「好きだよ…」
「……///」
「まつりは可愛いね」
そう微笑むキミの顔の方がまつりは可愛いと思うキミと知り合ったのは一年前。そこから色々と会って、私とキミは付き合うようになった。
「……本当によくキミは言えるよね。そんなセリフを顔を赤らめることなく、笑顔で言うんだもん」
「僕はまつりが可愛いと思ったから言っただけだよ」
「…それがすごいんだよ……」
私は彼に聞こえないぐらいの小さな声で呟いた。彼には羞恥心というものがないのかな。まるで恥ずかしがっている様子はないんだもん。
夏色まつりはは最近、負けてばかりなのだ。負けるとはその名の通り、勝負に負けているということ。別にまつりは勝負と思っているが相手のキミは全くそんなことを思っていないんだろうな。キミを恥ずかしがらせることが出来るかという勝負。
まつりはキミが居たことで様々な感情を抱くことが出来た。キミが他の女性と話していたらちょっと嫉妬してしまったり、帰って来るのが遅かったらすごく心配をして寝れなかったり、一緒に居るだけで幸せな気持ちになれた。
まつりは彼から『好きだね』や『可愛いね』と言われて顔を赤らめなかったことは今まで一度もない。そして逆に付き合い始めて、まつりが彼の頬を赤らめさせた時は記憶の限りだと一度もないんだよね。
どんなことをしても彼の恥ずかしがるところを見たことなかった。
まつりの方から褒めれば彼の固いガードを破ることが出来るかな。普通に褒めただけでキミは表情を変えてくれるかな。
「まあ、でもやってみよう~~今日こそ勝ってやるぞ~~~」
そう意気込んでまつりは今日を迎えた。
「まつりはキミのことがす、すきだよ!」
「ありがとう」
元々、表情が動くような人ではないのは分かってるんだけど、本当に動かないんだよね。まつりはキミの全てが好きだからそれでもいい。でも、やっぱり顔にも少しは出してほしい。まつりは勇気を出してキミを恥ずかしがらせるための言葉を口にする。
「愛してるよ」
「ありがとう」
「とっても好きなんだよ、まつりは!!」
「うん、分かっているよ。だから、ありがとう」
ここまで来ると、キミが感情を顔に出すときがあるのかなと思ってしまう。これは何度繰り返してもキミから帰って来る答えは変わらない気がする。
はぁ、やっぱりキミを意識させるのはかなり難しいというのが改めて分かった1日だった気がする。
「まつりはキミと出会えてよかった。まつりは色々と自分勝手なところもあるからさ。キミ見たいに全てを許してくれてまつりを受け入れて来るのは世界中探してもキミぐらいしかいない。本当にまつりは幸せなものだな」
口に出さないと何も伝わらない。どんなに心の底で思っていたとしても相手に伝わらなければ思っていないと思われても仕方ない。だから、まつりはキミと出会ってから感謝の言葉や思った事は口に出すように心がけている。『愛している』『好きだよ』とかは恥ずかしくて言えないことの方が多いけど。
「…………」
どうせキミは何一つ表情が変わっていないんだろう。
「本当にキミはくー……る…」
まつりがキミの方に視線を向けるとそこには今まで一度も見たことなくて、一番見たかったものがあった。
「はずかしがってる」
「あ、なんでもない!!こっちを見ないでください!!」
「え~~もっとみせてよ~~~こんな貴重な瞬間を逃すわけにはいかない!」
そう思った、まつりは急いで端末を起動してキミにピントを合わせて連写した。キミに後で消せと言われれば1枚を残して他の写真は消してもいい。でも、絶対に1枚は手元に置くけどね。
それからまつりは暫くの間、キミの写真を撮り続けたのであった。
続きを書いて欲しい話がある?
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ある
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ない