子どもを助けたら、何故か愉悦神父になってた。
解せぬ。
さて、言峰綺礼に憑依し、とりあえず当分の目標として、冬木で起こる大災害の阻止を決めた俺だったが..........第四次聖杯戦争への準備を行う前に、俺はある場所に来ていた。
そこは、ヨーロッパのとある国にあるごくごくありふれた教会で、俺はとある人物に会うためにここに来たのだ。
神父「それにしても、まさか
言峰「何、その子に伝えたい事があってね」
神父「はぁ..........?」
俺の答えに不思議そうな反応をする神父。
そりゃそうだろう、何せ『厄介者』と蔑まれている子ども、カレン・オルテンシアに会いたいと言い出す人間なんて今までいなかったからだ。
というか、そもそも何故、カレンがそんな目に遭っているのか?
それは他でもない彼女の
実は言峰綺礼には奥さんがいた。
しかしなんやかんやあった末に奥さんが自殺、それが原因でカレンは教会に預けられたのだ。
だが、キリスト教において自殺は大罪。
しかも、カレンの母親に対するありもしない憶測によって、結果的に彼女は厄介者として扱われるようになったのだ。
言峰「それで、彼女は今どこに?」
神父「ほら、あそこに居ますよ」
神父の指差す先にいたのは、花冠を作る齢三歳の可愛らしい女の子だった。
.................うん、はっきり言おう。
可愛い!!
何この子!!天使並みに可愛すぎないか!?
やっぱカレンはこの頃から美人だったのか〜。
でもま、見た目は奥さんそっくりだけど、将来的には中身が言峰似になるんだろうな。
神父「..........あの、大丈夫ですか?」
言峰「あ、いや、ついあの子に可愛さの虜になっただけだ」
神父「へ?」
俺の言葉にキョトンとなる神父。
すると、俺の存在に気が付いたのか、カレンが俺に近づいてきた。
カレン「おじさん、だれ?」
純粋な瞳でそう尋ねるカレン。
その瞬間、何故か俺は大粒の涙を流した。
「「!?」」
突然の出来事に困惑する二人。
もちろん俺だって困惑してる。
でも、その理由だけは理解している。
何故なら..........この涙は俺ではなく、俺が今憑依している言峰綺礼本人が流している懺悔の涙なのだから。
恐らく、この頃の言峰綺礼はまだカレンに対しての後悔の念が残っていた。
それが原因で、この肉体は無意識のうちに涙を流してしまったのだろう。
言峰綺礼、だからこそ俺は..........アンタの代わりにここに来たんだ。
カレン「?」
言峰「..........すまなかった!!」
俺はそう言うと、言峰綺礼のたった一人の娘、カレンに向けて日本の伝統的な謝罪方法..........そう、いわゆるDOGEZAをした。
神父「ちょっ!?あなた何をして」
言峰「カレン、私は..........自分の罪から逃げたい一心で、お前から.......自分の娘から目を背けていた..........私は...罪深い大馬鹿者なのだ」
神父は俺のDOGEZAを止めようとしたが、俺はそれを気にすることなく、カレンに謝罪を続けた。
カレン「おじさん?」
言峰「許してくれとは言わない。だが.................だが.......これだけは覚えておいてほしい。カレン、お前は私の宝物、天から与えられた天使だ。そしてお前の母親も私と同様に愛していた..........」
カレン「ママが?」
言峰「そうだ、だから」
カレン「ねぇ..........おじさん」
言峰「ん?」
カレン「おじさんは.....パパはわるいひとじゃないよ」
言峰「!?」
予想外の言葉に驚く俺。
言峰「知って.......いたのか..........?」
カレン「あのねあのね、カレン、いつもママとパパのゆめをみるの、だからおじさんがパパだってわかったの」
言峰「カレン、お前は.......私のことを憎んでいないのか?」
カレン「なんで?どうしてパパのことをきらいにならなきゃいけないの?」
言峰「..........」
カレン「カレン、またいっしょにパパとくらしたい。だって、カレンはパパのことがだいすきなんだもん!!」
言峰「っ!?」
..........言峰綺礼、アンタの娘はアンタのことを憎んでなんかいなかったぞ。
俺は、幼いカレンを見ながらそう思うのだった。
言峰「あの、○○神父」
神父「あ、は、はい!!」
言峰「そういうわけで、この子を引き取りたいのですが.............」
神父「で、ですが..........」
俺の発言に渋る神父。
言峰「何か問題でも?」
神父「イエ、ナンデモナイデス」
こうして俺はカレン(三歳児)と和解。
そしてカレンを引き取ることになったのだった。
☆☆☆
言峰「ここがパパとカレンの家だ」
カレン「うわぁ..........」
言峰綺礼の娘こと、カレン・オルテンシアを連れて初めて自宅へ帰った俺。
教会に属する人物なだけあって、質素オブ質素な雰囲気の家だった。
ちなみにテレビや冷蔵庫などのある程度の電化製品はあるらしい。
さすがに冷蔵庫はあった方がいいしね。
カレン「ねぇ、パパ」
言峰「?」
カレン「だいすき!!」
言峰「あぁ、パパもだ」
カレン(三歳児)
イヤミかつドSな性格になる前の汚れなきピュアホワイトエンジェル。
この頃は、まだパパ(言峰綺礼)のことを憎んではいなかったため、結果的に再びパパと一緒に暮らすようになった。