつものように
曰く、百余年前、アインズが自身が<アインズ・ウール・ゴウンの
コキュートス自身はこのことを、アインズの
デミウルゴスは人間社会の動向調査を兼ねて、本人が語りもせぬ
彼女は、一般にローブル聖王国の人間とアベリオン丘陵の亜人種連合の間に信義を打ち立てた人物、と認識されており、デミウルゴスもそこには疑義を
「まぁ、稀にみる高貴な魂の持ち主、ではあったのだろうね。
キミが励起せしめた魂でさえなければ、暇潰しに堕落させてやったものを。」
「……
「おや、気づいていなかったのかね?
「ソノ
「さぁ、どうだろうね。和解のためにその命を自ら捧げたとも、亜人たちに混じって末永く幸せに暮らした、とも伝わっているが、実のところは私も承知はしていない。人間種の寿命を思えば、故人であることは間違いないだろう。」
「ソウカ。
コキュートスのこの答礼をデミウルゴスはいつものように思惑有りげな薄い笑みを浮かべて聞いていたが、席を辞した後、感じるところのあったコキュートスはこの話を自身の甲殻の一部に刻み、忘れまいと誓ったのだった。
「言葉ガ
アインズは興味深くコキュートスの語るところに耳を傾けている。
「
「敢えて問おう。
言葉も通じぬこの状況下において、コキュートスは
コキュートスは、ナザリックの
たちまちにその意を察したアインズは、只今自身が抱えている葛藤に通じるものをも感じ取って深く感嘆した。
「コキュートス、おまえこそ、まさに
その波紋の広がる末を、自ら見極めて来るがいい。」
「
背を向けて歩み去るコキュートスを見送りながら、アインズは独り考える。
今このときにこういったことを見せられるのは、果たして偶然なのか、それとも必然なのか、と。
*
帝国自由都市エ・レエブルは、ちょっとしたお祭り騒ぎになっている。
北方の
が、<
そこでリキウスとギンは一計を案じた。
彼ら自身がそうであるように、冒険者たちの出自は様々だ。リキウスとギンは、たちまちに連絡のつく信頼のおける冒険者たちを訪ねて歩き、互いの言葉の通じ具合を丹念に調べた。その結果わかったのは、
ギンが、違和感を覚えつつも旧王国領識字層の発話を何とか理解できるように、ある者は農村の言葉を母語としながらも町の人間と辛うじて意を通じることが出来たし、ある者は商人と都市労働者の双方とほぼ完全な会話をこなすことも出来た。
リキウスはこれを
難民流入阻止は愚策に尽きる。そこまで恐れずとも、この一覧の人材を活用すれば
この大胆な提案に参事会は一時混乱に陥ったが、提案者に他ならぬ<朱の薔薇>のリキウス・アインドラとガ・ギンが名を連ねていること、さらにはロフーレ商会の息がかかった議員たちがある時点から一気に賛同に動いたことから採用の運びとなり、ビョルケンヘイムが市の難民対策全権として指揮を執ることが合意されるに至った。リキウス、ギンが、実質その
かくして街道の封鎖は徐々に解除され、難民の、ある者はエ・レエブルに
自分たちの采配が思いの外うまくいき、それどころか想像していた範囲を越えて広がっていく
これを思いとどまらせたのは、問うまでもなく師父ガ・ギンの言葉だ。
<君子たる
ギンは、明示的に「あれをせよ、これをせよ」と示唆したわけでは決してない。
が、この言葉の意味するところを取り損ねるほどリキウスは愚かではなかった。剣を振るい魔法を詠唱するのみが冒険であるわけでもなし。それは、それのみが取り柄の
「しかし……我ながらエラいことを始めてしまったものだな。」
難民の流入はなお続いており、その
が、考えようによっては、まさにこれこそが、彼が望んで止まない未知への冒険、ではあるのかも知れない。
未だに何が言葉交わされているかを知る
都市に危機をもたらした者が強大な化け物の類であるならば、これに対するに自分の右に出る者はエ・レエブルには居まい、と彼女は自負しているが、只今の状況に彼女は何ら寄与する
言葉がまったく通じない、という点では彼女と同様のクゥイア、クゥイナの双子忍者は、何を考えているのかは知らないが常にギンに着いて歩き……というか、いつものようにその両肩にちょんと乗って……ときに荷物運びを手伝ったり、ときに怪しげな動きを見せた難民を制圧したりしているようだが、そのあっけらかんとした調子が彼女には羨ましかった。自分もあのようであれたならば、と思わないでもないが、それは頭の中をすっからかんにするのと同じであるようにも思え、俄に真似る気にはなれない、と言うか、彼女にそんな芸当は無理だ。
参事会やビョルケンヘイムを始めとする有力商人の間を飛び回って調整に明け暮れるリキウスとギンを尻目に、今日も一日暴動の芽はないかと市中を見廻って過ごした彼女は、とりあえず飽きた、という理由から取る必要もない休息を取るべく定宿の自室に戻った。
「ん?」
ふと見れば、足元に一匹のゴキブリがいる。
以前であれば悲鳴を上げて逃げ惑ったものだが、ナザリックの紳士、恐怖公の眷属と知ってからはそのように振る舞うこともすっかりなくなった。いや、今でも嫌なものは嫌だが。
「おまえ、私の言うことがわかるか?」
馬鹿げているな、とは思いつつもキーノはゴキブリに話しかける。
もちろん、返事はない。
恐怖公の眷属は人語を解し、話しかけてもきた。
もっともそれは、<朱の薔薇>がバハルス帝国から受け取ったド・クロサマー王国調査の報酬の分け前、金貨百九十九枚をこの部屋で数えて悦に浸ったあの日、一度きりのことだ。
はて。
自分はリキウスやギンと会話が通じなくなったが、あの想像の埒外の化け物集団、ナザリック地下大墳墓の連中はどうなのだろう。
帝国の方から噂で聞こえてくるところによれば、どうもこの異変は世界全体を覆ったものらしく、その点ではあの連中も例外ではなかろう、と思う一方、あの強大な力を有する者たちであれば影響を受けていないか、あるいは独自に問題を回避する方法を見つけているかも知れないし、そもそもこの事態の裏で糸を引いているのが連中だ、ということだって大いにあり得る。
ふと、キーノは思い出す。
あの日……ただ一度ゴキブリの方から彼女に語りかけてきたあの日、恐怖公の使いだと名乗ったゴキブリはこう言ったのではなかったか。
恐怖公におかれてはキーノに大変目をかけておいでで、もし今後キーノがお困りの際にお求めあれば、たちまちにシルバーを駆って馳せ参じる、と。
今がそのときではないのか?
目前にいるゴキブリは声をかけても何も応えてはくれないが、こちらの話は聞いているのかも知れない。彼……彼女かも知れないが……に、キーノが恐怖公の助けを求めている、と訴えれば、シルバーとやらに跨った恐怖公が……あまりその
「そこのおま……」
再びゴキブリに声を掛けようとしてキーノは思い
いや、間違っている!
今ここで恐怖公に助けを求めることは、いつかギンに遠回しに諭されたように、かの強大無比な骸骨、アインズ・ウール・ゴウンに庇護を求め、その支配に甘んじることだ。
他ならぬ恐怖公が私に言わなかったか?
アインズ様は我らナザリックの者の
ああ、危うく私は再び道を誤るところだった!
キーノは独り赤面する。
そして、その恥ずかしさを誤魔化すかのように、愛用の
「そこのおまえ、お役目ご苦労だな。
これは私からの心尽くしだ。」
と、その
「何をやってるんだ、私は……」
あの日話し掛けてきたゴキブリは、自分の寿命はあと二週間ほどで、以降は後任が引き継ぐのだと言っていた。きっと目の前にいるゴキブリは彼……あれも彼女だったかも知れないが……の何代か後の子孫だか親戚だかに当たるのだろう。ゴキブリの系譜になぞ興味はないが、思えば恐怖公からの
「さて、私に出来ることはと言えば……」
机を
羊皮紙の切れ端に書いた言葉はこうだ。
<話し言葉を教えて頂きたく
*
アベリオン丘陵の西端、かつてローブル聖王国の東の端を南北に貫いていた長城の点在する
ローブル聖王国の人間種とアベリオン丘陵の亜人連合の間に歴史的和解が成立して数年後、聖王国側から信義の
ローブル聖騎士団およそ二百騎は、この点在する長城遺構を背に横一文字に展開している。丘陵の亜人たちが急に言葉を返さなくなって
どちらが先に布陣したかは既に明らかでないが、その全容を見下ろせる丘の上に
そこから沢を一つ隔てた丘に布陣する
同様の集団が、ほかにもちらほらと見える。いずれも、自分から仕掛けることは辛うじて自重してこそいるものの、疑心暗鬼に発する緊張はこの対峙が始まって以来積もり上がるばかりで、いよいよ限界に達しようとしていた。
そのとき!
各集団の戦力の重心に当たる地点に、何やら禍々しい気配が立ち上ったことに誰しもが気づく。誰からみてもそれは仮想敵の方向で起こった変事であり、構えを解いて休んでいた者も俄に得物に手をかけていざ突撃の備えを採った。
「……なんだ、あれは!」
そんな声があがったのは聖騎士団からであったか山羊人からか、あるいはすべてから同時であったか、戦場候補地のほぼ中央に、白銀の鎧を纏った武者が居ることに誰もが気づいた。
すわ、聖騎士団が魔法で呼び出した使い魔か!
最初に動き出したのは獣身四足獣の一団であったか、疾風の如く白銀の武者に駆け寄るや研ぎ澄まされた爪が襲う。が、その連撃は武者の胴から生え伸びる四本の腕、その先にしっかと掴まれた四枚の
その奇妙な手応えに奇異を覚えた者が、今度は様子見に軽く一撃離脱を試みるが、武者に意図を見抜かれたものか自ら間合いに入るよりも前に一歩突出した武者の、やはり盾によってはたき飛ばされた。そのあまりに鮮やかな逆撃に、盾の表面に
円形の盾が一面純白の真綿に覆われていることを。
前方で騒乱が起きたことに気づいた聖騎士団が続いて
二軍から挟撃される
最早
一騎、または一人、と乱戦から脱落し、立っている者の方が少なくなってくると、闇雲に突進する者は居なくなり、遠巻きに武者と睨み合う形となった。それでもその総数は百は下らない。
ここに至り、白銀の武者は右上腕の盾を手放し、
だが、それは武器に
長柄の先に備わるは刀身ではなく、ネイア・バラハが御蟲様の象徴として常に手づから掲げて歩いた
白銀の武者、コキュートスは、対峙する
(コレデ
ふしゅー、とコキュートスは冷たい溜息を吐いた。
そのとき!
ゔぁーみん……
コキュートスは何処からか微かな祈りの声を聴いた。
否、同じ声は四方八方から聴こえてきており、最初まばらであったそれは、時を追う毎に数と密度を増し、いつの間にやら大唱和へと至っていた。
コキュートスの真綿で包んだ盾に跳ね飛ばされた者たちはそこかしこに転がっている。
ふと見れば、一人の人間が傍らに倒れた山羊人に肩を貸して助け上げている。
あちらでは山羊人が獣身四足獣を。
半人半獣が人間を。
口々に
この祈りの言葉は、ネイア・バラハが悟りを開いた折に霊感を得た異言であり、誰にとっても母語ではない。そして、言葉が通じぬ
改めてコキュートスは、ふしゅー、と感嘆の冷たい息を吐いた。
そのとき、コキュートスは確かに幻視したのである!
自身の右上腕が大地に突き立てたロレーヌ十字を掲げた長柄に、
透き通る手を共にかけ、物言わず隣に佇む女の影を!
その者から、
微笑みと共に自身に向けられた視線を!
「ネイア・バラハ……
ダガ……ソコガ
そう呟いたコキュートスは、所持品から青白く輝く小さな珠を取り出し握り割った。
たちまちに生じた<
そこには、コキュートスが手放した真綿で表装した円盾が一枚、
返り血一つない純白を保ったまま遺されたのみ。
(
アベリオン丘陵の者たちの行く末に、コキュートスは一片の興味もない。
「コキュートス。
おんしは何をしに出掛けておったのでありんすか?」
その巨躯の回収に当たった
「
「笑いどころがわからんでありんす!」
フフフ、とコキュートスは
後日、この場所に彼が遺した円盾を
*
「……とまぁ、大仕事になるが、おまえとその眷属にやってもらいたいことは以上だ。」
ナザリック地下大墳墓第二階層
なのでアインズは、玉座の間にて作戦発動を宣言した後、単身ここへ転移して恐怖公に自ら指示を与えた。
「確かに承りました、アインズ様。」
高らかに振り上げた右上腕を胸元に軽やかに振り下ろす礼を執って、恐怖公は応えた。
「眷属たちの寿命を思えば、道半ばで散っていく
その
「何をおっしゃいます、アインズ様。
思えば不憫なものだ。
恐怖公の眷属を始めとして、至高の四十一人の露悪趣味を受けて同じ
恐怖公の言う通り、無用の気遣いは返って彼らに対して礼を失するものであるかも知れない。
「……そうだな。おまえたちの決して報いられることのない無償の愛、ありがたく頂戴しよう。」
「もったいなき仰せ、眷属一同、なお一層の忠誠をアインズ様に捧げるもので御座います。」
「しばし探索は全方位的におこなわざるを得ないと思うが、何か手がかりが見つかって範囲を絞り込めそうであれば、何はさておき、おまえに知らせることを約束しよう。」
「
「では、よろしく頼むぞ。」
「……しばしお待ちを、アインズ様。」
<
「ん、何だ?」
「……あ、いえ。何でも御座いません。お呼び止めしてしまい、失礼致しました。」
「いや、気にする必要はない。同様に、どんな些細なことであっても眷属たちが得た情報に気になる点があれば、遠慮なく知らせてくれ。エントマと
「はい、そこは滞りなく。必ずやご期待に沿う働きをば!」
「うむ、眷属たちにもオレからの謝意を伝えておいてくれ。
ではな!」
先程までアインズが立っていた位置に深々とお辞儀をしながら恐怖公は
思わずお呼び止めしてしまったが、おそらくアインズ様はかの
恐怖公の言う、かの
そのキーノが、先日おかしな行動を見せた。
それまで
これを変事としてアインズに報告すべきか……恐怖公はしばし頭を捻った。
ナザリックの者のご多分に漏れず、恐怖公とてナザリック外の存在に対しては基本的に関心はない。が、短からぬ期間同じ釜の飯を……
事実、恐怖公は眷属を使いに立て、新たな道を歩み始めたキーノに祝福を言伝てするのみならず、何か事あれば馳せ参じよう、と……これは過分に社交辞令の一面がなきにしもあらずではあるが……約しさえした。
はて。
言葉が通じなくなったのは、どうやらキーノも同様の様子。これに苦悩したキーノは、恐怖公に助けを求めたものであろうか。眷属に分け与えられた
それにしては。
眷属の目を通じて垣間見た……恐怖公は配下のあらゆる眷属が見たものを、己が目の
これをアインズに報告し何らかの先手に打って出ることは、過保護の誹りを受けるもので、他ならぬキーノに対しても礼を失するものやも知れぬ……そもそもアインズにキーノの存在を思い出させるところから始めるのは存外面倒だ、というのももちろんある……と、恐怖公は思い
とまれ。
至高の主より大命を承ったからには、有象無象の存在に気を取られている場合ではない。誰にもそうと認められることは、アインズが気遣ったように決してないことは承知しているが、自分たちこそがナザリックで最も有能で機動力に優れ、勤勉かつ
「さて、忙しくなりますぞー。」
恐怖公は己の念を
*
「えっ!
もう見つけちゃったの?」
作戦開始を宣言してから幾日も経ていない昼下がり、執務室でアルベドと現下の総動員体制下のナザリック内政上の調整事をおこなっていたアインズは、満面の笑顔で駆け込んで来たデミウルゴスの報告を受けた。
ナザリック史上最大の作戦、などと大見得を切ってしまった手前、いささかアインズはばつが悪くついつい言葉遣いが子どもっぽくなっている。
「読み通り、網を張っておりましたバハルス帝国帝都アーウィンタールの来歴いかがわしい品々を扱う道具屋に、
それは、種明かしされてしまえば至極当然に思われる話ではあった。
デミウルゴスは転移直後の早い時期から、こちらの人間国家で法的に禁じられているか、禁じられてこそいないものの倫理的に怪しい品々を扱う者たちを一覧化し、定点監視していた。そもそもの着想は、今は亡きリ・エスティーゼ王国を裏から牛耳っていた犯罪組織、八本指の存在に気づいて殲滅した折、そこから芋づる式に狩りの上等な獲物候補を大量に釣り上げたことに由来している。
<
これを換金する側も、正しくその価値を解するとは思えない。であるならば、可能な限り多額の金員を引き出すには、首都級の都市にある盗品呪物
そして昨夜、帝都のそういった店に三人組の風体宜しからぬ男が手ぶらで来店し、何やら
「……オレが行こう。」
とアインズ。チラと愛しき片腕に視線をやれば、あらまぁ、と呆れ顔。
「モノは
それが出来るのは……オレだろ?」
自分で言っておきながら、穏便にならなかったことがつい最近あったような気もするし、実際、アルベドもデミウルゴスも見るからに疑いの眼差しをこちらへ投げつけているような気がしなくもないが、至高の主が言い出したことを彼らが敢えて止めようとはしないのは承知の上だ。
二人の返事を待たずにアインズは行動を開始する。
「<
あ、パンドラ?
オレ、オレ。
ほら、何かのときに使えるかと……そうそう。
あぁ、流石察しがいいな。
そうだな、四箱ほど用意して。
運ぶのは……セバスとユリにでも任せるから。
そうそう、とりあえず宝物殿からは出しといて。
よろしく!」
アルベドが「本当にこの人ときたら困ったものだわ」と、趣味に走って我を見失う夫をそれでも愛して止まない妻の視線、を送って来ているが、それもアインズにとっては心地よいもの。
「アルベド。
セバスとユリ・アルファを呼んでくれ。
出陣だ!
<
颯爽と
そして案の定……穏便に済むはずがないのである。
<次話予告>
「僅かでは御座いますが……竜の気配がいたします。」
想定していた中でも最悪の
「<
シャルティア、今すぐオレの横に来い!」
憶持のオーバーロード第8話『炸裂!モモンガ
そして、満を持してあの
「おんやー。
殺したくなるような可愛いお嬢ちゃんだねー、どちたのかなぁー?」