キミのことならトワは全て知りたい。キミの生活パターンから昨日の夕食とかキミの部屋に何が置いているのか、何でも知りたい。
知らないことがないように。
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トワの全てを変えたのはキミ。今まで誰かに執着するようなことはなかったし、別に『好き』という気持ちも異性に対して抱いたことなかった。だけど、キミと出会ってしまってトワは変わった。初めて『大好き』と言えるような人に出会った。
そこでトワは…まず、キミを知るために盗聴器を仕掛けることにした。キミの日常的な会話まで何をしているのか、人間関係まで全て知りたい。そして次はキミの家を突き止めて張り込むようになった。でも、さすがに家の中を見れないけど、カーテンが空いた瞬間を狙ってずっと待っている。
『今日も疲れたなぁ…そう言えば、明日は現代文の課題があったんだっけ。やらないとか…めんどくさい』
部屋に仕掛けた、盗聴器からは彼の声が聞こえてくる。それを聞くだけでもトワの心は満たされていく。彼の日常を自分だけが知っていると思うと…嬉しい。
「トワはキミのことが大好きだよ」
絶対にトワの声は聞こえてないけど、呟かずにはいられない。だってこの気持ちを抑えることは出来ないからさ。
そしてそんなこんなで朝は普通に通って、夜は行ければ彼の家の前に無理であれば家で盗聴器から聞こえて来る声を聞く。トワの家だと盗聴器で聞こえる範囲的にはギリギリなんだよね。
彼と学校では普通の友達。彼はトワがこんなことをしているなんて思わないから普通の友達でいてくれる。
「ねぇ…トワ?」
「なに?」
「次が現代文で」
「それで?」
「貸してくれない?」
「なにしてくれんの?」
「え」
「なにか見返りを求めてるのは当たり前でしょ。トワはそんな安い女じゃないよ」
「…じ、じゃあ…アイス奢ります」
「よろしい」
「ありがとう!」
そして笑顔で帰っていく姿も含めてとても可愛い。たぶん…というか絶対にキミはトワがこんなにも想いを寄せていることに気付いていない。だって気付いていたら自分にこんなに好意を寄せてて、盗聴器も仕掛けるような奴に教科書を借りに来たりしないと思うし。
学校が終わると彼の後を付ける。ある程度の距離を保って彼にはバレないようにする。だって、トワはキミの全てを知りたいから。どんな犠牲を払ったとしてもキミを……。
「トワは世界で一番キミのことを知っている人でありたい。だってそれぐらいにキミのことを愛しているから」
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